最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

2008年01月

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その64

1/31(木曜日)です。

プラットホームスイッチングの6回目になります。
今日のテーマは、プラットホーム・スイッチングの歴史になります。

今回のテーマである、プラットホーム・スイッチングは偶然から生まれました。

これは、イタリアのDrジャンパオロ.ビンチェンツィがインプラント本体に土台(アバットメント)を装着する際に、規定のものよりも小さい(細い)アバットメントを装着してしまったことから始まりました。

インプラントの被せ物が装着し終わった患者様をメインテナンスにて経過観察していたところ
、おもしろい現象に気がつきました。

現在までの原則からすると、
インプラント本体(フィクスチャー)と
土台(アバットメント)の結合部からは
吸収するはずの骨がまったく吸収していなかったのです。

* インプラントの創設者であるDrブローネマルクもこの発見の前に
この原理の研究をしていたとも言われています。

その後、ニューヨーク大学のDrターナーにより、プラットホーム・スイッチングは臨床応用されるようになりました。

今日はこれから出かけるところがあるので、プラットホームスイッチングについてはこれで終わりです。

プラットホーム・スイッチングについては、今後まとめてホームページに掲載します。

次回のブログは2/4(月曜日)になります。
次回から新しいテーマになります。
新しいテーマは、『オベイド・ポンティック』です。
近年、患者様の審美に対する希望がどんどんと強くなってきています。
『オベイド・ポンティック』とは、審美性を考えた治療法です。
お楽しみに!

今週(1/29〜30)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中から以前にインプラントを埋入したが、感染を起こしたため、インプラントを摘出後に今回再度インプラントを埋入した1症例について解説します。

このケースは4ヶ月程前に上顎に1本のインプラントを埋入しました。
その後、暫く来院ができずにいたことも関係していたのかもしれませんが、型を取る段階で、インプラントが感染しているのが分かりました。
若干ですが、インプラントが動揺していたのです。
欠損部位は奥から2番目で、欠損部位の両側には天然歯が存在していました。
欠損部が、歯と歯の間に位置していたたこともあり、ブラッシングが確実にできなかったことが大きな原因であったかもしれません。
インプラントの蓋(後で解説しますが、今回は1回法インプラントです)に汚れがかなり付着していました。

このようにインプラント手術後に感染を起こすことは非常に稀ですが、1年に1〜2ケースは起ることがあります。
特に歯周病であった場合には大きな問題があります。(今回のケースは歯周病が原因でダメになった分けではありません)
歯周病が存在する状態で、インプラントを行うと、インプラントにも歯周病の細菌が感染するのです。
インプラントが歯周病細菌により感染した状態を インプラント周囲炎と言います。
インプラント周囲炎の詳細は以下を参考にして下さい。
・インプラント周囲炎

先程書きましたように、今回のインプラント手術は 1回法という方法を行いました。
インプラントの1回法手術とは、インプラントの埋入手術の際にインプラントの上部(蓋の部分)が直接口腔内に見えます。
2回法インプラント手術とは、インプラント本体を歯肉の中に完全に埋め込んでしまう方法です。
以下の図を参考にして下さい。

11
クリックすると拡大されます










どちらの方法が優れているということではありません。
骨の状態や使用するインプラントメーカー等、さまざまな理由により1回法2回法を選択します。

患者様において、1回法の利点は、手術回数が1回で済むことです。
2回法は、手術時にインプラントを歯肉の中に埋入するため、型を取る段階で、埋まっているインプラントを歯肉の上に見えるようにする処置が必要になります。
今回の症例では、始めのインプラント手術の際には、骨の状態等から 1回法を選択しました。

1回法の欠点として、インプラントの蓋の部分が口腔内に露出しているため、感染のリスクが2回法と比較すると高いことがあります。

2回法の場合、インプラントが全て、歯肉の中に埋め込まれているため、基本的に外(口腔内)からの感染はありません。

私が主に使用している ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)は、 1回法として開発されたものですが、2回法としても使用します。

1回法にするか? 
2回法にするか? 
は、骨の状況等だけではなく、患者様の口腔内の清掃状況によっても変わります。

口腔清掃状況が確実ではないと判断した場合には、骨の状況等を考えると1回法が適しているインプラントの場合でも、
2回法を選択することもあります。

さて、手術後にインプラントが感染したと考えられた場合には、どのような処置をするのでしょうか?

まず、インプラントを摘出します。
麻酔後、インプラントを埋入した方向と逆方向にインプラントを回すことにより、わりと簡単に摘出できます。
感染して骨と結合(くっついて)いないのですから…

インプラント摘出後は、骨の状況にもよりますが、1〜3ヶ月程度待ちます。

その後、再度インプラントの埋入を行います。

最初に書きましたように、インプラント手術後に感染を起こすことは非常に稀ですが、インプラントを手がけている先生であれば、必ず経験することです。

大切なのは、その後の対応です。

感染していることを早期に判断できないと、インプラントを支えている骨はどんどんと吸収してしまいます。

感染により、骨が吸収してしまった場合には、次にインプラントを行うのが困難になってしまいます。



今回使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。


また、埋入方法はドリルをほとんど使用しない、 『スプリッティング法』を応用しました。
この方法も年々増えて来ている方法です。
当医院においても骨の柔らかい上顎では、ほとんどの症例において行っている方法です。

手術時間は1本のみでしたので、約5分で終了です。
おそらく腫れることはないでしょう。



ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その55

1/28(月曜日)です。
プラットホームスイッチングの5回目になります。
今日のテーマは、プラットホーム・スイッチングの利点と欠点
になります。

前回までの話の中で、プラットホーム・スイッチングを応用するとプラットホーム(インプラントとアバットメントの接合部)位置での骨が吸収しないことがわかりました。

それでは、プラットホーム・スイッチングが どの程度 プラットホームでの骨の吸収を防止できるかという 論文を 結論のみ 簡単に紹介したいと思います。

研究対象は、世界4大インプラントの一つで、
最も歴史の長いインプラントである ブローネマルク・インプラント と
プラットホーム・スイッチングの先駆けである アンキロス・インプラント を比較するという研究です。
結論として、埋入6ヶ月後のプラットホーム周囲の骨の吸収は、
ブローネマルク・インプラント 平均1.88ミリ
アンキロス・インプラント 平均0.77ミリ
でした。
プラットホーム・スイッチングを応用した アンキロス・インプラント がいかに骨吸収を防止するインプラントであることが分かります。

それでは、この骨吸収がどのように審美性に影響を及ぼすか ということですが、
骨の吸収があるとそれに伴い、歯肉も退縮していきます。
歯肉が退縮した場合、
歯が長く見えたり、
場合によってはインプラントの接合部の金属が見えてくることがあります。
あまり、見えない奥歯であれば、さほど大きな問題となることはありませんが、
前歯部の場合、問題となることがあります。

