最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

2009年06月

インプラント症例とマイケル追悼5

6/29(月曜日)です。
今日は、インプラント手術報告を中心にお話します。


今週末は、5件の手術がありましたが、その中で上顎の左右奥歯に6本のインプラントを埋入した手術について解説します。

なぜこの症例を選んだかと言いますと、上顎の奥歯において典型的な難症例だったからです。

上顎の奥歯は、骨の吸収が起っていることが多く、私が臨床で経験する中では、
上顎の奥歯に十分な骨の幅や高さが存在することは非常に少ないのが現状です。
多くの症例において骨吸収が起っており、インプラントを難しくしています。

その理由は、上顎の奥歯の上方には、上顎洞という空洞が存在するからです。
上顎洞については、このブログでも良く解説しますので、ご存知の方も多いかと思います。
もし、上顎洞についてお分かりにならない方は、以下を参考にして下さい。
   ・ 上顎洞とは?

それでは、上顎の奥歯にどの程度の骨の高さが存在すれば、十分と言えるのでしょう?
これだけ骨の高さがあれば、十分という基準は難しいのですが、
10ミリの骨の高さが存在すれば、予知性の高いインプラント治療ができると言えます。

しかし、先程も書きましたように上顎の奥歯において、10ミリの骨の高さが存在するケースは、圧倒的に少ないのです。

多くの症例において、骨吸収の結果、10ミリ以下の骨の高さしか存在しません。

ただし、10ミリ以下といっても、
5〜6ミリ骨の高さが存在する場合と
1〜2ミリしか骨の高さが存在しない場合では、
治療方法は、まったく違います。

骨吸収が起っていたとしても5〜6ミリ程度骨の高さが残っていれば、 『ソケットリフト法』という治療法を併用してインプラントを埋込みます。
ソケットリフト法は、患者様の負担(痛みや腫れ)が比較的少ない治療法です。
そのため、上顎の奥歯において、骨吸収があってもこの方法を行えば、十分対応が可能となります。

しかし、骨の高さが骨吸収が著しく、骨の高さが1〜2ミリ程度しか残っていないようなケースでは、
『ソケットリフト法』という治療法は、適応とはなりません。

この場合には、 サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)という治療法を行います。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)は、骨移植を行う必要性があるため、患者様にとっては、非常に負担が高い治療法です。
治療後の腫れもかなり起ります。
できれば避けたい方法です。

今回のご紹介する症例は、上顎の左右奥歯に高度の骨吸収が起っていたため、骨の高さは、平均4ミリ程度しか存在しないケースでした。

現実的には、長さ4ミリのインプラントというもの自体存在しませんし、
もし、あったとしても4ミリの長さのインプラントでは、噛む力に耐えきれず、
ダメになってしまうでしょう。

予知性を高めるためには、はやり 10ミリ以上 の長さのインプラントを使用した方が安全です。

今回のケースでは、左右の奥4歯欠損に対し、 『ソケットリフト法』を行い、長さ10ミリのインプラントを4本埋入しました。
もともと、骨の高さは、平均4ミリ程度でしたので、6ミリの骨の高さを増大(増骨)させることができました。
『ソケットリフト法』で6ミリの骨の高さを増大させることは難しいことです。
私も始めて 『ソケットリフト法』を行った頃は、2〜3ミリ程度の骨の高さの増大をさせることが限界でした。

しかし、ソケットリフト法の症例数を数多く手がけるようになり、
条件さえ良ければ、6ミリ程度までは、骨の高さを増大させることも可能になってきました。
このことは、治療を受ける患者様にとっては、非常に有効なことです。
以前は、骨の吸収が大きいケースでは、どうしても骨移植を伴う、 サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)しか治療法がなかったのですから…

今回 使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント)  SLAタイプです。
手前の部分には、骨の高さが十分存在していたため、通常の埋入方法で長さ12ミリのインプラントを埋込むことが可能でした。
合計6本のインプラントを同日に埋入しました。

また、インプラント埋入と同時に、骨の増大をさらに増強するために、 P R P法という治療も併用しました。
P R P法は、ご自身の血液中に存在する組織を再生力を高める成分を利用する方法であり、
ご自身の血液を使用するため、安全性が高く、骨再生力に優れているため、近年では、最も注目されている方法です。


