最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

2014年06月

最新インプラント症例ブログ:216回目

2014年 6月26日(木曜日)です。

始めに休診案内です。
以下日程を日本口臭学会出席のため休診とさせていただきます。
• 7月 4日(金曜日)16:30まで
• 7月 5日(土曜日) 
• 7月 6日(日曜日) 


お知らせ
4月からの消費税率のアップにより日用品を含め、
さまざまなところで影響を感じられていることと思われます。
保険診療においては、消費税は関係ありませんが、
インプラント治療 や セラミック治療
等の自費診療の場合には消費税がかかります。
自費診療の場合、治療費が高額になることもあり、
消費税アップだけでもそれなりに影響してきます。

そこで、当医院でも消費税率アップによる患者様の影響を少しでも軽減するために
インプラントモニター制度(手術費用20%割引) を継続することにしました。

本来インプラントモニター は、2014年3月で終了予定でしたが、
増税があることもあり、患者様から少しでも治療費を抑えたいとの希望が多くありましたので、
このまま継続して実施したいと思います。
インプラント手術費用が20%割引となるわけですから増税分の3%以上に費用を抑えられます。
ご希望の方は以下ご利用下さい。

インプラントモニター継続募集

*インプラントモニターは期間限定のため、予告なく終了することがあります



このブログはインプラント症例を紹介するブログです。

『216回目のインプラント症例』になります。

本日ご紹介するケース(再アップ症例)は、歯根破折 により抜歯した症例です。

歯根破折 は本当に多いです。

歯根破折 は神経がない歯で起こります。

神経のない歯の将来性は非常に低いのが現状です。
神経をできるかぎり 取らないこと
これが 歯を長く維持するための大きなポイントです。

神経のない歯についてはこのブログでもよく紹介してきました。
始めてこのブログを読まれる方のために
簡単に神経のない歯について解説します。

神経のない歯は もろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に " 木 " に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。

以下が初診時です。
スライド01

上顎右側の犬歯部が腫れているとのことで来院されました。

スライド02

診査の結果、歯根破折 していることが分かりました。

同歯は抜歯になります。

スライド04


どのような治療もそうですが、
歯がダメになった場合には、
「なぜその歯がダメになったのか?」
を考えることが重要です。

今回の場合は、なぜ歯根破折 したのでしょうか?

歯根破折 原因を考えていきましょう!

まず、先程も説明しましたように神経がないことです。
スライド06


この患者様は、神経がない歯が非常に多いのです。

以下の黄色丸印は、神経がない歯です。
スライド07

神経がない歯が多いということは、今後も心配なところです。

次にブリッジになっていることです。
スライド08

ブリッジは、欠損部を治療するために、欠損の両側の歯を削除し
欠損部を補填するように連結した被せ物を行う治療です。

そのため、ブリッジの土台となる歯には、どうしても負担が加わりやすい治療です。

スライド09


つまり 今回の症例は、
1.ブリッジとなったために、土台となる歯には2倍の噛む力の負担が加わっている!
2.神経がない歯のため、脆い!
という問題点があったのです。

スライド10


次に多くの歯が欠損していることです。
スライド11


奥歯が欠損しているために、奥歯では噛む力の負担を支えることができません。
そのため、どうしても残っている歯(前歯)に負担が加わりやすいのです。
スライド12


歯根破折 の原因をまとめると以下になります。
1.神経がない!
2.ブリッジになっている!
3.奥歯が欠損している!

スライド13


今回歯根破折 したのは、当然の結果だったのです。

スライド14


こうした症例は、非常に多いです。

特に上顎前歯部に差し歯(セラミック等の被せ物)をしている方で非常に多いです。

問題なのは、折れてしまった歯が何とかならないものだろうかと考え、
抜歯をためらい、時間が経過してしまうことです。

破折したままの状態でいると 破折した部分から感染が起こり、周囲骨の吸収が起こります。

骨の吸収が大きく起こるとその後にインプラントを埋入する場合に非常に不利な状態になります。

もし、歯根破折と診断された場合には早期に対処(抜歯となることが多い)する必要性があります。

骨吸収を起こした状態はなかなか想像できないと思いますので、
以下の模型で解説します。

以下の写真は、歯肉を除去した状態の模型です。
正常な状態では、歯の根というのは、骨の中に埋まっています。
そして 骨の上に歯肉があるのです。
歯肉を撤去すると以下のように見えるのです。
一番左側の歯と 左から3番目の歯は、正常な状態です。
それに対し、左から2番目と一番右側は、骨吸収を起こしている状態です。
スライド1