先程の研究において ブローネマルク・インプラントと アンキロス・インプラント では骨の吸収には約1ミリ程度の差がありました。
1ミリというと さほど違わないように感じますが、これは大きな差です。
特に、元々骨の幅がないような場合にはプラットホーム・スイッチングは有効な方法です。

また、プラットホーム・スイッチングは骨の吸収を防止するだけでなく、
歯肉の厚み自体を 厚く保つことが可能です。
下図にあるようにプラットホーム・スイッチングは、
土台(アバットメント)自体が細くなるため、
その周囲の歯肉の厚みを確保できます。
インプラント本体(フィクスチャー)より上方に出来る
歯肉の量は、幅の1.5倍とされているので、
細いアバットメントの周囲にできる厚い歯肉のため、
歯肉の高さも高く維持されることになります。
歯肉の高さが維持されれば、
歯肉の退縮も少なくなります。
また、歯肉の厚みが確保できるため、血流量を確保できるという利点もあります。
血液循環が良くなることにより、歯肉退縮も防止できるのです。

puratto5
クリックすると拡大されます。









それでは、プラットホーム・スイッチングの欠点はどのようなことでしょう?

まず、プラットホーム・スイッチングの歴史が浅いということです。
プラットホーム・スイッチングの歴史は、この後で解説しますが、偶然から生まれた方法です。
そのため、基礎研究が若干遅れています。
また、臨床的評価(研究)もまだ完全であるとは言えません。
そうした研究には今後期待したいと思います。

私自身もプラットホーム・スイッチングについては非常に興味を持っていましたが、私が主に使用している
ストローマン・インプラント(I.T.Iインプラント)
には、まだ対応していなかったことと
まだ、十分納得できる臨床データがなかったために、経過を見ていたということです。
しかし、多くの臨床家達が使用を始め、良い結果を得てきていることから私自身も使用を始めました(2008より)。


次回のブログは1/31(木曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホーム・スイッチングの歴史 と まとめ』です。

今週(1/25〜27)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から傾斜埋入インプラントを行った1症例について解説します。

治療部位は上顎の奥歯です。
奥歯に3歯分の欠損がありました。

通常、3歯分の欠損がある場合、3本のインプラントを埋入するのではなく、
2本のインプラントを埋入し、ブリッジとします。

ブリッジについてお分かりにならない方は こちらを参考にして下さい。

インプラントが安定するためには、できる限り長いインプラントを埋入することが必要です。
長さの短いインプラントでは、しっかりとした安定は得られません。

今回のケースでは、上顎奥歯の骨の状態はかなり悪く、欠損状態(歯がなかった期間)が長かったため、骨の吸収が起っていました。

歯がないと骨が吸収してしまう現象は以下をご覧下さい。
歯がないと顎の骨はどんどんと吸収していきます!

上顎の奥歯において骨の吸収が大きい場合、 サイナスリフト法 『ソケットリフト法』を行うのですが、
そのような方法を行わないでも骨が少ない場所に長いインプラントを埋入する方法があります。
それが、今回のケースで行った インプラントの傾斜埋入です。

傾斜埋入方法の詳細は以下を参考にして下さい。
今回は省略させていただきます。
・インプラントの傾斜埋入

下の写真は傾斜埋入を行った症例(今回の症例ではありませんが、傾斜埋入が非常に良く分かる典型的なケースです)です。

yamasina
クリックすると拡大されます。







レントゲン写真の真ん中にあるインプラントの上には上顎洞という空洞が存在しており、インプラントを埋入するための高さがほとんど存在していません。
つまり、長いインプラントを埋入することができないということです。
そのため、両端のインプラントは上顎洞を避け、骨が存在する部位に斜めにインプラントを埋入したケースです。

それでは、斜めにインプラントを埋入することの問題点はあるのでしょうか?
傾斜埋入の欠点はないのでしょうか?

ブリッジ等の複数のインプラントを埋入する場合、基本的に、 インプラントの傾斜埋入の問題はありません。

ただし、術者(歯科医師)の技術的な難しさがあります。
インプラントの傾斜埋入は難易度が高いのです。

つまり、インプラント手術自体の難しさです。
適切な位置に傾斜させて埋入することはきちんとした術前の診査と技術力が必要です。

また、最終的な被せ物の作製時(型を取ったりする過程も…)でも通常の治療よりは難しくなります。

このブログでも良く書きますが、上顎の奥歯にインプラントを行う際、
骨の高さや幅がしっかりしていることは少なく、
多くの場合、骨の吸収が高度に起っていることが多いのです。

そのような場合、さまざまな治療方法を組み合わせて行うことが必要です。
今回の インプラントの傾斜埋入もそうしたテクニックの一つです。

今回使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ12mmが2本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
特にご心配されるようなものではありません。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

また、埋入方法はドリル(骨に穴を形成する器具)をほとんど使用しない 『スプリッティング法』を行いました。
ドリルをさほど使用せず、骨の幅を押し広げながらインプラントを埋入するこの方法は骨にダメージが加わりにくく、術後の腫れが少ない治療法です。

手術時間は2本のみでしたので、約10分で終了でした。



ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その42

1/24(木曜日)です。

プラットホーム・スイッチングの4回目です。

今日は『従来のインプラントのおける骨吸収像』になります。

まず、前回までの話のまとめから始めたいと思います。
下図を参考にしながらご覧下さい。

puratto3
クリックすると画像は拡大されます。










インプラントには、インプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)が存在します。

この接合部のことをプラットホームと言います。

通常、インプラント手術の際には、このプラットホームを骨頂のちょうど上に位置するように埋入します。
これは、インプラントと骨がくっついた後で、このプラットホームに土台(アバットメント)を装着するためです。
プラットホームが骨の深い位置に埋入されていた場合には、後で、土台(アバットメント)をつけつことができなくなってしまいますし、プラットホームが骨頂のかなり上方に位置した場合には、境目(接合部)が歯肉から見えてしまうため、審美的に問題があるからです。

そのため、インプラントを埋入する際には、骨の頂上付近にプラットホームが位置するようにします。

しかし、インプラント埋入後に起ることがあります。

このインプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)
つまり、プラットホームから1〜2ミリ下方まで、骨が吸収することがあります。

上図の “1” の状態ですね。

これは、『体内と外界とを閉鎖するには一定の厚さの上皮が必要である』と言う生体の原理(Biological Width)によって起ることです。

骨の吸収が起った場合、それに伴い、歯肉も退縮する可能性があります。
歯肉が退縮すると審美的に問題が生じます。

こうした歯肉の退縮は必ず見られるものではありません。
骨の幅がしっかりしていたり、歯肉の厚みがしっかりあった場合には歯肉の退縮は起りにくいのです。

逆に言えば、治療前に、骨の吸収があったり、歯肉が薄い場合(難症例です)には、治療後に歯肉が退縮する可能性があります。

プラットホームスイッチングとは、上図の “2” のようにインプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)くびれさせることにより、骨に加わる炎症波及を防止し、歯肉の厚みを確保することにより、骨の吸収を防ぐというものです。

