最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

2007年06月

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯が割れないための方法(ファイバーコアによるボンディング接着システム):その34

昨日は『抜随』について書きました。

今日は『抜随』後の治療になります。
『コア』です。

神経を取ると言うことは 歯を削るということです。
そのため歯を削った部分を“埋め”て、その後 被せ物を行うことになります。

その時に削った部分を埋め、歯を補強するための ものが『コア』になります。

下の写真が『コア』になります。

コア






この『コア』はあくまでも『土台』であり、被せ物の『歯』ではありません。
『被せ物の歯』はこの『コア』を装着した後に型を取り、
最終的に装着します。
『コア』はあくまでも『土台』です。
その素材には一般的に
1 金属コア
2  ファイバーコア
があります。
以前はほとんどが金属コアでした。

左側が『金属コア』で
右側が『ファイバーコア』になります。

このコアは『抜随』の治療後に型を取り作製する方法が一般的です。
(ケースによっては型を取らずに直接『コア』を作製する方法もあります)

型を取り完成した『コア』を歯に接着材にて付けます。
* このテーマである『ファイバーコア』の接着方法(ボンディング接着システム)については後日説明します。

『歯根破折』が起る原因として
今まで一般的に行ってきた『金属コア』に問題があります。

それでは明日は『金属コア』を使用するとなぜ『歯根破折』するのか?
という話を書きたいと思います。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯が割れないための方法(ファイバーコアによるボンディング接着システム):その2

歯が割れないための方法(ファイバーコアによるボンディング接着システム):その2

さて今日も 昨日から始まった 歯が割れないための方法(ファイバーコアによるボンディング接着システム)の続きです。
神経のない歯は折れたり、割れたりする可能性があるため できるかぎり、神経を取らない方が良いことを書きました。

今日は神経を取る治療『抜随』についてお話します。

虫歯の治療で歯医者さんに行った時に、「虫歯が深いから神経を取りましょう!」といわれた経験はありませんか?
なぜ神経を取らなければならないのでしょう?
また神経は取っても大丈夫なのでしょうか?

昨日も書きましたように 答えとしては、できるかぎり神経は取らないにこしたことはありません。
神経を取った歯は 神経がある歯にくらべて問題が起こる可能性が高く、
また 神経を取った歯がもし、虫歯になったとしても 痛みを感じないため虫歯が進行しても気がつきません。
そのため かぶせもの等が脱落して 初めて気づくことが多く、そのときには
抜歯しなければならないことが多いのです。
昨日から書いています『歯根破折』もそうです。
神経を取ると問題が発生することは非常に多いのです。

ちなみに 神経を取ると圧倒的に治療の期間も長くなります。
しかし、神経を取らなければならないことも多くあります。
虫歯を取っている時に 虫歯と神経が完全にぶつかってしまった状態の場合は神経を取らなければなりません。
この状態は下記の図のようなC3の状態です。
この状態にならないためには 早期発見 早期治療しかありません。
しかし、虫歯が神経に近いだけの状態であれば保存は可能です。

虫歯のレベル







『抜随』はできるかぎり避けたいものです。
しかし、残念ながら『抜随』になった場合には下記のような治療を行います。

抜随1









上図の説明をします。
治療はまず、歯の上から穴をあけ、リーマーという針金のような器具を用いて根の中にある神経を取り除きます。
次に神経は根の先まで複雑に入り込んでいるので根の先まで確実に神経を取るために歯の根の長さを測定します。
これは上図のように根の中にリーマーを入れ、根の先に到達したかどうかの確認のレントゲンを取ることで長さを測定することができます。
またレントゲン撮影以外にも長さを計測する『器械』があります。
ここまでが、『抜随』当日の治療です。
次の図は『抜随』後の治療内容になります。

抜随2









『抜随』を行なった次の来院時に 痛みがなければ 神経が通っていた根の中に樹脂を入れ 根管を封鎖します。
この時 リーマーで測定した長さと同じ長さの樹脂を根管に入れます。
後はかぶせ物の治療を行います。
神経の治療はその状態によって違いますが、通常は2回で終了します。

