最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

2011年09月

最新インプラント症例116回目

9/29(木曜日)です。
この最新インプラント症例ブログは毎週木曜日にアップしています。
『116回目のインプラント症例』になります。

今までの症例も見て下さいね!
歯が1歯だけ欠損している症例
全ての歯がない症例
噛み合わせに問題があった症例
重度歯周病の方に行った症例
骨吸収が非常に大きく 骨増大法を行った症例
骨吸収が大きい部位には無理にインプラントを埋入せずに工夫した症例
治療費を抑えるためにさまざまな方法を行った症例

さまざまな症例があります。
きっとこのブログを見ているあなたと同じようなケースもあるはずです。
是非過去のブログもご覧になって下さい。

9月は学会が多くあったため、休診日が多くなり患者様には大変ご迷惑をおかけしました。
10月は通常診療に戻ります。
11月は、また学会等が多くなりますので休診日は3つのブログでも毎回お知らせします。


それでは本日の症例です。
本日の症例は再アップのケースです。
前回の症例は歯根破折 でしたが、本日は 重度歯周病の症例です。

本当に歯周病の患者様は多いです。
私自身が歯周病専門医 ということもありますが、
毎日のように重度歯周病の患者様が来院されます。

歯周病も中程度までであれば、治療自体もさほど難しいものではありませんが、重度歯周病になると大変です。
治療自体も時間もかかり大変なのですが、
その将来性も厳しいものとなります。
歯周病の治療 を行えば、元の状態に復元できるかと言いますと
違います。
歯周病の治療 により、歯周病の進行を停止させることは可能です。
また、失った骨も状況によっては骨を回復させる再生治療 も可能です。
しかし、こうした治療は全てのケースで可能なわけではありません。
もちろん適応症があります。
基本的には 歯周病の治療 により、歯周病の進行を停止させることは可能ですが、
失った骨がもとの状態に戻る分けではありません。
また、一度歯周病の治療 を行ったからといっても
二度と歯周病にならないということではありません。
重度歯周病の患者様の場合、治療終了後にも歯周病が再発するリスクは
健康な方と比較すると圧倒的に高いのが事実です。
私の経験の中でも もともと重度歯周病の患者様の場合、
一旦 歯周病の進行を停止させても 数年経過すると 再発するケースがあります。
もともとが骨吸収が大きい場合には、
少しの歯周病の再発でも歯を失う結果になります。
本当に重度歯周病の患者様の治療は大変なんです。

歯周病の内容についての詳細は以下をご覧になって下さい。
   歯周病専門サイト
   歯周病ブログ

また、重度歯周病の患者様にインプラント治療を行う場合には
最も注意が必要です。
歯周病をきちんと治さない状態でインプラント治療を行った場合には、
歯周病細菌がインプラントにも感染します。
これをインプラント周囲炎(インプラントの歯周病) と言います。

歯周病は進行すると本当に大変になります。
早期に対応することが重要な病気です。

本日ご紹介する患者様もそのような重度歯周病の患者様でした。

患者様は、年々 歯がなくなってきて、噛むところも少なくなって困っている方でした。
最近も残っている下顎の歯がグラグラしてきたため、近くの歯科医院を受診したところ
『歯周病が進行しているため、何本もの歯を抜歯しなければならない!』
との診断を受けました。

『このままでいると 全ての歯がなくなってしまう』 と考え、
歯周病の専門医を受診しようと探されて、当医院に来院されました。

初診時の状態は、かなり悪い状態でした。
上顎は 4歯のみ残っているだけで、
下顎は 10歯残っていましたが、4歯はグラグラで 指で触っただけでも取れそうな状態でした。
当然のことながら 腫れ や 出血 もありました。
初診時のレントゲンが以下になります。
スライド1

このままでは、骨吸収の状態が分かりませんで、いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために 骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
下顎の前歯部から右側にかけて かなりの骨吸収があるのが分かるかと思います。
スライド2