それではインプラントの骨吸収のレントゲン像を実際に見ていただきたいと思います。
下の写真の左側インプラントを見るとV字状(カップ状)に骨の吸収が認められます。

puratto4
画像をクリックすると拡大されます。










インプラント周囲の骨がカップ状に吸収しているのが分かるかと思います。

次回のブログは1/28(月曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホーム・スイッチングの利点と欠点』です。

今週(1/22〜23)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週(1/22〜23)のインプラント手術の中からサイナスリフト法後にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

初診時に上顎の奥歯の被せ物が取れたとのことで来院されました。
被せ物が取れた理由は歯根破折 です。
歯根破折 を起こすと割れた部位から血液や唾液、食物等が入り込み感染を起こします。
感染を起こすと『膿み』となり、歯の根の周囲の骨が吸収してしまいます。
骨の吸収はあっという間に進行していきます。
歯が折れたりした場合には、できる限り早期の抜歯が必要です。

話は戻りますが、今回のケースは歯根破折した期間が長かったため、骨の吸収がかなり起ってしまいました。

そのため、被せ物が取れた時には骨の高さはほとんどない状態でした。
それでは、上顎の奥歯で骨が吸収した場合の状態および問題点について説明したいと思います。
sainasu
画像をクリックすると拡大されます。





以下は、上の図を参考にしながら見て下さい。
上顎の奥歯の上方には 『上顎洞底』という空洞が存在しています。
今回はこの『上顎洞底』について解説していきたいと思います。
『上顎洞底』は、上顎の奥歯の上に存在する骨の空洞になっている部分のことです。
この空洞は頬骨の奥に存在し、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により左右に分かれています。
この上顎洞の働きは完全にはわかっていません。
多くの場合、歯が存在するとこの上顎洞と上顎の骨の距離は一定の幅がありますが、歯周病等で骨が吸収してしまうと上顎と上顎洞との距離が薄くなってしまいます。
その結果インプラントを行えないことがあります。

上図の説明です。

A  正常な状態です。
  つまり、歯がある状態で上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがあります

B 歯を失った後でも上顎洞までの距離があり、十分な骨高さがある場合です。
インプラントを行うのに問題はないケースです。

C 歯周病等で骨が吸収してしまったために上顎洞までの距離がなくなり、
インプラントを行うのに十分な骨の高さがない状態です。
上顎にインプラントを希望する患者さんの多くは(60%以上)このような状態
です。
このように歯を抜いた場所は年々やせて、場合によっては1〜2mm程度の高さ
 しかない方もいらっしゃいます。

今回も骨の高さが約1ミリ程度しか残っていませんでした。

そこで、上顎洞内部に骨を移植し、骨の増大(再生)をはかる治療法を行いました。
この上顎洞内に骨を再生させる治療法を サイナスリフト法と言います。
今回はこの サイナスリフト法についての詳細は省略させていただきます。
サイナスリフト法については こちらを参考にして下さい。

今回はこの サイナスリフト法を約6ヶ月前にすでに行っていた患者様です。
今日は、上顎洞内に骨が再生したことを確認した後のインプラント埋入手術です。

このように高度に骨が吸収しても、 サイナスリフト法等の骨の再生治療を行えば、インプラント治療は十分可能です。

しかし、こうした サイナスリフト法には時間がかかりますし、
治療後の腫れも伴うことがあり、患者様にとっては負担が高い治療法です。

骨が吸収しすぎないうちに対応することが最も大切です。

さて話を今回のケースに戻します。


使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本でした。

今回の治療前に1本のインプラントは埋入済みになっていたため、今回は追加の1本のみのインプラント埋入でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

手術時間は1本のみでしたので、約4分で終了です。
おそらく腫れることはないでしょう。

ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その34

1/21(月曜日)です。

プラットホーム・スイッチングのの3回目です。

今日は『インプラント埋入後に骨が吸収する?』になります。

puratto2
クリックすると画像が拡大されます。






上の写真は前回お話しました。『インプラントの構造』です。
この構造が基本になります。

インプラント手術時に埋め込むインプラント本体を『フィクスチャー』と言います。
このフィクスチャーが骨と結合するまで、下顎で約2〜3ヶ月、上顎で約3〜4ヶ月待ちます。
その後、インプラント本体に土台を装着し、型を取ります。
この時の土台を『アバットメント』と言います。
アバットメント(土台) は ネジ式になっており、フィクスチャー(インプラント本体)に回して固定されます。
(通常の機械に使用する“ネジ”とほとんど同じようなものです)

この『フィクスチャー』『アバットメント』の接合部(境目)が
問題となります。
いくら精度を高めても必ず境目は存在します。

インプラントの接合部(フィクスチャーとアバットメントの接合部)は通常のネジとは比べものにならないくらい精度が高いものですが、この接合部の隙間を完全に無くすことはできません。

このわずかに生じた隙間(マイクロギャップ)は細菌が増殖するためのスペースになる可能性があるのです。

この接合部に炎症が及ぶと生体の原理(Biological Width)から
骨は吸収するようになります。
吸収する距離は約1〜2ミリです。
これは、『体内と外界とを閉鎖するには一定の厚さの上皮が必要である』と言う生体の原理によって起ることです。
生体の原理(Biological Width)は私達歯科医師が、インプラントを学ぶために非常に大切な事項の一つなのです。


以下はインプラント埋入後に起る骨吸収についての論文の一部です。
『インプラント埋入後に機能圧を加えて最初の1年で、接合部に約1mmの
 骨の収が生じる』
Alberktsson T:Int J Oral Maxillofac Impl 1(1):11-25,1986 
Esposito M:Clin Oral Impl Res 4(3):151-157,1993
Javanovic SA: Pract Periodont Aesthet Dent 11(5):551-558, 1999
Saadoun AP: Pract Periodont Aesthet Dent 11(9):1063-1072,1999

まとめますと、
『従来のインプラント本体(フィクスチャー)と土台(アバットメント)では、その境目(接合部)から約1〜2ミリ程度 骨は吸収する』
ということです。

さらに詳しく説明しますと、
プラットホームスイッチングでは、
境目(接合部)が内側に設定されるため(接合部にステップがあるため)、インプラントと骨との接合部が粘膜で覆われる。
その結果、歯肉の厚みが増える。
歯肉の厚みが増えると血流量も増え、細菌に対する粘膜の抵抗力も増える。
これが、骨の吸収を防ぐというものです。