さて今日は『抜随』について書きました。
なんとなく『抜随』がどのようなことかわかってきたと思います。

それでは明日は『抜随』が終わった後の治療である『コア』についてです。
この『コア』をいかに行うかが『歯根破折』を防止することにつながります。

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インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯が割れないための方法(ファイバーコアによるボンディング接着システム)3

歯が割れないための方法(ファイバーコアによるボンディング接着システム)

今日は木曜日ですので、病院は休診です。

しかし、昨日も話しましたように、消防署が行う防火管理者の講習会が朝から夕方まであります。


さて、今日から新しいテーマになります。
歯科医院で『歯(歯の根)が割れていますので抜歯しましょう!』と言われた方には大切な話です。
是非御覧になっていただきたい内容です。

『ファイバーコア』を使用した『ボンディング接着システム』は 歯根破折(歯の根が折れること)が起らないための新しい治療法です。

まず、歯根破折について説明したいと思います。
歯(歯の根)が割れた(折れた)場合には“ 抜歯 ”する必要性があり、その後の治療として 『インプラント』を希望される患者様が多くいらしゃいます。

その理由として 天然歯を傷つけなく、違和感がない治療として『インプラント』が優れているからです。
『インプラント』以外の治療方法としては『ブリッジ』と『義歯』が考えられます。
『ブリッジ』は固定式であり、装着後に違和感はありませんが、
欠損部(抜歯部)の両サイドの歯を削る必要性があります。
歯を削ると歯自体が脆くなる傾向があります。
特に神経のない歯は突然、折れてしまうことがあります。
歯が折れて“ 抜歯 ”となったことを経験された患者様の多くは、
次の治療を選択する場合、天然歯を削る『ブリッジ』よりも、『インプラント』を選択されます。

話は戻りますが、なぜ歯が割れるのでしょうか?

ホームページのさまざまなところ や この ブログ(つい この前も書きましたが…)でも書いてありますが、大切なことなので また話をしたいと思います。

『歯根破折』の原因の多くは神経がない歯で起こります。
神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時“ 木 ”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした“ 木 ”はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、“枯れた木”は折れる可能性があります。
神経を取った歯も“枯れた木”と同じような状態になります。
神経のない歯は 血液供給がなくなるため 脆くなってしまうのです。

ここで問題なのが、折れてしまった歯が何とかならないものだろうかと考え、“抜歯”をためらい、時間が経過してしまうことです。
破折したままの状態でいると 破折した部分から感染が起こり、
周囲骨の 吸収 が起こります。
骨の吸収 が大きく起こると その後に『インプラント』を埋入する場合には 非常に不利な状態になります。
もし、『歯根破折』と診断された場合には 早期に対処(“抜歯”となることが多い)する必要性があります。

歯はできるかぎり削らないことが大切であり、神経を取らないことも大切です。

*ただし、虫歯があったり、虫歯が神経まで達していた場合には歯を削ったり、
 場合により 神経を取る治療が必要になります。

今日はこのブログで良く書いてある内容で いつも見ていられる方には知っていることだったと思います。

これからすぐ出かけなければ、ならないので今日はこれで終了です。
明日はこの続きになります。

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インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント:その54

抜歯即時インプラント:その5

今日はいつもより早い時間にブログを書いています。
朝7:00です。(いつもは朝9:00から書いています)

今日は私は診療しません。(病院は開いています)
と言いますのは『防火管理者資格取得講習会』を受講してくるからです。

病院を管理する者として消防法により資格を取得しなければならないそうです。
今日と明日の2日間、9:00〜17:00まで講習を受けなければなりません。

結構大変です。

さて今日も 抜歯即時インプラント の話です。

昨日のブログを見られていない方は是非 昨日(下)のブログをご覧になって下さい。

抜歯即時7,8








上の 写真7 は金属の“蓋”を取った状態です。
ちょっと見える金属の部分がインプラントの上の部分です。
“ 穴 ”が見えると思います。
この“ 穴 ”にインプラントの土台 を取り付けます。

上の写真8 がインプラントに土台を装着した状態です。
土台の材質はチタンでできています。

ネジでインプラント本体と固定します。

抜歯即時9,10










上の 写真9 と10 は型を取っているところです。
型の取り方にはいくつかの方法があります。
上の写真は『オクタシステムを使用したスナップオン法』という型の取り方です。
インプラントの型はこのような専用の型を取る器具を使用します。
通常、型を取った後約10日後に来院していただきます。
しかし、完成前に歯の形を見るために確認のため一度来院していただく場合があります。