治療本数が多かったこともあり、麻酔は静脈内鎮静法にて行いました。
この麻酔方法は、完全に寝ている間に治療が行えますので、
患者様は 目が覚めれば治療が終了しているため、ご不安もまったくなく、安心して行えます。


今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約4ヶ月後に型を取ります。


治療費
インプラントが1本21万円(税込)です。
GBR法、ソケットリフト法、PRP法の費用は、インプラントの費用の中に全て含まれています。


今日は、インプラント症例の話だけになります。

この後は、昨日からの続きで、『マイケルジャクソン追悼特集』をさせていただきます。
大好きでした。
特にマイケルのプロモーションビデオを始めて見た時の感動は、今でも忘れません。















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マイケル追悼5

マイケル追悼

本当に残念です



6/29(月)は、通常のブログです。

歯周病とは?5

6/25(木曜日)です。

今日は、インプラントの話ではなく、歯周病の話をしたいと思います。
なぜかと言いますと歯周病の患者様がすごく多いからです。

当医院に来院される患者様のほとんどは、インプラントもしくは、歯周病が主訴とした方です。

私が歯周病とインプラントの専門医だからだと思いますが…

私は、開業する前は、大学病院に勤務していました。
大学病院では、歯周病を専門とした科に所属していました。
『歯周病科』というところです。
そのため、診察する患者様は、ほとんど歯周病の患者様です。
大学病院というのは、診察以外にも、学生も講義があったりします。
もちろん講義内容も『歯周病』です。
『歯周病』治療と講義の毎日を6年間過ごしました。

そして、当然のことながら歯周病の専門医(日本歯周病学会専門医)を取得しました。

毎日、毎日 歯周病の患者様を治療していると
治る患者様もいらっしゃれば、
治らない患者様もいらっしゃるのが現状です。

歯周病治療は、歯科医師の力だけでは治らないのです。

歯科治療の中には、虫歯があります。
虫歯は、虫歯菌が感染することにより、歯質が溶けていくことです。
そのため、虫歯の治療は、感染した虫歯細菌の部分を取り除くことになります。
簡単に言えば、虫歯を削り、詰め物をしたり、被せ物(差し歯)を行ったりします。
虫歯が深ければ、神経を取り除く治療を行います。
こうすれば、虫歯は治ります。(進行を止めることができます)

しかし、歯周病の治療は違うのです。
歯周病の主な原因は、口腔内に存在する『歯周病細菌』です。
つまり、歯周病は、『歯周病細菌による感染症』なのです。
『感染症!』ですよ。

歯周病細菌がどこから感染するかと言う話からしたいと思います。
生まれて来た子供の口の中には、歯周病細菌はまったく存在しません。
ほとんどの場合、家族間から感染します。
例えば、若年期に起る歯周病の原因菌とされている『アクチノマイセテムコミタンス菌』は、大人から大人へと感染することはなく、まだ永久歯が生えそろわない、10歳程度の時期に大人から子供へ感染することが最近の研究により報告されています。
これは、子供の口腔内は まだ細菌グループが安定しておらず、健康な細菌のグループが定着していないため 外来から感染を起こします。
また、抗生物質を長期使用していた場合などは、口腔内の健康な細菌のグループがいったんなくなるため、 新たに細菌の環境がそろう前に感染する可能性があります。

成人型の歯周病菌の代表的な菌である『ジンジバリス菌』は、親子や夫婦から感染すると考えられています。
これが、通常 大人で起る『歯周病(慢性歯周炎)』です。
それでは、『歯周病細菌に感染しなければ大丈夫では?』と思うかもしれません。
しかし、私達は生活する上で細菌感染から完全に逃げることはできませんし、それを完全に排除する必要性もないと思います。

また後日 説明しますが、口腔内に細菌がいないことは逆に健康な状態ではないのです。歯周病治療のための細菌除去とは、全ての菌を除去するのではなく、骨を溶かしたりしている細菌のみを除去し、 後は 新たな菌の感染を防ぎ、細菌とうまく共存していくことです。
つまり外来から感染したとしても 歯周病が進行しないような 口腔内環境を保つことが大切なのです。
簡単に言えば、ブラッシング(歯ブラシ)がどれだけきちんとできるかにかかっています。