(下図を参考しして下さい)

puratto3
クリックすると拡大されます











例えば、10ミリの長さのインプラントを骨の中に埋め込んだとします。
インプラント自体は完全に骨の中に埋め込まれたとします。
しかし、時間の経過とともにインプラント周囲の骨は吸収を起こし、
おおよそ数年後には約1〜2ミリの骨が吸収を起こし、
最終的には骨に埋まっているインプラントの部分は8〜9ミリになってしまいます。

もちろんこうしたことは全てのケース(すべてのインプラントメーカー)に起るわけではありませんが、多くのインプラントには起りやすい現象です。
そのため、こうしたことをあらかじめ考慮したインプラントの埋入方法を行ったりすることがあります。
また、こうした骨の吸収を最小限に防ぐ形状のインプラントも存在します。

次回のブログは1/24(木曜日)になります。
次回のテーマは『従来のインプラントのおける骨吸収像』です。





今週(1/18〜20)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中からインプラント埋入と同時 『GBR法』および 抜歯即時インプラントおよびを 『ソケットリフト法』行った1症例について解説します。

上顎に3本のインプラントを埋入し、1本は骨の幅が少なかったため(骨の幅が細いため)、骨幅を増やす 『スプリッティング法』とインプラント埋入と同時の 『GBR法』を行いました。
また、1本は 抜歯即時インプラント
もう1本は 『ソケットリフト法』でした。

骨の幅は狭いところで、約3ミリ、平均では、約4〜5ミリ程度でした。
今回使用したインプラントの直径は4.1ミリです。
直径4.1ミリのインプラントを埋入するためには骨の幅が6ミリ以上ないといけません。
つまり、埋入したインプラントの周囲に1ミリ以上の余剰な骨が存在することが必要です。
しかし、上顎にインプラントを埋入する多くのケースでは、今回のように骨幅が少ないことが多く、インプラント治療を困難にしています。
そのため、骨幅を広げる 『スプリッティング法』や骨を増大させる 『GBR法』が必要になってきます。
また、1カ所は骨の高さが非常に少ない状態でした。
実際の骨の高さは5ミリ程度でした。
これでは、長さが5ミリ以下のインプラントしか埋入できないことになります。
長さ5ミリ以下のインプラントでは、安定が非常に悪いのが現状です。
インプラントとしては適していません。
そのため、 『ソケットリフト法』を行い、長さ10ミリのインプラントを埋入することにしました。
詳細は、 『ソケットリフト法』をご覧になって下さい。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)
SLAタイプ 直径4.1mm 長さ10mmが3本でした。

麻酔方法は 『静脈内鎮静法』 です。
静脈内鎮静法は寝ている間に治療が終了するため、治療を受ける患者様にとっては楽な麻酔方法です。

今回も通常のインプラント埋入以外にさまざまな治療法がでてきましたね。
各治療方法についてお分かりにならない方は下記を参考にして下さい。
『GBR法』
『スプリッティング法』
『ソケットリフト法』
抜歯即時インプラント

今回のように1回の手術で骨幅を増大させる 『スプリッティング法』 『GBR法』そして骨の高さが少ない場合に行う 『ソケットリフト法』を行うことは治療を受ける患者様にとって非常に有効な方法です。
治療回数や治療期間の削減になります。
インプラント治療は骨の幅が十分あれば、治療を受ける患者様にとってもさほど負担のないものですが、骨の幅や高さが少ない場合(吸収している場合)には、
さまざまな治療法を行うことが必要であり、患者様にとって負担となります。
そのため、できるかぎり、手術回数を減らす方法を行いたいと思います。

ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その23

今日は、プラットホーム・スイッチングの2回目になります。

一般的なインプラント構造について解説していきます。

インプラントは下図のように大きく分けて
3つの構造(パーツ)からできています。

1 フィクスチャー(インプラント本体)
2 アバットメント(土台)
3 上部構造(被せ物、補綴物)

プラットホーム・スイッチングを理解するためには、
まずは、
インプラントの基本構造を知ること、
インプラントと骨の関係を知ることが
基本になります。

上記のフィクスチャー、アバットメント、上部構造をよく覚えておいて下さい。

今日のプラットホーム・スイッチングの話はこのインプラントの構造のみです。今朝は出かけなければならないところがありまして…

詳細は インプラントの構造を参考にして下さい。

puratto2
画像をクリックすると拡大されます。






次回のブログは1/21(月曜日)になります。
次回のテーマは『インプラント埋入後に骨が吸収する理由』です。


今週(昨日)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から 『GBR法』
を行った1症例について解説します。

このケースはインプラントと同時 『GBR法』
ではなく、インプラント治療 『GBR法』
を行ったものです。

このブログを見ている方の多くは 『GBR法』
について知っている方が多いと思いますが、簡単に 『GBR法』
について説明したいと思います。

インプラントを行うためにはしっかりとした骨が存在することが第一条件です。
しかし、歯周病 の放置や 歯を欠損のままにしていた等により骨が吸収し、いざインプラントを行おうとしても顎骨は吸収し、痩せ細ってしまっていることが多いのが現状です。
ホームページやブログのさまざまなところでも書いていますが、インプラント が長期的に安定するためには長く太いインプラントが埋入されることが必要です。
そのためにはしっかりとした骨でないといけません。
骨の幅や高さなない場合には骨を増大させる治療 『GBR法』)が必要になってきます。

『GBR法』には大きく分けて2つの方法があります。
まず、一つ目の方法ですが、骨が大幅に吸収している場合にはあらかじめ骨を増大させる方法を行います。
吸収部に骨を移植し、周囲骨と一体化するまで待ちます。
一般的にこの期間は3〜6ヶ月かかります。その後インプラントを埋入しますのでトータルの時間は非常にかかります。
この方法を ステージドアプローチと言います。
今回行った治療法です。

それに対し、骨の吸収が少ない場合(若干の骨吸収程度)には、インプラントの埋入と同時にGBR法を行います。
これは上記の方法とは異なり治療期間が短縮できます。
この方法を サイマルテイニアスアプローチと言います。
私が行うインプラント治療において約半分がこの方法を用います。

さて今回、 ステージドアプローチGBR法を行いましたが、この理由として、骨の吸収が非常に大きかったためです。
なぜ骨の吸収が起ったのでしょうか?
その原因は歯根破折 です。
歯の根が折れてしまったのです。
歯の根が折れてしまった場合、基本的には抜歯です。

歯根破折 した直後に抜歯すれば、さほど問題はないのですが、
歯根破折 状態で暫く時間が経過すると割れた部位から感染を起こし、膿みとなります。
膿みは、周囲の骨を吸収させてしまうので、割れたままにしておくと骨はどんどんと吸収してしまいます。