インプラントの被せ物の種類には大きく分けて
『セラミック』と
『ハイブリッドセラミック』があります。
前歯部には審美的な『セラミック』がお勧めです。

抜歯即時11,12









上の 写真11 は最終的な被せ物を装着した状態です。
歯と歯の間に若干の隙間(黒い部分)がありますが、
これは被せ物装着後、1ヶ月程度で閉じてきます。

上の 写真12 はその時のレントゲン写真です。


この症例を2回に分けてお話してきました。
抜歯即時インプラント は患者様にとって負担が少ない治療法です。
縫合もしないことがあります。
しかし、全ての症例に行える治療ではありません。

適応されるかどうかは実際に検査をしてから判断することになります。

また明日から新しいテーマになります。

お楽しみに!


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インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント:その44

抜歯即時インプラント:その4

昨日まで 抜歯即時インプラント は患者様にとって 治療回数 や 麻酔回数 の負担が少なく、有益な治療であることを書いてきました。

今日も 抜歯即時インプラント の続きです。

今日は抜歯し、同日にインプラントを行うだけでなく、縫合をしない治療法を紹介します。

術前から 治療途中の状態、型を取るところから 被せ物を装着した後 の状態まで、全て写真で紹介します。

抜歯即時1,2本物











上の 写真1 は初診時の状態です。 前歯が折れているのがわかるかと思います。
さらにこの歯は虫歯となっており、歯を保存することはできない状態でした。
上の写真2 はその時のレントゲン写真です。

歯が折れた場合、基本的に抜歯となります。
歯が折れてしまった原因として神経がないことがあげられます。

神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に" 木 "に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木は たたいたり、蹴ったりしても 折れたりすることはありませんが、枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も 枯れた木 と同じような状態になります。
神経のない歯は 血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。

歯の根が破折してしまった場合、折れている場所にもよりますが、ほとんどの場合 抜歯となります。
ここで問題なのが、折れてしまった歯が何とかならないものだろうか と考え、抜歯をためらい、時間が経過してしまうことです。
破折したままの状態でいると 破折した部分から感染が起こり、周囲骨の吸収が起こります。
骨の吸収が大きく起こるとその後に インプラントを埋入する場合には 非常に不利な状態になります。
もし、歯根破折と診断された場合には早期に対処(抜歯となることが多い)する必要性があります。

さてここで症例に戻ります。

抜歯即時3、4本物








上の写真3は抜歯をした状態です。
もちろん抜歯したところは見たことはないと思います。
以外に出血はしていないと思います。
炎症が少ないからです。
炎症が多いと出血はもっとあります。
炎症とは歯周病の状態であったり、
先程書きましたように、歯が割れてから時間が経過し過ぎると炎症が起ります。
そうした場合には抜歯時には出血が多くなります。

上の写真4 は切開をせずそのままインプラントを埋入しているところです。



抜歯即時5,6









上の写真5 はインプラント埋入後、“蓋”をした状態です。
見える金属の“蓋”はインプラントではありません。
単にインプラントの上にある“蓋”です。
『縫合』はまったくしていません。

この後、インプラントと骨が結合(くっつくまで)両隣の歯と『仮歯』を接着材で固定します。
審美的に問題になることはありませんし、
金属の“蓋”も見えることはありません。
治療後の痛みには個人差がありますが、切開や縫合をしていないため、
通常のインプラント手術より痛みや腫れが生じる可能性は低いです。

上の写真6 はインプラント埋入後、3ヵ月の状態です。
『仮歯』を除去したところです。
インプラント埋入時にした“蓋”が見えます。
型を取る時にはこの“蓋”を外します。


今日はこれで終了です。
明日は型を取るところからです。



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インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント:その34

抜歯即時インプラント:その3

さて今日も抜歯即時インプラントの続きです。

今日始めてこのテーマを見られた方は昨日と一昨日のブログを先に御覧になって下さい。

抜歯即時6










上の写真は治療前のレントゲンです。
一番奥に以前にインプラントが行われています。
今回は奥から2番目の歯になります。

初診時に奥から2番目の歯に痛みがあり、診査結果、歯の根が割れていました。
治療回数の減少と治療期間の短縮を考え、抜歯をした直後にインプラントを埋入する計画を立てました。
またTEインプラントを使用することによりGBR法を行わない治療法を選択しました。