歯科医院で歯周病の治療を行ったとしても、ご家庭できちんとした歯ブラシ(ブラッシング)ができなければ、歯周病は絶対に治りません。

また、歯周病は、生活習慣病です。
高血圧や、糖尿病といった病気と同じです。
高血圧や糖尿病の患者様は、病院で処方された薬を服用していれば治る(大丈夫)ということはありません。
食生活や運動、喫煙、ストレスといったことが大きな要因になります。
生活習慣の改善ができなければ、高血圧や、糖尿病は治りません。

歯周病もまったく同じです。
生活習慣が乱れれば、治りません。

話は、最初に戻りますが、
毎日、毎日 歯周病の患者様を治療していると
治る患者様もいらっしゃれば、
治らない患者様もいらっしゃるのが現状です。

この歯周病が治らない患者様の多くは、生活習慣の改善ができていないのです。
歯周病の治療を行うためには、歯科医院での治療とご家庭での生活習慣の改善が重要になってくるのです。

歯が欠損した部位にインプラントを行うことは重要なことです。
しかし、残っている歯がダメにならないことがもっとも重要なのです。
そのためには、歯周病にならないことが重要です。

次回も歯周病についての話をしたいと思います。

今日は、話が長くなってしまったのでこれで終了です。

次回のブログは6/29(月曜日)になります。



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PRP4

6/18(月曜日)です。
今日は、『PRP』の話になります。


『 PRP 』とは、『 Platelet Rich Plasma 』の略で
日本語では『 多血小板血漿 』と言います。
『 PRP 』とは、『血液中の血小板を濃縮した血漿』のことであり、
近年、『 PRP 』が歯肉の治療や 骨の増殖を促進する物質であることが、多くの研究により解明されてきています。( Saltz ら1991、Anitua 1999、Kassolis 2000 )

『 PRP 』を おおさっぱに言いますと 濃度の濃い血液のことです。
骨の再生に大切な細胞がいっぱい詰まっています。
『 PRP 』を使えば、なんか骨がいっぱいできそうですよね。

この治癒に必要な成分が凝縮された『 PRP 』 を歯周病やインプラント治療に応用することにより早期の回復が期待できます。
PRPは、それ自体を単独で使用するというよりは、以下のような骨再生治療等に併用します。

GBR法
ソケットリフト法
サイナスリフト法
スプリットクレスト法(リッジエクスパンジョン法、スプリッティング法) 
等に併用します。
骨の再生能力が高まります。

また、治癒が早いことにより 治療後の不快感や 疼痛を最小限に押さえることもできます。
今までの骨の増大をはかるような治療と最も異なることは、患者さん個人の生体治癒能力を利用するため、治癒反応が非常によいということです。

骨を再生させたり、骨の増大を促進させる材料は 過去にもいくつもありました。
そのうち、人間以外の生物から採取したものも多くありました。
人間以外の生物からの応用といっても実際には免疫処理等をきちんとしてあるので問題は起りませんが、治療を受ける患者様にとっては他に選択肢がないかと不安なことがありました。
『 PRP 』は、患者様ご自身の血液の成分を使用するため、安全性と信頼性に高い治療法と言えます。




PRP作製方法

ステップ1:20〜30ccの採血を行います。 
      静脈内鎮静法という麻酔を行う際には同時に採血しますので、
      特別な作業はいりません。

ステップ2:採取した血液を遠心分離器にかけます。
      当医院ではHeraevs社製のLabofuga300 という器械を使用して
      います。
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ステップ3:『PRP』と『PPP』の遠心分離作業
       まず、血小板が濃縮された血漿:『PRP』と
       血小板の少ない血漿『PPP』に分離します。
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ステップ4:アクチベータの生成
       『PRP』に自己トロンビン(0.75cc)と塩化カルシウム
(0.25cc)を混合し、1ccのアクチベーターを生成します。
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ステップ5:完成した『PRP』をインプラント本体に塗布したり、骨欠損部に
      入れたり、人工骨や自家骨と混ぜて使用したりします。
      またコラーゲンのシートにこの『PRP』をしみ込ませて使用する
      こともあります。





以下の症例は、PRPとGBR法を併用したケースです。
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次回のブログは6/22(木曜日)になります。