歯周病検査 の結果、グラグラの4歯は、歯周病治療 を行っても改善しないと判断したため、抜歯になりました。
スライド3

問題なのは、抜歯後の治療方針です。
患者様は、義歯(入れ歯)は可能なかぎり避けたい とのご希望がありました。
現在、上顎は大きな義歯を使用していますが、やはり違和感があります。
また、下顎の左右の奥歯が欠損していますが、義歯は違和感が強く義歯が使用できない状態でした。
そこで、下顎のグラグラしている4歯を抜歯後には、ブリッジで対応する計画になりました。
スライド4

ブリッジは、歯を削除し連結した被せ物を装着する治療です。
そのため、どうしても歯を削除することが必要になります。
可能なかぎり歯を削除しない方が良いことは事実です。
また、ブリッジは欠損している部位を残っている歯で支えるため、支える歯(土台となる歯)に負担が加わりやすい治療です。
もし、治療期間、治療費 等をまったく考えなければブリッジよりは、インプラント治療の方が優れている点は多くあります。
しかし、治療費の問題は大きく 
それぞれの利点、欠点をお話した結果、ブリッジで治療することなったのです。

ただし、今回のブリッジにはリスクはあります。
下顎の一番奥の歯は、神経がない歯なのです。
スライド5

神経のない歯は非常に脆く、歯根破折 のリスクが高い歯です。
神経がない歯の歯根破折 については、このブログを何回か見られている方であればお分かりのことと思います。

ブリッジの土台となる歯が神経がない!
欠損数が多いので、土台には負担が加わりやすい!
等の問題を抱えることになります。
また、患者様は下顎の奥歯は、義歯(入れ歯)を使用しない!
という点もブリッジに負担が加わりやすいことです。

そこで少しでのブリッジの負担を軽減することと
下顎の臼歯部の欠損部で噛めるようにするために、左右の奥歯に1本づつの合計2本のインプラントを埋入することになりました。
以下のような治療計画です。
スライド6

ただし、本来であれば下顎の奥歯は、左右2歯分が欠損しているので、
左右に2本づつの合計4本のインプラントが必要なところです。
しかし、治療費を抑えるということから最小限のインプラントの埋入となりました。
スライド7

以下が治療終了後です。
スライド8

今回の症例のインプラント治療は非常に簡単でした。
骨吸収もほとんどありませんでした。
本日の症例のポイントは、
下顎の左右に1本づつですが、インプラントを埋入することにより
下顎は、義歯を使用しないですみました。
また、インプラントにより噛み合わせの安定が得られた結果、
下顎のブリッジの負担も少なくなり将来的な予知性も高まりました。

もちろん保存した他の歯については、
インプラント治療前に 徹底した歯周病の治療も行っています。
現在、メインテナンス(定期検査) を行っているところです。
インプラントだけでなく、残っている天然歯のブリッジの方が心配な面もありますが、
患者様の歯ブラシ状態も良好ですので、この状態を維持できるように管理をしていきたいと思います。
上顎の欠損部についても将来的に患者様がご希望されれば、今後インプラント治療となるでしょう。


使用したインプラントは、ストローマンインプラント(ITIインプラント) です。


治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

1欠損分の治療費(インプラント1部位の治療費)
インプラント   1本  168.000円(消費税込)×1本
被せ物(白い歯) 1歯  105.000円(消費税込)×1歯分
合計 273.000円(消費税込)
になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 73.500円(消費税込)になりますので、
合計 241.500円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。



次回のブログは10/ 6(木曜日)になります。
今後は毎週木曜日にアップします。

次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。


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最新インプラント症例115回目

9/22(木曜日)です。
毎週木曜日は休診日ですが、本日は診療しています。
本日診療ご希望の方は、電話予約で来院されて下さい!