今回は歯根破折したまま、かなりの期間が経過してしまったため、骨の吸収はかなり大きいものでした。

もちろん、 『GBR法』により骨を回復させることは可能ですが、
時間もかかり、患者様の負担も大きいものです。

できれば、避けていきたい治療です。

やはりこのような状態にならないように早めの対応が最も大切です。

GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。

自家骨は、今回の治療部位の周囲から採取しました。

また、 GBR膜 として非吸収性Gore-Tex膜を使用しました。
Gore-Tex膜は吸収しない膜のため、後で取り出す必要性がありますが、今回のような ステージドアプローチGBR法では、再度手術が必要(今度はインプラントを埋入)なため、その時に膜の除去を一緒に行います。


ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その1

今日から新しいテーマです。
『プラットホーム・スイッチングとは?』になります。

今、インプラントの世界で最も話題(2007)になっているのが、
『プラットホーム・スイッチング:platform switching』です。

プラットホーム・スイッチングとは、
『インプラントの太さよりも 上部構造の立ち上がりの太さを細くすることにより、インプラント上部まで 骨を誘導することが可能』になります。
その結果、インプラント周囲の骨が生理的に下がらないようになります。

なにがなんだか分かりませんよね。

このプラットホーム・スイッチングを説明することは非常に難しいことです。
しかし、今後のインプラント界を大きく変化させるようなことなのです。
この項目では、このプラットホーム・スイッチングについて 基礎 から
利点、今後の課題まで、図解で説明していきたいと思います。

また、2007年現在において、全てのインプラントメーカーがこのプラットホーム・スイッチング に対応しているわけではありません。
まだ、ごく一部のメーカーのみが採用しているシステムです。

2007年現在のプラットホーム・スイッチング採用メーカーの一部

1  アンキロス
2  アストラテック
3  3i
4  バイコン

世界で最も歴史のあるブローネマルク・インプラント (ノーベルバイオケア社)も2007年の ワールドカンファレンスでプラットフォーム・スイッチング・アダプターを発表しました。

このように、今後は多くのインプラント製造メーカーがこのシステムを採用するでしょう。

当医院においても今までは主として ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)を使用してきました。

その理由として
1 きちんとした基礎研究のもとになりたっている
2 インプラントメーカーとして世界で2番目に古いメーカーであり、
  臨床経験が長い。(それだけ信頼度が高い)
3 数あるインプラントメーカーで最も使用されているインプラントで
  ある。
まだまだ、理由はありますが、 ストローマン・インプラントは世界をリードしていると言ってもいいでしょう。

しかし、 ストローマン・インプラントのみが100%良いということではなく、
インプラントを使用する部位や骨の状況、最終補綴形態(被せ物の形)等により、他のメーカーの方が優れている場合もあります。
そうしたことから当医院では、
今まで、アストラテック・インプラント や
スプライン・インプラントも使用してきました。

しかし、審美性が重要視されてきた近年では、
さらに審美性を追求するためのインプラントシステムに人気が集中しています。
その一つが『アンキロス・インプラント』です。

このテーマである『プラットホーム・スイッチング』を使用したインプラントでることと、『 ジルコニア・アバットメント』が使用できる利点があります。

当医院においても2008年より、このアンキロス・インプラントを導入していきます。
ただし、現在のところメインはストローマン・インプラントとしますが、
おそらく、アンキロス・インプラントもかなりの数になると思います。
実際に今まで、ストローマン・インプラントを使用していた歯科医師の一部はアンキロス・インプラントを使用し始めています。
その評価は年々高まってきています。

プラットホーム・スイッチングを学ぶことは今後のインプラントを知るうえでも大切なことになります。

それでは、ちょっと難しい話になりますが、プラットホーム・スイッチングの解説を次回から始めたいと思います。

* このテーマ(プラットホーム・スイッチング)は2007のデータをもと
に作製した内容です。
  2007年現在、プラットホーム・スイッチングの研究データはまだ完全に
出そろっていません。
今後はさらに新しいデータが加わる可能性があります。
もし、新たに研究(論文)データが加わった場合には、ホームページ上で
追加していきます。


次回のブログは1/17(木曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホーム・スイッチング:インプラント構造』です。



今週(昨日)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、1/11〜13日で5件の手術がありましたが、その中で、上顎の多数歯欠損に対しインプラント埋入と同時にGBR法およびソケットリフト法を行った1症例について解説します。

患者様は上顎が無歯顎です。(虫歯等で、抜歯した後です)
奥歯は骨の吸収がかなり進行しており、骨の移植を行う必要性のある サイナスリフト法が必要なくらい、状態は良くありませんでした。(骨の高さは1ミリ程度しかありません)

もともとの歯があった状態にまで、回復させるためには、奥までインプラントを埋入し、 ブリッジとすることが考えられます。
しかし、先程書きましたように奥歯は骨の吸収が著しく、このままでは、インプラントは難しい状態です。

そこで、患者様にさまざまな治療方法を説明したところ、
奥までは、インプラントを埋入しないで、前歯部から中間程度の部分まで、インプラントを埋入する計画にしました。

通常、上顎の歯は14歯あります。
今回は一番奥までは歯を作製しない治療法を選択しました。
この理由は先程説明しました 奥に骨がないため、同部に骨を増大(再生)させるためには、治療期間がかかり、治療に伴う患者様の負担も大きく、全てを行うと治療費も高額になってしまうからです。

しかし、完全に奥まで歯がなくても、固定式(ブリッジ)となるわけですから、
歯がまったくない今までとはまったく違います。
治療が完了したら、快適な生活になるでしょう。

さて、治療内容ですが、
使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本
SLAタイプ  直径4.1mm 長さ8mmが4本
SLAタイプ  直径4.1mm 長さ6mmが1本でした。

今回はインプラントの長さとしては短いものです。

短いインプラントの理由として、前歯部においても骨が吸収しており、鼻腔底(びくうてい)と言われる
鼻の穴近くまで、骨の高さがなくなっていたためです。

今回は少しでも、インプラントの高さを獲得するため、鼻腔底のギリギリまで、インプラントを埋入しました。

こうした難症例の場合には術前の診査が大切です。
CT撮影を行い、術前に インプラントのシュミレーション(シンプラント使用)を行うことが非常に大切になります。

麻酔方法は 『静脈内鎮静法』 です。
静脈内鎮静法は寝ている間に治療が終了するため、治療を受ける患者様にとっては楽な麻酔方法です。
麻酔は当医院の麻酔科医が担当します。

今回は骨の高さがないだけでなく、骨の幅も非常に少ない状態でした。
通常、インプラントの直径は約4ミリあります。
直径4ミリのインプラントを埋入するためには、骨の幅は6ミリ存在しないといけません。
しかし、今回は骨の幅は薄いところで、約3ミリです。
そのため、骨の幅を増大させる 『スプリッティング法』を応用し、
さらに骨の幅を増大させる 『GBR法』も行いました。