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ソケットリフト法:その25

6/15(月曜日)です。

今日のテーマは、『ソケットリフト法:その2』です。


前回のブログでは、上顎の奥歯において、骨の吸収がある場合の話をしました。

上顎の奥歯において、予知性のある治療を行うためには、骨の高さが10ミリ程度存在することが必要です。
しかし、多くの症例では、骨の10ミリ以上の骨の高さが存在することが少ないのが現状です。
そこでさまざまな治療方法を駆使して、インプラントの埋入を行うことが必要になります。

そこで、前回解説しました『ソケットリフト法』は、
骨の高さが5ミリ程度存在すれば、この方法を行うことにより、
10ミリ程度の長さのインプラントを鵜埋込むことが可能になる方法です。

しかも、この治療法は、治療に対する患者様の負担が比較的少ない方法です。
負担が少ないということは、治療後の腫れ、痛み等が少ないということです。

ソケットリフト法は、1994年にSummers RBらによって初めて発表された治療法です。
臨床に応用されてから約15年程度経ちました。

臨床応用された頃は、まだまだ十分とは言えない状態でしたが、
現在では、患者様への負担が少なく、治療自体も他の骨増大法と比較すると
簡単に行えるため、多くの歯科医師が行えるような治療法になっています。

当医院でも上顎の奥歯にインプラントを行う際には、かなり使用する頻度が高い治療法になっています。

術式や症例については、前回のブログを参考にして下さい。


それでは、こうしたソケットリフト法の成功率について解説したいと思います。


ソケットリフト法の成功率
 
研究者(発表年)      観察本数     観察期間      成功率(%)
Ioannidou E(2000)      79       8ヶ月       100
Horowitz RA(1997)      34       平均5.9年       97
Horowitz RA(1997)      143       平均18ヶ月       96
Tong DC(1998)       1092       最長60ヶ月     87〜98



オステオトームを使用したソケットリフト法は まだ臨床に応用されてから15年程度のしかたっていませんが、通常のインプラント埋入と比較しても なんら劣ることはありません。
それどころか 通常のインプラント治療と比較して 患者さんへの負担が非常に少ないのも この治療法の特徴です。
施術者にとってもこのテクニックは難しいものではなく、今後骨の高さがないケースにおいて一般的になっていく治療法であると考えられます。




今週(6/12〜14)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。


ここ数日間のインプラント手術も骨吸収が大きい症例ばかりでした。
最近行っている手術は、骨の増大(GBR法)なしでは、行えないような症例がほとんどです。
本日ご紹介する症例も骨吸収が大きかったケースです。

それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

まず、インプラント治療に至った経緯ですが、 歯根破折です。
このブログでもよく 歯根破折については書きますが、神経のない歯で起ります。
神経のない歯は非常に脆く、通常の噛む力でも割れてしまうことがかなりの確率で起ります。

歯根破折した場合、できるかぎり早く抜歯することが重要です。
抜歯するタイミングが遅れると、割れた部位から感染が起こり、骨が吸収してしまいます。

本日の症例も 歯根破折した状態が長くあったため、かなりの骨吸収が認められました。
治療方法として、インプラントを埋入すると同時に、骨の増大法(GBR法)を行うことが必要でした。

歯根破折は、患者様にとってが、痛みや腫れが起らないことが多いのです。
そのため、『歯根破折しているから抜歯が必要です!』と患者様にご説明しても
『痛みがないからこのままでいいです!』
と抜歯をご希望されない方も多くいらしゃいます。

『歯根破折したままの状態でいると骨の吸収が起こり、大変なことになるので、早く抜歯した方が良いですよ!』とご説明したも なかなかご理解が得られないことも多いのです。

患者様の中には、
『骨吸収があってもGBR法を行えば、大丈夫(骨が再生できる)であれば、本当に歯がダメになるまで待ち、それから抜歯してもいいですか?』
という方もいらしゃいます。

GBR法という骨増大法(骨再生治療)は、魔法の治療ではありません。
どのような状態でも元通りに回復できるわけではありません。
骨の増大(再生)ができないケースも存在します。