昨日は台風の直撃で大変な方も多かったと思います。
当医院はご予約の方のキャンセルが多くあったため、
比較的余裕のある1日でした。
それでも 夕方の台風直撃の時間帯では 大雨 と 突風の中
来院された患者様が何人もいらっしゃいました。

院長の予約は混んでいるため、なかなか予約が取れない患者様は、
結構無理していらしていただいたようです。

それでもスタッフが帰れるように
5:30までの診療で 少し早めに 診療を終了しました。

都内では電車が止まり 帰れなかった方も多くいらっしゃったようで
本当に都会は、自然の力には弱いと感じさせられます。

電車の運休は始めから分かっていたので、
午前中に仕事を終わらせる等
もっと 事前にできたことがあったのではないかと思われます。
(仕事だから無理な点も多くあると思いますが…)


それでは今週末の休診のお知らせです。

• 明日(9/23:金)休診
• 明後日(9/24:土)は歯周病学会のため休診となります。



この最新インプラント症例ブログは毎週木曜日にアップしています。
『115回目のインプラント症例』になります。

本日の症例は
「神経のない歯が歯根破折した!」
という話しです。

このブログで紹介するインプラント症例ですが、
インプラントを行うということは
歯がない(欠損している)ということです。

つまり 抜歯したから 歯がない!
ということです。

その抜歯原因の多くは、
「神経のない歯が歯根破折した!」
ということなのです。

歯根破折は本当に多いです。

神経のない歯についてはこのブログでもよく紹介してきました。
始めてこのブログを読まれる方のために
簡単に神経のない歯について解説します。

神経のない歯は もろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に
" 木 " に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は 血液供給がなくなるため もろく なってしまうのです。

さて、本日の症例です。
本当に悩みが多いケースです。
その理由は
あまりにも神経がない歯が多いからです。

患者様は、上顎左側の奥歯が歯根破折しているために
他歯科医院で抜歯を受けたそうです。

その後の治療方針として、インプラント治療をご希望されて当医院を受診されました。
以下が初診時のレントゲンです。
スライド01

スライド02

上顎の左右の奥歯が欠損している状態です。
スライド03

なぜ抜歯となってしまったのでしょうか?
スライド04

歯周病の検査 を行いました。
歯周病の問題はまったくありませんでした。
スライド05

神経のない歯が非常に多い状態です。
以下の赤丸:●印が神経がない歯です。
いかに神経がない歯が多いのが分かるかと思います。
スライド06


ちなみに 下顎左側の奥歯は現在 歯根破折 しています。

このことを患者様に説明しましたが、
痛みがないため、このまま経過をみたいとのご希望でした。
本来であれば、歯根破折した場合には早急に抜歯することが必要です。
この理由として、歯根破折した部位から感染が起こり、
歯を支えている骨が吸収してしまうからです。
骨吸収が大きくなると 抜歯後にインプラント治療が難しくなったり、
骨吸収の状態によっては、インプラント治療自体が不可能になることもあります。
また、骨吸収が周囲の歯へも影響を及ぼします。
歯根破折した場合には、可能なかぎり早期に抜歯することが大切なのです。
しかし、痛みも 腫れも なにも違和感が感じない状態であった場合には、
抜歯に対して患者様のご理解を得ることは難しいことがあります。

今回の症例でも 患者様のご理解を得ることができませんでした。
スライド07

下顎左側の奥歯はそのままにして
患者様のご希望のあった 上顎左側の奥歯に 1本のインプラントを埋入する
治療計画となりました。
スライド09

しかし、神経のない歯が多く、将来的な不安が非常に高いケースと言えます。
スライド08

以下が治療終了後のレントゲンです。
スライド10

治療としては 特別難しいケースではありません。
しかし、将来性に非常に大きな不安を残す 患者様です。


使用したインプラントはストローマンインプラント(ITIインプラント) です。


治療費
本日の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  168.000円(消費税込)×1本
被せ物(白い歯) 1歯  105.000円(消費税込)×1歯分
合計 273.000円(消費税込)
になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 73.500円(消費税込)になりますので、
合計 241.500円(消費税込)
になります。


それでは、神経がない歯は どれくらい保つのか?(神経がない歯の生存率)
という話しをしたいと思います。

神経がない歯の生存率は、
神経がある歯と比較すると圧倒的に低いのが現状です。

神経がない歯の生存率についての研究論文は多くありますが、
約5〜30年と言われています。

しかし、神経を取った後に 1年も経過しないうちにダメ(抜歯)となるケースもあります。

神経のない歯の生存率が約5〜30年ということは、
20歳で神経を取った人は、25歳〜50歳程度で歯がダメ(抜歯)になる確立が高いということです。
それだけ神経のない歯の将来性は低いのです。
30年以上保つこともありますが、非常に稀なケースと言えます。