また、奥では、 『ソケットリフト法』 も行いました。

骨の幅や高さが非常に少ない“難症例”はさまざまな治療法を組み合わせて治療を行います。

日本人のインプラントは欧米人と比較して、難症例であると言われています。
それは、保存不可能な歯の抜歯するタイミングがかなり遅れ、大幅に骨吸収を起こしてから、インプラント治療を選択する傾向にあるからです。
また、骨の幅や高さが欧米人と比較してもともと条件が悪いこともあります。

上記のように骨の状態悪い場合でも、さまざまな治療法を行うことにより、インプラント治療は可能ですが、
そのためには、治療時間もかかり、治療費もかかり、治療における患者様の負担も多くあります。

できるかぎり、“難症例”にならないうちに治療をされることが大切です。

今回のインプラント手術参考資料
サイナスリフト法
ブリッジ
ストローマン・インプラント
( I.T.Iインプラント)
SLAタイプ
CT撮影
インプラントのシュミレーション(シンプラント使用)
『静脈内鎮静法』
静脈内鎮静法
『スプリッティング法』
『ソケットリフト法』
『GBR法』


ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

審美的にインプラント治療は行えるのか?:その54

さて、今日は、歯と歯の間に隙間ができる原因 !歯が長くなる(長く見える)原因の最終回です。

前回まで、前歯部は審美的にインプラントを行うことは難しい場所であることを書きました。
それは、術前に骨吸収や歯肉が薄い場合には、特に審美的に行うことが難しいことを書きました。
そして、そうした場合、 GBR法 歯肉結合組織移植が必要であることを書きました。

今日は、今回のまとめになります。

前歯部のように審美性が重要視されるインプラント治療の場合、
その症例が持っている難易度を見極めることが重要です。
そして難易度の程度により治療の進め方は違います。
また、患者様が希望されている審美性の希望(満足度)によっても
治療方法は違います。
そのためには、事前の診査が非常に重要になってきます。
CT検査もその一つです。
難易度が高い場合には必要な検査の一つです。

この項では、治療前の段階で、
高度の骨吸収
歯肉が薄い
の問題がある場合には、治療後に必ずしも100%の審美性を獲得することは難しいことがあることをお話しました。
また、高度の骨吸収があったり、歯肉が非常に薄い場合の対処方法として、
GBR法等の 骨の増大治療を行ったり、
歯肉結合組織移植を行ったり
する方法があることもお話しまた。

特に前歯部は審美性が重要視されるため、
インプラント治療にとって難しい部位になります。

難症例を治療するには、さまざまな対応(治療)があります。
しかし、こうした治療の中には
絶対的に行う必要性がある治療
行った方が良いだろう
という治療法もあります。
それは、様々な治療を行えば、それだけ、治療期間が長くなり、
患者様ご自身の負担も増えていきます。
そのため、術前にどれだけ、診断ができるかが、重要なポイントになります。

インプラント治療の研究はかなり進んできています。
インプラントの基本的なことは十分信頼できるレベルに達しています。
それは、インプラントの臨床応用期間や成功率からも立証されています。
今後は、現在のインプラントに付加的な治療法が加わることでしょう。
そしてさらに良いものになっていくでしょう。

しかし、術前に骨吸収が大きい場合には、やはり治療は困難になることでしょう。
今回のテーマである『審美的にインプラント治療は行えるのか?』ということの重要なこととして、
術前に高度に骨吸収を起こさないようにしておくことが最も大切であると思います。
高度の骨吸収があるということはやはり『難症例』であることに違いはなかいからです。
『難症例(骨吸収を起こす)』になる前にきちんとした対応ができるかどうかが一番大切なことです。
具体的なこととして、
1  歯周病を放置しないこと
2  歯根破折した場合にはそのまま放置しない
3  歯がない状態を長期間放置しない
4 進行した虫歯をそのままにしない
等 が挙げられます。
早期対応、早期治療が歯を残すための最も重要なことですし、難症例にならないポイントです。
これは、歯科以外の医科の分野においても大切なことです。
病状が進行(悪化)した段階での治療は困難を極めますし、場合によっては
“手遅れ”になることもあります。

もちろん 医者は“神様”ではありません。
どのような状態でも100%もとに戻せるわけではありません。
早めの対応が最も重要なことなのです。


次回のブログは1/14(月曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホームスイッチング』です。
昨年インプラント界において最も話題になったことの一つですし、
今年も中心的な話になるでしょう。


今週(昨日)の手術報告

今週(昨日)の手術(インプラント埋入等)の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

昨日、一昨日で、2件のインプラント埋入手術がありました。
特に難しいケースではありませんでしたが、
1件は、インプラントを義歯の安定に使用(利用)するケースでした。
今日は、この症例を紹介します。

治療部位は上顎です。

現在、上顎に1歯しか歯が残っていない方です。
その残っている1歯に義歯の金具をつけて入れ歯を安定させていたのですが、
唯一残っていた1歯もグラグラしてきたため、
もし、この歯が無くなったら…
義歯が安定せず、食事ができないかもしれない…

という不安があり、先を見越して、義歯を安定させるために、あらかじめ、インプラントを最小限の本数埋入する計画を立てました。

この方法は、歯が1歯もない方(総入れ歯)や歯が多数ない方(部分入れ歯)に行う治療法です。

通常、歯が1本もない場合、
完全固定式(元々歯があった状態まで回復できます)にするには、
6〜8本のインプラントを埋入し、ブリッジとします。
このような治療法を行うと、入れ歯ではなくなります。
非常良い治療法です。
しかし、インプラントの埋入本数が多くなるため、治療費がかかります。

そのため、 最小限のインプラント(2本)を埋入し、
そのインプラントを義歯の安定のために、利用する治療法
があります。
この治療を『アタッチメント義歯』と言います。

まず、2本のインプラントを埋込みます。
インプラントが骨と結合するまで、2〜3ヶ月待ちます。
もちろん手術直後から義歯は使用できます。
そして、義歯とインプラントが結合したら、
インプラントと義歯をつなぐアタッチメントという金具を装着します。
これにより義歯とインプラントは強固に固定されますので、
義歯が落ちてくるということはありません
また、固定が強いため義歯を非常に小さくできるという利点があります。

この場合の治療費ですが、
インプラントが1本21万円(税込)、
アタッチメントが1個52.500円(税込)ですので、
合計、525.000円(税込)かかります。


使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが2本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

骨の状態はかなり悪く、欠損状態(歯がなかった期間)が長かったため、
骨の吸収が起ってしまっていました。
歯がないと骨が吸収してしまう現象は以下をご覧下さい。
歯がないと顎の骨はどんどんと吸収していきます!