また、GBR法は、それなりに患者様にも負担がかかる治療法です。
骨吸収の程度にもよりますが、治療後の腫れ等が起ります。

できれば、骨吸収が起らない方が治療が簡単に行えます。

さて、今回の症例に戻ります。
下顎の奥歯に2本のインプラント埋入を行いました。
1カ所は、骨吸収がかなり、起っていましたので、GBR法を併用しました。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント)  SLAタイプが2本です。

麻酔方法は、静脈内鎮静法です。
この麻酔は、寝ている状態で治療が行えますので、患者様は、治療中の不安をまったく感じないで行えます。
この症例の患者様は、高齢であったこともあり、少しでも不安と負担の少ない治療をご希望でしたので、・ 静脈内鎮静法にて麻酔を行いました。


今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約2〜3ヶ月後に型を取ります。


治療費
インプラントが1本21万円(税込)×2本です。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、
今回のGBR法の費用も全て含まれています。




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ソケットリフト法:その14

6/11(木曜日)です。
今日も前回の続きで、『ソケットリフト法:その1』になります。

前回の『インプラントの傾斜埋入』の話では、上顎の奥歯では、骨吸収が起っていることが多く、
インプラントを埋込むための高さが存在しないことが多いことを解説しました。
インプラントの傾斜埋入とは、骨の吸収が起っている部位を避けて
骨の高さがある上顎結節(親知らず)の部分にインプラントを斜めに埋込む方法をご紹介しました。
本日からの話は、このような骨吸収がある場合の他の治療方法について解説していきます。


上顎の奥歯にインプラント治療を行う場合、非常に困難になることが多いのです。
その理由として、上顎の奥歯における骨の特殊性があります。

通常、インプラント治療を行う場合、しっかりとした骨が存在することが重要です。
骨の幅が十分にあり、骨の高さも十分に存在することが、インプラント治療が成功するためには、最も重要なことです。
特に上顎の場合、骨の高さが重要になります。
その理由について解説します。
上顎と下顎の骨の硬さを比較すると
圧倒的に下顎の骨は硬いのです。
逆に言えば、上顎の骨は軟らかいのです。

インプラントが安定するためには、硬い骨の方が有利な点が多いのです。
インプラントを骨の中に埋込むことを 例えてお話すると
建物を建築する際、
やわらかい土地にクイを打ち付けるのと
かたい土地にクイを打ち付けるのでは安定が違うと思います。
もちろんかたい土地の方がクイの安定は良いことになります。

話は戻りますが、上顎は、やわらない土地のような状態です。
そのため、できるかぎり長いインプラントを埋込むことにより
安定をはかることが必要になります。

それでは、できるかぎり長いインプラントとは、実際にどの程度の長さなのでしょう?
答えとしては、10ミリ以上の長さのインプラントが安全です。
しかし、現実的には、上顎の奥歯には、さほど骨の高さが存在しません。
上顎の奥歯が欠損している患者様の60〜70%は、10ミリ以下の骨の高さしか存在しません。
骨の高さが、1〜2ミリという方も多くいらしゃいます。

今回のテーマである 『ソケットリフト法』とは、そのような骨の高さが不足している方の治療方法です。

上顎と上顎洞との距離が狭く、そのままではインプラントは不可能であるが、
5mm以上の距離がある場合に行う方法です。

通常、インプラントを行うのには最低10mm(予知性のある治療を行うのに必要な最低限の骨量と考えている)の骨の高さが必要であるが、
ソケットリフト法を応用すれば 5mmの骨の高さがあればインプラントを行うことができます。

治療自体は、インプラントの穴を形成する器具を最小限しか使用しないため、
通常のインプラトを行う場合よりも痛みや腫れがない治療法です。

上顎と上顎洞との距離が5ミリ以下の場合には、一般的にソケットリフト法は適応されません。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)が適応されます。

それでは、早速症例を見ましょう!