また、神経がない歯に 被せ物(セラミック、金属冠) や 差し歯、ブリッジを行った場合、その被せ物は約7〜8年でトラブルが起こる確立が高いと言われています。

以下は、神経がない歯の代表的なトラブルです。

1.歯根破折を起こす!
本日のテーマともなっています歯根破折です。
神経のない歯は血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。
歯(根)が折れた場合には、基本的に抜歯となります。

2.虫歯になりやすい!
次に 神経がない歯は、虫歯になりやすく、虫歯の進行速度も早いのです。
神経を取った歯は、ほとんどの場合 金属製 や セラミック等の被せ物(差し歯)を行います。
こうした被せ物には、ほんのわずかですが つなぎ目(隙間:すきま)が存在しています。
段差といってもいいでしょう。
この つなぎ目 に汚れが溜まりやすく、
歯磨きが適切にできないと 被せ物の隙間から虫歯細菌が侵入し、
虫歯となってしまいます。
また、神経のない歯は、虫歯になってもしみる等の痛みが起らないため、
気が付かないうちに進行しやすいのです。

3.根の先に膿みが溜まる!
次に 神経がない歯は、根の先に膿みが溜まることがあります。
この膿みが大きくなると 腫れたり、痛みが起こったりします。
本来、歯の中にある神経は、無菌的な状態ですが、
神経を取る際に歯に穴を開けた瞬間に 外部(大気中)の細菌が神経の穴に入ってしまいます。
外部からの感染を100%防ぐことは不可能なことです。
また、歯の根(神経が通ってる根)は、非常に複雑な形態をしており、
メインの神経以外にも 細い神経(血管)が無数に存在します。
例えると 木の根っこにも 無数の細い根が存在するのと同じです。
そのため、全ての神経を取り除くこと自体 難しいのです。
残った細い血管が腐ったりすると 膿みとなることもあります。
根の先に膿みが溜まった場合には、膿みを取り除く治療(感染根管治療)を行いますが、
再発率が高いのです。
根の先に膿みが溜まっているような状態(感染根管)では、
根自体が感染しているため消毒だけでは細菌を100%取り除くことは不可能です。
特にレントゲン上で膿みの陰が大きかったり、
何度も腫れを繰り返しているような状態の場合には、
再発するリスクが高いことが 多くの論文からも明らかになっています。(再感染根管治療

以下は、さまざまな論文から得られた神経の治療の成績です。
  • 感染根管治療で 80%程度の成功率
   (50〜90%程度の成功率の論文報告が多い)
  • 再感染根管治療で 60%程度の成功率
   (50〜80%程度の成功率の論文報告が多い)

これらの論文から 根の先に膿みが溜まっているような状態で治療を行った場合(再感染根管治療)には、10人に治療を行えば 4人は膿み(腫れ)が再発するということです。



それでは、神経のない歯は どうしたら良いのでしょうか?

どうしたらトラブルなく 長く保つのでしょうか?

上記でご説明した
『歯根破折』
『根の先に膿みが溜まる』
といったことは、患者様ご自身で防ぐことは難しいのですが、
『虫歯になりやすい』ということは、予防をしっかり行うことでリスクは軽減できます。
つまり、毎食後の徹底した歯磨きが 今後を左右するのです。
また、神経のない歯が虫歯になっていると判断された場合には、早急に対応することが重要です。
神経がない歯は、冷たい等の症状がでないので、
知らないうちに 虫歯が進行して 手遅れになることがあります。
また、神経のない歯に負担をかけないことも歯根破折防止の点からは大切なことです。
これは、神経のない歯をできるかぎりブリッジにしないことや
歯がない状態のままで放置しないことも重要なことです。
歯が欠損したままでいると 残っている歯に負担が加わるのです。
残っている歯に神経がなければ、歯根破折が起こる確立も高くなるのです。
神経がない歯を生涯に渡って維持することは、さまざまなリスクがあり 困難なことです。
そのため、リスクを最小限にするための治療方法 や 毎日の管理 が重要になってくるのです。