それでは次に実際の治療経過について解説します。
それが次の写真になります。

抜歯即時7












左の写真から 抜歯前の状態です『奥(下)から2番目の歯』

次に真ん中の写真です。 
抜歯直後にITI TEインプラントを埋入しました。

写真の一番右です。
インプラント埋入から2ヶ月の状態で、被せ物を完了した状態です。

抜歯即時8











上の写真は治療後の状態です。
奥から2番目が今回行った、抜歯即時インプラントになります。
すでに行ってあった一番奥のインプラントとは形態が違うのが分かるかと思います。


このように抜歯即時インプラントは条件さえ合えば、十分可能な方法です。

その条件とはインプラントを埋入する部位に対し、十分に骨の“ 幅 ”や“ 高 ”さが残っている状態であることが必要です。

なかなかこの条件が合うケースはありません。

つまり、抜歯するような歯ですから歯周病であったり、歯の根が割れていおり、そのため感染により、骨吸収が進行しているためです。

骨の状態に問題がなく、しかも、抜歯しなければならないということはさほどないからです。

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インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント:その24

抜歯即時インプラント:その2

昨日は抜歯即時インプラントについて書きました。

今日は抜歯即時インプラントを行うために問題となったことの解決方法についてです。

昨日は 抜歯と同時にインプラントを行う場合、抜歯部の穴の大きさとインプラントの太さ(幅)には違いが生じることを書きました。
通常抜歯部のほうが幅が大きいので、インプラントの周囲には隙間(ギャップ)ができてしまいます。
この隙間を埋めるために GBR法という特殊な方法が用いられることも書きました。
この治療法を用いるとインプラントと骨との隙間に骨を再生させることが可能になります。
しかし、インプラントとの隙間が大きかったり、インプラントの初期安定性が得られない場合には適応しづらいこともありました。
また GBR法は技術的に難しいことも多いため、抜歯と同時のインプラント埋入には限界がありました。

こうした問題を解決すべく、ITIは2003年にまったく新しいタイプの『ITI TE(R) インプラント』を開発しました。
この新しいインプラントは抜歯した部位への使用を目的として開発されたもので、抜歯部との隙間を最小にすべく、テーパー上の形態(下図)になっていることと、骨との安定をよくするためピッチ(ねじ山の間隔)があります。

それでは実際の写真を見ながら解説した方が分かりやすいと思います。

抜歯即時1












上の写真は左下一番奥の歯が割れてしまい、他歯科医院にて抜歯と診断された状態です。
当医院で診査したところ、やはり歯の根が割れていたため抜歯と診断しました。

治療期間を短縮するために、抜歯即時インプラントを計画しました。
ただし、この症例は7年前に行ったものであり、まだ抜歯即時インプラントが一般的ではない頃でした。


次の写真です。

抜歯即時2













上の写真は抜歯当日にインプラントを埋入した状態です。
しかし、もともとの歯の直径(幅)よりもインプラントの直径(幅)の方が小さいため、インプラントと骨との間に隙間ができています。
(インプラントの左側にある黒い隙間です)
この隙間を改善するために GBR法を行いました。
インプラントの左に見える小さな丸いものはGBR膜を固定するためのピンです。

抜歯即時3












上の写真はインプラント埋入後8週間の状態です。
抜歯時にあったインプラント周囲の骨の欠損には白く骨ができています。さらに数ヶ月するとこの白く再生した骨は周囲の骨と識別できないようになってきます。
GBR膜を固定していたピンは取除く必要性があります。
しかし、こうした治療法は技術的に難しいものです。
うまくいかない場合に骨ができないだけでなく、インプラントもダメになる可能性もあります。


この抜歯した『穴』とインプラントの直径の違いを解消すべく、新しいインプラントが開発されました。
それが下の図の ITI TE インプラントです。
インプラントの上の方が広くなっており、抜歯部とインプラントのギャップを解消するようにできています。