以下の症例は、『ソケットリフト法』と『傾斜埋入』の両方を行ったケースです。

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上の左側が、治療前のレントゲンです。
上顎洞(自失印)が存在するため、インプラントが入る高さ(黄色矢印)がありません。
そのまま埋入すると インプラントが上顎洞に突抜けてしまいます。
上の右側がレントゲンシュミレーションです。
そこで、手前2本はソケットリフトを行い、一番奥歯は斜めにインプラントを行う計画をたてました。

以下が治療後になります。
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次回もソケットリフト法の続きになります。
次回のブログは6/15(月曜日)になります。

さて、今日は、インプラントの手術報告ではなく、来院される患者様についての話をしたいと思います。
当医院には、毎日のようにインプラント治療をご希望される患者様が来院されます。
その多くが、今日のブログのように骨の吸収が起っている患者様です。

骨吸収がまださほどなければ、今日ご紹介したソケットリフト法やインプラントの傾斜埋入 等の治療法を併用することにより、インプラント治療が可能になります。
しかし、骨吸収が大きければ、骨の移植を行ったりすう必要性があります。
骨移植は、大変です。
また、あまりにも骨吸収が大きければ、インプラント自体ができないこともあります。

そうならないように(骨吸収が起らないように)早めの対応がもっとも重要なのです。

骨吸収が大きい場合には、治療の大変さがあるだけでなく、
治療期間も長くなったり、
治療費もさらにかかったり、
治療後の審美制に問題が生じたり、

治療後に多くの問題が生じる可能性があります。
インプラント治療には、骨を再生(増骨)させる治療方法があります。
しかし、骨の再生治療は、魔法の治療方法ではありません。
骨の再生には限界があります。
骨再生治療を行ったからといって100%元の状態に回復できるわけではありません。

骨が吸収しないうちに対応することが重要なのです。

歯がグラグラする
出血がある
欠損部位(歯がない部分がある)
等の問題がある場合には、できるかぎり早く現在の状況を検査することが必要です。

早めに対応すれば、それだけ治療は簡単になります。





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インプラントの傾斜埋入とは?:その23

6/8(月曜日)です。
今日も前回の続きで、『インプラントの傾斜埋入とは?:その2』になります。

先週末(土、日)は、当医院の先生が2人が休みだったため、
大変忙しい日でした。
私と山科先生、真鍋先生でフル回転です。
クタクタです。

そのため、今朝は、寝坊してしまいブログを書くのが遅くなりました。

さて、今日も前回の続きで、インプラントの傾斜埋入の話になります。

インプラントの傾斜埋入を適応する場所として、最も多いのが、
上顎の奥歯です。
その理由は、前回のブログで解説しました。

重複しますが、上顎の奥歯には、上顎洞という空洞が存在します。
この空洞が存在するために、上顎の奥歯では、骨の高さが少ないことが多いのです。

多くのケースで、上顎の奥歯における骨の高さは、5ミリ程度の症例が多いのです。
上顎の奥歯は、骨が軟らかいため、安定するためのインプラントの長さは、10ミリは必要です。
そのため、インプラント治療が確実に適応とならないケースが多いのです。

このように骨の高さが少ない場合には、できるかぎり長いインプラントを埋入するために、
ソケットリフト法 サイナスリフト法という治療法を併用し、
インプラントを埋入します。

この ソケットリフト法
サイナスリフト法
という治療方法は、まったく違います。

ソケットリフト法は、患者様にとってさほど負担がかかる治療法ではありません。
しかし、 サイナスリフト法は、非常に負担が強い治療法です。
治療後の腫れ等もかなり起ります。
骨の移植等を行うため、手術時間もかなりかかります。
そのため、できれば避けたい治療法です。

それでは、すべて ソケットリフト法で行えば、患者様の負担も少なく良い治療法と言えますが、実際には適応症があります。
骨の高さが5ミリ程度ある場合には、 ソケットリフト法を行うことができますが、
骨の高さが4ミリ以下の場合には、 サイナスリフト法を行う可能性が高くなります。

つまり、上顎の奥歯において、骨吸収が大きければ、インプラントを埋入するためには、
骨移植を伴う サイナスリフト法を行う必要性があるのです。


そこで、治療の大変な サイナスリフト法を避けるために、インプラントの傾斜埋入という方法があるのです。

傾斜埋入の部位としてよく使用される部位が上顎の奥歯のさらに奥の部分です。
親知らずがあった部位になります。
この親知らずが存在する部位を上顎結節と言います。

この上顎結節に斜めにインプラントを埋込むことにより、 サイナスリフト法を避けることが可能なことがあります。


言葉では、難しいので症例を見ながら解説します。

下のレントゲン写真が治療前の状態です。
赤色の点線が上顎洞の位置で 
緑色の点線が骨の外形です。
中央部には 骨の高さがほとんどないことがわかります。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)を避けるために、その奥にある上顎結節に斜めにインプラントを埋入するインプラントの傾斜埋入を計画しました。
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下のレントゲン写真が治療後の状態です。
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このように上顎結節を利用し、傾斜埋入を行うことにより、大変な サイナスリフト法を避けてインプラントを可能にするのです。