過去の神経がない歯の歯根破折症例(ブログ)は、以下をご覧になって下さい。

歯根破折 症例

歯根破折 症例:1
歯根破折 症例:2  
歯根破折 症例:3
歯根破折 症例:4
歯根破折 症例:5
歯根破折 症例:6
歯根破折 症例:7
歯根破折 症例:8
歯根破折 症例:9
歯根破折 症例:10
歯根破折 症例:11
歯根破折 症例:12



当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。



次回のブログは9/29(木曜日)になります。
今後は毎週木曜日にアップします。

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そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
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2010年のオリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の
顧客満足度の高いインプラント歯科医院(神奈川県版) で当医院が総合2位になりました。
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最新インプラント症例114回目

9/15(木曜日)です。

始めに休診のお知らせです。

• 9/18(日)はインプラント学会のため休診となります。

• 9/24(土)は歯周病学会のため休診となります。
 *前日の23日も祝日のため、代わりに9/23(木)は診療となります。


この最新インプラント症例ブログは毎週木曜日にアップしています。
『114回目のインプラント症例』になります。

本日は2症例アップします。
本日の症例のポイントとなるキーワードは
1.徹底した歯周病治療
2.現在できる最小限のインプラント治療
です。

当医院を受診される患者様の多くは、重度歯周病の方です。
これは私自身が日本歯周病学会の 歯周病専門医 ということもあるためですが、
重度歯周病の場合、治療計画が非常に複雑になります。
その理由の一つとして、
重度歯周病の場合、歯を支えている骨が吸収 していることが多く、
いくら歯周病治療 を行っても骨吸収が100%治り、
元の状態に回復するわけではありません。
そのため、治療後10年、20年という長期的なことを考えると
やはり重度歯周病の場合には将来的な不安が大きいのです。
重度歯周病が本当に治るのか?
という話しについては以下を参考にして下さい。
    歯周病は治るのか?

理想的には将来性の低い歯については、
抜歯を行いインプラント治療を行った方がより良い場合あります。
しかし、全ての欠損部にインプラント治療を行うことは治療費も高額になり、
治療自体も大変になります。
また、重度歯周病の方の場合には骨が吸収 していることが多く、
抜歯後にインプラント治療を行うことが難しいケースも多く存在します。

治療計画とは、1つのプランしかないのではなく、
口腔内の状態や
患者様のご希望、
将来性、
治療費
等を考慮して立てることが重要です。

始めに本日の症例のキーワードを
1.徹底した歯周病治療
2.現在できる最小限のインプラント治療
と説明しましたが、以下の2症例とも
患者様のご希望等をふまえて 現在行える範囲で最も効果的な治療を行ったケースです。

それでは1症例目から見てみましょう!
以下は初診時です。
下顎の左右の奥歯 と 下顎前歯部が欠損しており、
歯肉は大きく腫れ、出血があり、グラグラしている歯も非常に多い状態でした。
スライド1

スライド2


歯周病検査 の結果、重度歯周病でした。
骨吸収 も大きく起こっていました。
それでは骨吸収の状態を見てみましょう!
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こすの骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
かなりの骨吸収が起こっているのが分かるかと思います。
さらに わかりやすくするために、
骨吸収部位を赤色で表示します。
スライド3

骨吸収が著しく起こっているのが分かるかと思います。
将来性が低い歯は、以下の赤丸 :●印です。

スライド4

もし、これらの将来性の低い歯を抜歯すると欠損部はさらに多くなります。
スライド5

もし、上記のように将来性の低い歯を抜歯して
欠損部にインプラント治療を行った場合には、以下のような治療計画となります。
スライド6

確かにこの治療計画であれば、将来的な不安は少なくなります。
しかし、患者様にとっても少しでもご自身の歯は長く維持していきたいものです。
抜歯したくないのは当然のことです。