抜歯即時4










分かりやすく図で説明します。


抜歯即時5




















右上は『 従来の抜歯即時埋入法 』です。

インプラントの幅(直径)と歯(抜歯部)の直径には違いがあるため、インプラント周囲には骨との隙間が生じます。隙間が大きい場合にはGBR法の併用が必用です。

右の下がITI TEインプラントを使用した『新しい抜歯即時埋入法 』
インプラント上部の幅(直径)が広くなっているため、骨との隙間ができにくくなっています。


今日はここまでです。
この続きはまた明日解説したいと思います。

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インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント4

今日は抜歯即時インプラントについての話しです。

抜歯即時インプラントとは その名のとおり天然歯を抜歯してすぐその場所にインプラントを埋入する治療法です。

この治療法は患者さんにとって治療期間が短く、麻酔の回数や手術の回数が少ないため非常に良いことです。

抜歯と同時ですから、麻酔も1回で済みます。

しかし、私が日常行っているインプラントの ほとんど は抜歯後、歯肉が治癒するまで待ちます。
約2ヶ月待ちます。
(2ヶ月以下であると歯肉の治癒も完全には終わっていないためです)
その後インプラントの埋入を行います。
これが、通常の 抜歯して治癒を待ち インプラントを埋入する方法です。

先程 『ほとんどの症例が…』と説明しましたが、『ほとんど…』です。

場合によっては『抜歯即時インプラント』も行います。

当医院でほぼ毎日インプラントを行っていますが、
先月『抜歯即時インプラント』を行ったのは1症例です。

非常に少ないのが現状です。

『抜歯即時インプラント』の適応症は少ないのです。

『抜歯即時インプラント』の一番の適応症は上顎の前歯部です。

上顎の前歯部は審美的に非常に重要な部位なので、適応基準さえ問題なければ抜歯即時インプラントは有効な治療法です。

というのは抜歯を行うと時間の経過とともに、
歯を支えていた骨は吸収を始めます。

2ヶ月程度すると 頬側の骨が薄い場合には 1/3程度吸収してしまいます。そのため抜歯後 歯肉が安定してからインプラントを行おうとすると
インプラントを埋入するための 骨の幅や 高さは減少してしまい、
適切にインプラントが埋入できなくなる場合があります。

もし骨が減少した状態でインプラントを行う場合には
インプラントと同時に骨を増大する方法(インプラント同時 GBR法)や
あらかじめ GBR法を行ってからインプラントを埋入する(2回法のGBR法)
ことになります。

通常のインプラントを行うよりも若干大変な治療になりますし、
あらかじめ GBR法 を行うことになれば治療の期間も長くかかります。

そのため条件さえ合えば、抜歯即時インプラントを行えば、抜歯と同時にインプラント埋入ができるばかりか、骨の吸収を起こす期間もなくなります。

しかし、この方法は非常に診断が難しい治療法です。
インプラントをきちんと埋入するためには、埋入したインプラントの周囲に骨がきちんと残っている(インプラントの周囲が骨で囲まれていることが必要)ことが重要です。

抜歯をした場合、抜歯した穴とインプラントの直径がぴったりと適合することはまずありえません。

通常は抜歯した穴よりもインプラントの直径の方が狭いためインプラントの周囲には隙間が若干あきます。

この隙間が小さければ小さい程良いということになります。

抜歯したこの隙間が小さく、周囲の骨の吸収がなければ『抜歯即時インプラント』は可能です。
しかし、抜歯した穴がインプラントの直径よりも あまりに 大きかったり、
周囲骨の吸収が あまりにも大きい場合には『抜歯即時インプラント』はできません。

無理をして行うと骨の裏打ちがないため 歯肉が退縮し、審美性を失うばかりか、インプラント自体もダメ(脱落)になってしまいます。

また抜歯部周囲の骨が吸収してしまう原因として 歯周病が進行していたり、
歯の根が割れてしまい、その割れ目から 血液や細菌が侵入し 繁殖する結果、膿みとなり周囲骨の吸収を起こすことがあげられます。