もう1症例見てみましょう。

下のレントゲン写真が治療前の状態です。
赤色の点線が上顎洞の位置で 
緑色の点線が骨の外形です。
中央部には 骨の高さがほとんどないことがわかります。
治療方法としてサイナスリフト法(上顎洞底挙上術)はせず、奥にインプラントを傾斜埋入させて行うことにしました。
同部分を拡大(抜歯前になります)したのが右側の写真です。
抜歯前の状態を見ると骨が根の先までないのがわかります。
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下のレントゲン写真が治療後の状態です。
このように インプラントの傾斜埋入を行うと、サイナスリフトや骨の移植手術を行わないで治療を行えます。
しかし、インプラントを斜めに埋入する部位が存在しなければ もちろん行えません。
左のレントゲン写真が全体像で右のレントゲン写真がインプラント部分のみの拡大像です。
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今日はこれで終了です。

次回のブログは6/11(木曜日)になります。

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インプラントの傾斜埋入とは?

6/4(木曜日)です。
今日は、『インプラントの傾斜埋入とは?:その1』になります。

インプラントの傾斜埋入とは何か? 
という 話の前に インプラントの傾斜手術を行うにいたる理由を解説したいと思います。

重度歯周病 の場合、歯槽骨の吸収が進んだ状態で抜歯されることが多く、
その後のインプラント埋入に 支障をきたすことが多く認められます。
特に 上顎臼歯部においては 上顎洞(上顎洞については、後で詳細を図解します)の存在があり、
インプラント埋入を困難にしています。
また、抜歯後、欠損部を長期的にそのままにしていると 顎の骨は、機能圧が加わらないため 吸収(骨が痩せてくる)してしまいます。

つまり、骨の高さや 幅が少ない もしくは ほとんど存在しない部位では インプラントを埋入することは、困難になるということです。
もし、骨幅 や 骨の高さ がない場合、そのままの状態でインプラントを行うと失敗してしまいます。
しかし、実際には 上顎においては、インプラントを行うための 骨量が不足していることの方が多く、60〜70%の方は、 骨増大法(GBR法)や特殊な治療法を行わないでのインプランは不可能です。


それでは まず上顎洞について解説します。
上顎洞とは?
上顎の奥歯の上に存在する 骨の空洞になっている部分のことです。
この空洞は、頬骨の奥に存在し、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により左右に分かれています。
この上顎洞の働きは完全にはわかっていません。
多くの場合、歯が存在すると この上顎洞と上顎の骨の距離は 一定の幅がありますが、歯周病等で骨が吸収してしまうと 抜歯後上顎骨と上顎洞との距離が薄くなってしまいます。
その結果、インプラントを行えないことがあります。


上顎洞についての解説
A.歯がある状態で上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがある。
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B.歯を失った後でも 上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがある。
  インプラントを行うのに問題はない。
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C.歯周病等で骨が吸収してしまったために 上顎洞までの距離がなくなり、
  インプラントを行うのに十分な骨の高さがない。
  上顎にインプラントを希望する患者さんの多くは(60%以上)このような  状態である。
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上図のように歯を抜いた場所は年々やせて、場合によっては、上顎の奥歯の骨の高さが1〜2mm程度の幅しかない方もかなりいらっしゃいます。
“C"のような 上顎洞が下がってきていて インプラントを埋入するための骨の高さがない場合に
ソケットリフト法
サイナスリフト法
を行います。

特に骨吸収が大きい場合には、骨移植を伴う サイナスリフト法を行う必要性があります。
ただし、この方法は、治療後の腫れ等が大きくなり、治療を受ける患者様には、非常に負担のかかる治療法です。

できるかぎり患者様に負担の少ない治療法があれば、もっとも良いことになります。
その治療法がインプラントの傾斜埋入なのです。
インプラントの傾斜埋入詳細は、次回のブログで詳しく解説しますが、
まずは、インプラントの傾斜埋入の症例から見ていただきましょう。