そのため、骨幅を増大させながらインプラントを埋入する
『スプリッティング法』
および
GBR法
を併用しました。
GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。
β―TCPは完全に人工に生成された骨です。

また、 GBR膜 として吸収性『コラーゲン膜』を使用しました。

この患者様は高齢ということと、 GBR法を併用したということからインプラント埋入後の治癒(待つ期間)は、
若干長く、約4ヶ月です。
4ヶ月後には、インプラントと入れ歯を固定する アタッチメントが装着されますので、
快適な入れ歯となるでしょう。


ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。



審美的にインプラント治療は行えるのか?:その44

今年2回目のブログです。

審美的にインプラント治療は行えるのか?:その4になります。

歯肉が薄い場合に起る問題

以下は歯肉が薄い方に起ることです。
薄い歯肉は時間の経過とともに退縮していきます。
退縮を起すと審美的に問題を生じる可能性があります。
少しでもこの退縮を防止するためには予め歯肉を厚くする治療を行うことが有効です。
そのためインプラントを埋入時もしくはインプラント埋入後(型を取る前)に歯肉を厚くする治療を行う必要性がある可能性があります。
(この歯肉の厚くする治療法を『歯肉結合組織移植』と言います)

歯肉の増大治療(歯肉結合組織移植)

通常、歯周病等の病的な状態でなくとも加齢とともに歯肉は下がってくるものです。 
これは生理的な現象です。
歯肉退縮には個人差があり、下がりにくい方もいれば下がりやすい方もいらっしゃいます。
特に歯肉が薄い場合、歯肉が下がりやすくなります。
歯肉が下がってくるとインプラントの金属部分が見えてくることがあります。
奥歯の場合であれば歯肉の退縮がある程度起っても審美的に大きな問題を生じることはありませんが、前歯では問題となります。
歯肉退縮の予防策として歯肉の厚みをあらかじめ増やす(増大させる)治療法があります。
この治療を『歯肉結合組織移植』と言います。

治療方法は上顎の内側(口蓋側)に麻酔を行い、歯肉を採取します。
採取した歯肉を歯肉の薄い部分に移植します。
治療は麻酔をして行いますのでもちろん痛みはありませんが、
治療後、採取した上顎の内側の部分に違和感を感じたり、食事がしずらいということがあります。
その期間は1日程度から人により10日程度になることもあります。

この治療法は
インプラント埋入時(インプラント埋入と同時)に行う場合と
インプラント埋入後(インプラント埋入後2〜3ヶ月後)に行う場合
の2つの方法があります。

上顎の前歯部等審美的な部位であれば行った方が無難な治療です。

ketugousosiki

画像はクリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。









今年から、インプラント情報(歯科情報)以外にも、
インプラント手術報告も書いて行きます。

まず、今年最初のインプラントの手術報告です。
上顎に5本のインプラント埋入を行いました。

使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント)
SLAタイプ  直径4.1mm 長さ12mmが4本、
SLAタイプ  直径4.1mm 長さ8mmが1本でした。

麻酔方法は 『静脈内鎮静法』 です。
静脈内鎮静法は寝ている間に治療が終了するため、治療を受ける患者様にとっては楽な麻酔方法です。

5本のうち4本はインプラント埋入と同時に 『GBR法』を行いました。
GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。
β―TCPは完全に人工に生成された骨です。
世界的には他の動物(牛や豚)の骨を使用した人工骨(Bio-Oss®等)の使用が一般的ですが、こうした動物由来の人工骨は、日本においては、患者様が希望されることが少ないため、当医院では使用していません。
* しかし、世界的には骨の再生が良いことと、安全性が 多くの研究に
  より報告されています
『β―TCP』は人工的に生成された骨なので、それ自体が完全に骨になったりすることはありませんが、ご自身の骨や血液中の細胞が混ざることにより、骨に置換しやすいものです。
また、完全人工生成のため、非常に安全性が高いのも特徴です。
日本において 『β―TCP』は、歯科よりも整形外科等で、複雑骨折の治療等で普及している材料です。

また、 GBR膜 として吸収性『コラーゲン膜』を使用しました。
吸収性膜は、歯肉とのなじみも良く、インプラント同時の GBR法 では世界的に最も使用されている膜で、吸収性膜なしでは、 インプラント同時GBR法は成り立たない治療法です。
日本人にインプラント治療を行う場合、骨の幅が不十分であることが多く、
多くのケースにおいて GBR法を行います。
当医院においてもインプラント治療の約半数はGBR法を併用しています。
吸収性膜なしでは、インプラント治療は行えないと言ってもくらい重要な材料です。
また、埋入方法はドリルをほとんど使用しない、 『スプリッティング法』を応用しました。
この方法も年々増えて来ている方法です。
当医院においても骨の柔らかい上顎では、ほとんどの症例において行っている方法です。

残りの1本は 『ソケットリフト法』を行いました。
これもインプラント治療において当たり前に治療になっています。
上顎の奥歯で、骨の高さが少ない場合、 『ソケットリフト法』 は、患者様の負担も少なく、非常に優れた治療法です。
インプラント治療を手がける先生の多くは行っている処置法です。

ただし、このようにインプラントの埋入本数が多かったり、 GBR法 を併用すると治療後に腫れる可能性が高くなります。

次回のブログは1/10(木曜日)になります。
次回は審美的にインプラント治療は行えるのか?:その4(最終回)です。


ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

謹賀新年:審美的にインプラント治療は行えるのか?:その35

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い致します

今年最初のブログになります。
今日は、新年ですので、インプラント情報の話の前に
昨年(2007)の当医院の状況 と 今年の当医院(抱負)について話したいと思います。
(今日は、ちょっと長いブログになります)

東京(杉山歯科医院)から大船(大船駅北口歯科インプラントセンター)に移転して2年になります。
早いものです。
移転したばかりでしたので、病院が混むまで時間がかかるかと思いましたが、
私が考えている以上にインプラント治療を希望される患者様は多く、
昨年1年間で、466本のインプラントを埋入しました。
(1日に約2本ペースでのインプラント埋入になります。
1日に何件ものインプラント手術があった日もありましたが、
ほぼ、毎日インプラント手術をしていた感じはします)

あらかじめドクターの人数を6名と増やしておいて よかったです。
東京では5名の歯科医師(1名は矯正専門医)が勤務していました。

1年に500本近いインプラントの埋入件数となると
2〜3名の歯科医師ですと、診療がバタバタになってしまいます。
インプラント手術自体は、
院長である私がほとんど行いますが、
当然、他の治療もあるわけです。

歯周病の治療であったり、虫歯の治療、入れ歯やインプラントの型を取ったり、被せ物を装着等もあります。
時間が必要(時間がかかる)になることの一つとして『診査』と『治療計画の説明』があります。
この診査と治療計画の説明にはかなりの時間を必要とします。