それではどうしたら良いのでしょうか?
下顎の歯がグラグラしている理由として
1.骨吸収が起こっている(歯周病のため)
2.奥歯が欠損しているために 前歯に負担が加わっている

そのため、まず残っている歯の歯周病の進行を止めるために
徹底した歯周病治療 が必要です。
また、欠損部をきちんと治すことも重要です。
最終的な治療計画は以下のようになりました。
スライド7


まず、徹底した 歯周病治療 です。
その後
下顎左側の欠損部はインプラント治療を行い、
下顎右側はブリッジ(保険ブリッジ)で対応することにしました。
こうした治療プランには当然のことながら患者様の治療費に対するご希望もあります。
以下が治療終了後です。
スライド8

下顎左側の奥歯の欠損部にインプラント治療を行うことにより
他の歯への噛む力の負担が少なくなります。
もし、下顎左側にインプラント治療を行わなかった場合には、
残っている歯を支えている骨が少なくなっているため、
どうしても残っている歯の将来性は低くなってしまいます。
最小限で最大の効果を得ることができた症例と言えます。
スライド9


さて2症例目になります。
次のケースも重度歯周病の患者様です。
左右の奥歯が欠損しており、上顎の前歯がグラグラの方です。
他歯科医院で上顎前歯部は抜歯しか治療法はないと診断されたため、
歯周病専門医 である当医院を受診されました。
スライド01

スライド02

奥歯が欠損しているために、前歯に負担が加わり、
上顎前歯部が動揺(グラグラ)しているのです。
こうした歯周病の場合には、単に歯周病治療 を行っただけでは
上顎前歯部を助けることはできません。
奥歯がきちんと噛めるようにすることが大切です。
スライド03

先程の症例と同様に骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こすの骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
かなりの骨吸収が起こっているのが分かるかと思います。
スライド04

当然のことながら治療計画として
1.徹底した歯周病治療
2.欠損部のきちんと治す
ことが必要です。
そのためには、理想的には欠損部は全てインプラント治療を行うことです。
スライド05

以下のようにです。
スライド06

しかし、上顎右側の奥歯(欠損部)には大きな問題がありました。
スライド07

上顎洞の存在です。
緑線の上方は上顎洞という空洞です。
空洞なのです。
骨ではなく、穴が開いているのです。
いつもこのブログをご覧になっている方はもうすでにご存知のことと思います。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド08

このように上顎の奥歯において
骨吸収が大きく、上顎洞の問題がある場合には、インプラントを埋め込むことが非常に困難なケースがあります。
このような場合には、この上顎洞内部に骨の移植を行います。
この治療はかなり大変です。
骨の移植ですから…
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) という治療法が必要なのです。
患者様にも上顎右側の奥歯の欠損部については、インプラント治療を行う場合にはサイナスリフト法(上顎洞底挙上術) が必要であることを説明しました。
しかし、患者様は
1.大変な治療は避けたい!
2.可能なかぎり治療費を最小限に抑えたい!
ということでしたので 上顎右側の奥歯にインプラント治療を行うことは断念しました。
スライド09

以下は、歯周病治療と下顎左側のインプラント治療が終了した後です。
スライド10

以下のような治療を行ったのです。
1.徹底した歯周病治療を行った後で 上顎前歯部の動揺の強い歯は、
  連結した被せ物(保険診療の範囲で治療可能:1歯 約5.000円)を行いました。
2.下顎左側の奥歯に2本のインプラント治療を行いました。
こうしたことにより 最低限の噛み合わせの安定を得ることができました。
スライド11



本日ご紹介した2症例とも
最小限ではありますが、インプラント治療を行うことにより
残っている歯の将来性を高めることが可能となりました。
全ての欠損にインプラント治療を行わないとダメ ということではありません。
現在できる範囲でインプラント治療を行うことより、
残っている歯の将来性が高くなるのです。
また、こうしたインプラント治療の基礎には
きちんとした歯周病治療を行うことは最低限必要なことです。

治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  168.000円(消費税込)×1本
被せ物(白い歯) 1歯  105.000円(消費税込)×1歯分
1歯分の合計 273.000円(消費税込)
になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 73.500円(消費税込)になりますので、
金属製の被せ物1歯分の合計 241.500円(消費税込)
になります。