下のレントゲン写真が治療前の状態です。
右上に2歯の欠損がありますが、中央部に骨の吸収している凹部が認められます。
右のレントゲンが拡大した状態です。
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中央部に骨の吸収した凹部があるため、両端に斜めにインプラントを埋入する計画を立てました。
* 下のインプラントは、シミュレーション(治療計画)です。
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下のレントゲン写真が治療後の状態です。
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今日は、だいぶ長くなってしまいましたのでこれで終了です。
次回は、またこの続きになります。



次回のブログは6/8(月曜日)になります。

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インプラント手術報告(舌の大きさについて)3

6/1(月曜日)です。
今日は、インプラント手術報告を中心にお話をしたいと思います。

今週(5/29〜31)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

それでは、今週のインプラント手術の中から上下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

インプラント手術時間は、骨吸収の程度 や インプラントの埋入本数 により大きく変わってきます。
例えば、骨の吸収がなく、インプラントの埋入本数も1本であれば、
麻酔時間を除けば、インプラントを埋込むだけであれば、手術時間は、5分程度です。
しかし、骨吸収が非常に大きい場合には、骨の増大治療(GBR法)等が必要になりますので、1本のみでも20〜30分かかることもあります。

手術時間が長ければ、それだけ、治療を受ける患者様は、長く口を開けていなければならないため 大変ですし、術後腫れる可能性も高くなります。

しかし、手術時間は、こうした 骨の吸収程度 や 埋入本数 以外の問題もあります。
・『 舌 の大きさ』
・『開口量』
・『口の大きさ』
です。

こうした話を書くことはあまりありませんが、今日は、上記についてお話したいと思います。

今日ご紹介する症例の患者様は、ものすごくが大きい方です。

『舌の大きさは、そんなに個人差があるの?』
と思われるかもしれません。
実は、舌の大きさには、かなりの個人差があるのです!

どの程度大きいか ということですが、
力のぬいて、楽にすると『舌』が下顎の歯の上を覆ってしまいます。

通常、舌の大きさは、下顎の歯の内側に位置するものです。
下顎の歯列より小さいものです。

しかし、舌が大きい方は、歯の上まで覆ってしまうくらいです。
口を開けると舌しか見えない状況です。(歯の上に舌が覆っているためです)

こうなると治療は大変です。
特に奥歯を治療する場合には、大変です。

また、今回の症例の患者様は、舌の厚みも ものすごく厚みがある方でした。

そして、治療部位は、下顎の左右奥歯です。
かなり治療は大変です。

治療に際しては、静脈内鎮静法という麻酔方法で行いました。
この麻酔は、寝てる間に治療が行えますので、
治療に対して、ご不安があったり、インプラントの埋入本数が多かったり、
手術時間が長くかかる と思われる場合には適した麻酔方法です。
手術中は、眠っている状態ですから…

さて話は、症例に戻ります。
患者様は、静脈内鎮静法で寝ているのですが、
『動くんです。』
静脈内鎮静法は、夜間就寝している状態と思って下さい。
就寝中ですから、寝返りをすることもあります。
静脈内鎮静法の場合、完全に寝ているのではありません。
私達が声をかければ、患者様は、反応します。
しかし、治療のことは覚えていないのです。

治療中は、声をかけたりすれば反応すうが、覚えていない
という程度の麻酔がちょうと良いのです。

しかし、今回の症例では、患者様は、かなり動くのです。
私の臨床経験の中でも最も動きが大きかった患者様です。

舌も大きい!
舌の厚みもある!
治療部位は、下顎の奥歯!
治療中に患者様が動いてしまう!
といったことから
治療には、時間がかかりました。

骨の状態等以外でもこのようなことが 手術を大変にするのです。
具体的な手術時間としては、もし治療がしやすかった場合と比較すると
3倍程度の時間がかかりました。

それでも『舌の問題』は、まだまだ大変な方ではありません。

最大に問題となるのは、開口量です。

口の開かない患者様の治療(特に奥歯の治療)は、大変です。
歯科治療で使用する器具が入らないのですから…



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Profile
     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
      インプラント
      センター開業

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