十分なカウンセリングを行うためには2時間以上必要なこともあります。
そのため、私自身が全てを行うのは時間的に難しいことになります。
私自身はインプラントの手術等をメインに行いますので、
1日に診察できる患者様の数には限界があります。
適切な診療を行うためには、
1日5〜10人が限界かと思います。
(1人の患者様の1時間の診療時間として8時間の診療ですと…)

そのため、移転とともに新たに常勤になった『真鍋先生』がフル回転で活躍してくれました。
真鍋先生は当院で最も若い先生(卒業後5年になります)ですが、
患者様の話を聞く姿勢や優しい話し方は好評で、
当医院の大戦力になりました。

また、麻酔科医『北浜先生』も東京の時より引き続き勤務していますので、
静脈内鎮静法等の麻酔と全身管理については信頼をおいてまかせています。
麻酔専門医がいることはインプラント手術において非常に大きなポイントになります。

また、義歯や噛み合わせを専門としている『渡辺先生』も現在の
『補綴専門医』に加えて 日本歯周病学会 『歯周病専門医』の1次試験を昨年末に受けました。
今年は2次試験を受け、合格すれば、ゴールデンウィーク頃には結果が分かるでしょう。
結果はまた、ブログや 認定医賞のところで報告させていただきます。

また、『山科先生』も東京の時から常勤として継続8年の勤務になり、院内のことをほとんど理解しています。

『島崎先生』も 元 口腔外科医として一般歯科医とは違った面から診療をサポーロしてくれます。

もちろん、歯科医師だけでなく、受付や歯科衛生士のみなさんにも大変お世話になりました。
歯科衛生士2人については昨年 『日本歯周病学会の歯周病認定衛生士』の試験に合格し、日本では、数少ない『歯周病の専門歯科衛生士』になりました。

こうしたスタッフに恵まれたこともあり、昨年は忙しい日々でした。

全てのスタッフに感謝しなければなりません。

最初に書きました昨年(2007)の466本というインプラントの埋入本数は現在の当医院の状況を考えると適度な治療数であると考えられます。
あまり多すぎ(忙しすぎても)ても、質の低下につながります。
今年も、無理をせず、マイペースで診療していきたいと思います。

よく、インプラントの経験数(年間埋入本数)を歯科医院を選択する一つの基準になさっている方もいらっしゃいますが、
同じ経験度(年間インプラント埋入本数)でも、歯科医院に勤務する歯科医師の数やスタッフの数等により1人の歯科医師が実際に行っているインプラント経験やそれ以外の時間の取り方にも差があるかと思います。
また、インプラント治療後のメインテナンスの問題もあります。
現在インプラントを行う歯科医院を考えられている方は、
歯科医院を選択される場合には、ホームページで見つけた1カ所の歯科医院にするのではなく、いくつかの歯科医院でカウンセリングされ、十分検討された上でお決めになることが大切です。
セカンドオピニオンも大切です)

また、今年は新しいインプラントの種類(インプラント・メーカー)を導入する予定です。
より、審美性を重視したインプラントです。
この話はまた、次回のテーマの時にお話したいと思います。

話が長くなってしまいましたね。
そろそろ今日の本題に入りたいと思います。


今日のテーマは審美的にインプラント治療は行えるのか?:その3:難症例で起る審美障害を図で解説です。

以下では、難症例に起る問題点とその対処法について図で解説していきたいと思います。
*以下は前歯部のインプラントにおいてよく起る話ではなく、骨の吸収が高度に起っているような難症例に対する話です。

sukima
画像をクリックすると拡大されます。
拡大された画像は別ウインドウで表示されますので、その画像を見ながら下記の説明をご覧下さい。










図①
  骨がしっかりあると歯と歯の間の骨もしっかり残っています。
それに伴い、歯肉もしっかりと存在し、歯と歯の間を埋めています
図②
  しかし、歯周病や歯根破折、抜歯後時間が経ってしまうと骨は吸収してし
  まいます。
図③
  骨や歯肉が吸収(痩せて)した状態であるとインプラント後に、歯と歯の
  間に隙間(すきま)
が若干できることがあります。
  また、骨の吸収状態によっては歯(被せ物)自体が長くなってしまうこと
  があります。
  これは、細菌感染や欠損状態が長いことにより骨が吸収してしまったため
  で、インプラント治療を希望される患者様の多くで起っていることです。
  奥歯であれば、審美的にも見える範囲ではないので、さほど問題にはなら
  ないことが多いのですが、前歯部では審美性を損なう可能性があります。
  現実的には、治療後に歯と歯の間に隙間が多少ある程度や
  歯が多少長くなる程度であれば、
  唇で隠れ、見えないために問題となることはさほどありませんが、
  笑うと歯肉まで見えるような方は審美的問題を生じる可能性があります。
  こうした場合には以下のような対処法が必要です。

図④
  インプラント治療前に GBR法を行い、骨の増大を十分行う。
歯肉の厚みを増やす(歯肉結合組織移植)。
ということが必要です。
しかし、術前の状態が悪いとこの治療を行っても完璧ではありません。

図⑤
  次に歯と歯の間に開いてしまった隙間を埋めるため、歯(被せ物)を若干
横に大きくする方法


図⑥
  長くなってしまった歯(被せ物)は長い部分のみ歯肉の色にし、目立たな
  くさせる方法

があります。
どちらにせよ、骨の吸収が大きかったり、歯肉薄い場合には、歯と歯の隙間ができたり、歯(被せ物)が長く見えるといったことが起こる可能性があります。


今日はこれで終了です。
次回のブログは1/7(月曜日)になります。
次回のテーマは審美的にインプラント治療は行えるのか?:その4:歯肉が薄い場合に起る問題です。

また、今年からはインプラント最新情報とともに、インプラント手術情報も書いていきたいと思います。
どのような症例であったのか?
どのようなインプラント手術を行ったのか?
手術のポイントは?
等をインプラント情報と共に書いていきます。

今年もよろしくお願い致します。

診療は1/5(土曜日)9:30から開始致します。


ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。


大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
Profile
     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
      インプラント
      センター開業

メール無料相談
歯科治療で分からないこと や ご心配ごと をメールして下さい。基本的に、当日に回答させていただきます。

インプラントオンライン見積もり
欠損部からインプラントの治療費や治療期間(治療回数)等をお答えします。

オンライン予約
オンラインで予約が行えます。

診療時間:9:30〜18:00
休診日 :月曜日、木曜日、祝日
電話  :045-891-3334
メール :info@
     sugiyama-d.sakura.ne.jp
最新記事
QRコード:携帯で読むことができます
QRコード
アンケート




質問 歯科治療の嫌なことはなんですか?


痛い

待ち時間が長い

治療回数が多い(治療期間が長い)

治療費が高い

治療に対する説明が少ない

怖い






Archives
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