今回使用したインプラントは全てストローマンインプラント(ITIインプラント) です。


当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。



次回のブログは9/22(木曜日)になります。
今後は毎週木曜日にアップします。

次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。


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休診のお知らせ

休診のお知らせです。

• 9/18(日)はインプラント学会のため休診となります。

• 9/24(土)は歯周病学会のため休診となります。
 *前日の23日も祝日のため、代わりに9/23(木)は診療となります。

9/8(木)のインプラントブログは休みです

9/8(木)の最新インプラント症例ブログは休みです。
現在朝6:00です。
すでに病院にいます。
これから清掃業者による 院内の大掃除のため 器材等の片付けにきているのです。
そのため、本日のブログは休ませていただきます。

最新インプラント症例113回目

9/ 1(木曜日)です。
この最新インプラント症例ブログは毎週木曜日にアップしています。
『113回目のインプラント症例』になります。

このところ忙しくインプラント症例も再アップすることが多くなっています。
本日の症例も再アップのケースです。
本日の症例は、多くの問題を抱えていたが、一度に全てを行うことが不可能だったために、
6年程度の歳月をかけて少しずつ治療を繰り返していったケースです。

このような治療方法は、現実問題としてあり得ます。
本来 一番良い方法は、悪いところは最初の段階で全て治療することです。
悪い状態を放置すると病状は悪化してしまいます。
例えば、歯周病 を放置すると歯を支えている骨が吸収してしまいます。
このような場合には、骨が吸収しないうちに抜歯した方が 後の治療が楽にできます。
また、歯周病 を放置すると 歯周病細菌が他の歯へも感染 します。
その結果、本来健康であった歯もダメになってしまうのです。
歯周病の治療 を行っても治らない歯は、抜歯になるのです。
また、このブログでも良く解説する歯根破折 も放置すると骨吸収を起こします。
歯根破折 を起こした場合には、早期に抜歯が必要です。

今回の症例も歯周病 歯根破折 を起こしていたため、結果的に多くの歯を抜歯することになったケースです。
また後でも解説しますが、神経のない歯が非常に多い方です。
神経がない歯は非常にリスクが高いものです。

それでは、初診時のレントゲンから見てみましょう。
スライド01

初診時 上顎前歯部の被せ物が脱離を起こし来院されました。
診査の結果、上顎前歯部が歯根破折 していました。
スライド02

この歯は抜歯となります。
スライド1

抜歯後の治療方針として、
1.両側の歯を削りブリッジ
2.インプラント
3.義歯(入れ歯)
が考えられます。
しかし、歯根破折した歯の 右側の歯は、神経がない歯です。
(後で神経がない歯を全て図示します)
神経がない歯は、非常に脆いのです。
そのため、今回歯根破折 してしまったのです。
その神経がない歯を ブリッジとして使用するのは、非常にリスクがあります。
このことを患者様にご説明したことろ
インプラント治療をご希望されました。
ブリッジの予後についてのデータは以下を参考にして下さい。
   天然歯ブリッジの予後についてのデータ
ただし、問題はこの歯根破折 を起こした歯だけではありませんでした。
多くの問題を抱えていたのです。
まず、神経がない歯が多いのです。
以下のレントゲンの青丸が神経がない歯です。
スライド04

ほとんどの歯が神経がないのです。

これ以外にも歯周病等で骨吸収が起こっていた部位もありました。

以下のレントゲン写真は上顎前歯部のインプラント治療が終了した状態です。
ここでもう一つの問題が生じました。
上顎右側の奥歯のブリッジが取れてきたのです。
原因は、一番奥の歯が歯周病による骨吸収が起こっていたために、噛む力に耐えきれず、手前の歯に大きな負担が加わり、手前の歯は歯根破折してしまったのです。
先にも説明したように元々神経のない歯が多く、リスクを抱えていたため、今回の歯根破折という結果につながったのです。
その時のレントゲンが以下になります。
スライド05