また歯周病が進行した歯を抜歯し、即時に行うことは危険があるためあまり行いません。

歯周病になっているということは 歯の根の周囲の骨が吸収していて、ぐらぐらしているということです。

その骨が吸収してしまう原因が歯周病細菌なのです。

抜歯をしただけでは骨の中には歯周病細菌がある程度は残ってしまいます。
しかし、実際には抜歯した穴を徹底的にきれいにしてからインプラントを埋入するためまず問題が起ることはありませんが、万が一抜歯した穴に歯周病細菌が残った状態でインプラントを埋入するとインプラントにも細菌が感染し、ダメになってしまいます。

また骨が吸収してしまっているということはインプラントを埋入してもその周囲に骨がないため骨を増大する治療法が同時に必要になってきます。

しかし、骨の吸収が著しい場合には骨の増大法(GBR法)とインプラントの埋入を同時に行うことは難しくなってきます。

同じ抜歯即時インプラントであっても抜歯する歯がどのような状態で抜歯に至ったかによりその難易度はことなります。

患者さんにとっては抜歯、インプラント埋入、同時GBR法(骨増大法)を一度に行えば、“ 楽 ”ですが、リスクも高くなります。

そのためこうした治療法を選択する場合には術前の診査が非常に重要になってきます。

また実際には『抜歯即時インプラント』が行えるケースは非常に少ないと思って下さい。

今日は土曜日にしては珍しくインプラント手術は午後に1件だけです。

それではまた明日!

明日も歯科情報をお届けします。

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インプラント 歯周病 専門医のブログ:今日のインプラント手術4

今日のインプラント手術

当院では決まったインプラントの手術日というのはありません。
例えば、火曜、金曜のみが手術日ということではありません。
診療時間内で予約が空いていれば、いつでも手術日の予約は可能です。
ただし、ある程度前でないとご希望の日時にご予約ができない場合があります。

特に『静脈内鎮静法』という麻酔を使用したインプラント手術は
非常に混んでおり、現在1ヶ月以上先まで予約がいっぱいになっております。

通常、ほぼ毎日インプラント手術はありますが、今日は特に多い日です。
午前中1件、午後は3件のインプラント手術があります。
いつもは午前、午後に1件づつまでにしていますが、
来週と再来週には私が出張で不在の日が多いために今週は手術で混んでいます。

全てが私一人で行うのではありませんが、1日4件になるとちょっと大変です。

麻酔自体はアシストの“先生” が行います。
( 静脈内鎮静法の麻酔自体も“麻酔の専門医”が行います )
私自身はインプラントの手術を行うだけです。
手術後のケアーも私以外の“先生”が行います。

全ての手術を全て1人で行うことには無理があります。
特に今日のように1日の手術件数が多い場合、
1日で全て行うと時間的にも無理があり、
体力的、精神的に いっぱいいっぱい の状態で行うと
どうしても手術に集中できなくなります。

手術は体力的にも、精神的にも万全な状態で行いたいものです。

あまりにもバタバタした状態で手術を行うことは トラブル のもとです。

きちんと余裕をもって行いたいといつも思っています。

今日は 話が短く、新しい内容がありませんでしたが、これでブログは終了です。

これから 昨日書きました 『歯周病学会の認定歯科衛生士』の1次試験のための資料をまとめなければなりません。
締め切りが迫っていますので…

今月はちょっと忙しいのです。

明日は充実した内容でお届けします。

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インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯科衛生認定医4

今日は木曜日ですので、休診です。

休診なのですが、午前中は仕事をします。
仕事と言っても、診療ではありません。

当医院で勤務している『歯科衛生士』が試験を受ける準備をしています。
なんの試験かと言いますと、日本歯周病学会が認定する『歯周病の認定衛生士』の試験です。

私達 歯科医師は 歯周病の専門医 や インプラントの専門医、矯正の専門医、麻酔の専門医等の資格が
あります。
これは大学を卒業し、国家試験に合格し、歯科医師になった後、
さらに専門的な知識や技術を習得した先生に対し、それぞれの学会が認定した専門医です。

合格する際には専門施設での研修期間が何年以上(日本歯周病学会の場合、歯周病専門施設で最低6年以上の研修が必要です)必要であったり、学会等で研究業績を発表する必要性や、実際に行ってきた臨床症例を報告する等 いくつもの条件があります。
結構大変なのです。
そのため、歯科医師の中でこうした専門資格を持っている先生は非常に少ないのが現状です。