上顎右側の2歯は、抜歯になりました。
スライド06

抜歯後の治療方針として、義歯もお勧めしました。
この理由として、下顎の右側奥歯も状態としては 良くありませんでした。
将来的には、下顎右側奥歯も抜歯となる可能性が非常に高いのです。
今回 上顎右側奥歯にインプラント治療を行ったとしても 将来的に噛む下顎の歯がなくなる確立が高いのです。

このようなこともご説明し、可能であれば 現時点で 下顎右側の奥歯も抜歯し、右側の上下顎を同時にインプラント治療を行った方が良いことを説明しました。
しかし、患者様は 一度に多くの歯を失うことをご希望されませんでした。
『下顎右側の奥歯は、ダメなのは分かっているが もう暫く使用していたい!』
とのご希望がありました。
そのため、この時点では上顎の右側奥歯にインプラントを埋入するだけの治療計画になりました。
(歯科医師の立場からすれば、右側の上下顎は、一度に治療を行いたいのですが…)
しかし、ここでまた問題があったのです。
同部は骨吸収が起こっており、多くの問題を抱えていました。
いつものように骨吸収の状態を分かりやすくするために骨吸収の状態を線で書いたのが以下になります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
骨が吸収してしまったのが分かるかと思います。
緑線は上顎洞です。
上顎洞(緑線の上方)は空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド07

以下のレントゲンは、骨吸収の状態と上顎洞をさらに分かりやすくあらわしたものです。
スライド08

緑色の部分が上顎洞です。
赤色が骨吸収の部分です。
緑色の部分は空洞ですので、骨が存在するのは、
赤色との間だけになります。
奥歯の部分では骨吸収が大きいため、骨の高さがほとんどないのが分かるかと思います。
この骨吸収がある部分にインプラントを埋入するためにソケットリフト法 を応用した治療計画を立てました。
スライド1

以下のレントゲンが上顎右側のインプラント治療後です。
スライド10

これで上顎の治療は終了しましたが、下顎にはまだ問題が残っています。
特に下顎の右側奥歯は、この時点ですでに歯がグラグラしている状態でした。
しかし、患者様は抜歯を希望しませんでした。
(困ったものです。私としては、状況が悪化しないうちになんとか抜歯したかったのですが…)

この状態で数年が経過しました。
下顎右側の奥歯がグラグラして噛めないため、左側で噛むことが多くなりました。
そしたこともあり、下顎の左側の奥歯にも問題が生じました。
歯根破折 です。
下顎右側の奥歯は、歯周病等により骨吸収がかなり進行していました。
(予想していたとはいえ 大変なことになってしまいました…)
スライド11

下顎左側奥歯は、神経がない歯です。
しかも奥歯の欠損を補うために、手前の2歯を固定し、奥に1歯分を付け足しています。
これもブリッジと言います。
こうした方法は、明らかにダメになる治療方法です。
先程もありましたように神経がない歯をブリッジとすることは無理があるのです。
こうなることはある程度予想された結果です。
今回は、下顎の奥歯は 左右とも抜歯に同意していただきました。
そして、下顎の左右奥歯ともにインプラント治療となりました。
以下のレントゲンが治療終了後です。
スライド12

初診から6年以上の歳月をかけて一応の治療終了となりました。
もちろん、初診時に全ての問題がある歯を治療していれば、おそらく半年程度で治療は終了していたでしょう。
しかし、現実的には今回の症例のように何回かに分けて(ある程度の年月をかけて)治療を行うこともあります。
そのため、将来的にどのような問題が起こる可能性があるのかをきちんと見極めて治療計画を立てることが大切なのです。

私達歯科医師も論文や本 等から学ぶだけでなく、患者様から多くのことを学ぶことがあります。
患者様にあった治療方法というのがあるのです。

治療費
インプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  168.000円(消費税込) ×1本
被せ物(白い歯) 1歯  105.000円(消費税込)〜 ×1歯分
1欠損分の合計 273.000円(消費税込)
になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 73.500円(消費税込)になりますので、
1欠損分の合計 241.500円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
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土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
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Profile

インプラント歯周病...

     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
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      センター開業

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