現在、歯科医師の数は全国で約10万人います。
その中で歯周病の専門医は何人いると思いますか?
約800人程度です。
(私が8年前にもらった認定証には619番目になっていますので…
 今はおそらく このくらいだと思います)
つまり全国の歯科医師の1%未満ということになります。

少ないですね。

歯周病学会の専門医制度は歴史がありますが、
『歯周病認定歯科衛生士』は、数年前にできた新しい制度です。

このHPでなんどか紹介しましたが、歯周病を治療するためには歯科衛生士の役割は非常に大きなものです。
歯科衛生士の知識や技術、経験の差が歯周病を治す大きなポイントになってきます。

そこで、日本歯周病学会は 専門医は歯科医師だけでなく、実際に治療に携わっている『歯科衛生士』にも必要であるとし、歯周病の専門 歯科衛生士を育成するためにこの専門制度を立ち上げました。

合格者は現在また数十人程度です。

今回はこの試験を受けるためのデータの作製を歯科衛生士とともに行っているところです。
今月はずーとこの作業をしています。
歯科医師と同じように受験資格があります。
歯周病の専門施設での実務経験が必要であることはもちろんのこと
歯周病学会への活動経験も必要です。
歯科衛生士自体が行ってきた臨床データもきちんとまとめて報告しなければなりません。

単に毎日、仕事をしているだけでは受験することもできません。
日々、行っている患者様のデータをきちんとファイリングし、データとして記録を残しておかないと
いきなり受験することもできません。

毎日忙しく働いている中で患者様のデータをきちんとまとめることは大変なことです。

現実的には歯科医院で勤務している歯科衛生士の多くは、
診療のアシストを行うだけであり、
歯科衛生士の意思というよりは “院長に従っている” という状態です。

歯科衛生士自身で 日々 勉強したり、学会に参加したり、
患者様のデータをきちんと整理し、常に過去のデータを振り返るようなことはあまりないのが現状です。
『歯科衛生士自身の意思で “ 患者様を治療する ”』といったことが少ないのです。

2週間くらい前にこのブログで
『歯科治療はチームアプローチ』というテーマで話を何回かしましたが、
その時に『歯科衛生士の役割は非常に大きい』という話をしました。
特に歯周病治療においては歯科衛生士の能力の差が影響します。

歯科衛生士が『仕事をやらされている』という意識ではなく、
自らが考え、『患者様を治すためにはどうすれば、良いのか』
という意識を持たないと結果的に歯周病は治りません。
もちろん患者様にとっても不利益なことです。

医療の『質』を高めるためには授業員全てが、高い意識を持たないといけません。

先程話たように多くの歯科衛生士は『単に仕事をしているだけ…』、
『院長が言う通りに行っているだけ…』
といったことが現実的にはあり、
『真のプロフェッショナル』としての意識が低いのが現状です。

そのため歯科衛生士は離就率が高い職業です。
『歯科衛生士になったが、実際には 働いたら毎日歯科医師の補助ばかりで…』
とか
『歯科衛生士自身で考え、行動する機会が少ない…』
というようなことが多く、歯科衛生士としての目的意識が低くなっています。

そのため日本の歯科衛生士のレベルは世界中から見て 高い とは言えません。

この日本歯周病学会が推奨する『歯周病認定歯科衛生士』の資格はそうしたことを少しでも解消してくれるものだと思います。

今後は歯科衛生士の一つの目標となるでしょう。

『歯周病認定歯科衛生士』の数が増えれば、間違いなく、日本の歯周病治療のレベルもぐーとアップするでしょう。

さてそれにはまず試験に合格しないといけません。

今回はまず、第一次試験になります。
第一次試験に合格すると第二次試験があります。

がんばって合格していただきたいものです。
合格発表は秋頃の予定です。

『歯科衛生士のプロフェッショナル』を育てることが日本の歯科医療のレベルアップにつながります。

この前インプラントと『歯ぎしり』の関係をブログで紹介しましたが、
まとめましたのでご興味のある方は是非どうぞ!
(単にまとめただけなのでだいたいは同じ内容ですが…)
『歯ぎしり』はインプラントをダメにする!



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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

Profile

インプラント歯周病...

     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
      インプラント
      センター開業

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