これが、骨吸収なのです。

先程の模型のように骨吸収を起こした状態で抜歯すると
その後のインプラント治療が難しくなるのです。

以下の模型は
骨吸収がまったくない状態でインプラントを埋入した場合と
骨吸収がある状態でインプラントを埋入した場合です。

もちろん右側の方が骨吸収がある状態です。
スライド1

こうした模型を見ると骨吸収が分かりやすいかと思います。

今回の症例でも 非常に大きな骨吸収が起こっていました。

一般的に歯肉が腫れるような状態の場合には、
骨吸収が起こっていると考えられます。
骨吸収が大きい場合、骨を増大(再生)する治療法が行われます。
GBR法(骨増大法) と言います。
このブログでも頻繁にでてくる治療法です。

しかし、このGBR法(骨増大法) は魔法の治療ではありません。

GBR法(骨再生治療)には限界 があるのです。

また、骨吸収が大きければ 大きいほど 治療も難しくなります。
そのため、今回のインプラント治療計画では、
骨吸収の大きい部位にはインプラントを埋入しない方法を行うことにしました。

カンチレバー という治療方法です。
スライド17

奥の2歯欠損部に2本のインプラントを埋入し、
手前の抜歯した部位にはインプラントを埋入せず、
被せ物を3歯分作製する方法です。

この部位のインプラント計画はこれでOKです。

しかし、他の欠損部はどうでしょうか?

理想的には、全ての欠損をインプラント治療を行った方が良いでしょう。

もちろん、欠損全てにインプラントを埋入すれば、しっかりと噛むことが可能になります。
スライド18


しかし、治療費が高額になってしまいます。
そのため、今回の治療計画では、抜歯した上顎右側の3歯欠損のみ インプラント治療を行い、
他の部位は義歯(入れ歯)で対応することにしました。

スライド19


以下が治療終了後です。
スライド20

使用したインプラントは、アンキロス インプラント です。



治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  160.000円(消費税別) 
被せ物(白い歯) 1歯  100.000円(消費税別)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 70.000円(消費税別)になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。


このブログが始まって以来 毎週木曜日にアップしていましたが、
今年の4月から毎週 大学で講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週木曜日にアップしたいと考えております。

 インプラントモニター募集(インプラント手術費用20%割引
インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
      インプラントモニター(手術費用20%割引)
今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。


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現在インプラント無料相談を受け付けています。
詳細は以下をご覧になって下さい。
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  ・ メール無料相談は こちらをクリック
 歯科治療で分からないこと や ご心配ごと をメールして下
 さい。
 基本的に、当日に回答させていただきます。

  ・ インプラントオンライン見積もりは こちらをクリック
欠損部からインプラントの治療費や治療期間(治療回数)等をお答えします。

  ・インターネット・オンライン予約 はこちらをクリック
休診日でも24時間 オンラインで予約が行えます。




大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

休診案内

休診案内です。
以下日程を日本口臭学会出席のため休診とさせていただきます。
• 7月 4日(金曜日)16:30まで
• 7月 5日(土曜日) 
• 7月 6日(日曜日) 

最新インプラント症例ブログ:215回目

2014年6月12日(木曜日)です。

このブログはインプラント症例を紹介するブログです。


『215回目のインプラント症例』になります。

本日の症例は、前回の続きになります。

前回(6/ 5)のブログを見ていないと 本日のブログは分からないため、
始めに 前回のブログを再度アップした上で
本日の続きを解説します。
前回のブログを読まれた方は、飛ばして下さい。

それでは、前回の内容から始めます。

患者様は、非常に進行した重度歯周病の方でした。

上顎の前歯部から左側にかけては歯が欠損している部位が多数ありました。

また、下顎の右側も歯がグラグラしている状態でした。
そのため、左右の奥歯では噛めないため、
『どうにか噛める状態になりたい!』との思いで来院された方です。

重度歯周病の方です。

重度歯周病の方のインプラント治療は非常に難しいです。

その理由には、いくつかあります。

一つは、重度歯周病の患者様の場合、歯を支えている骨がすでにかなり吸収 しています。

インプラント治療は、骨の中にチタンでできたネジを埋め込む治療です。

そのため、骨の吸収が起こっている場合には治療を難しくします。

重度歯周病を放置している患者様の場合には、
抜歯後にインプラントを埋め込むこと自体が難しくなることがあります。

次に重度歯周病患者様の場合、
どの歯を抜歯し、
どの歯を残すのか?
という問題があります。

もちろん可能なかぎり抜歯せずに 残した方が良いのですが、
将来性が非常に低い歯を無理に残した場合には、逆にその後の治療を難しくすることになります。

例えば、歯が1歯欠損していたとします。

患者様は、その欠損部のみにインプラント治療を行い、
他の歯は、触らずに治療を進めたい 
との希望があったとします。

しかし、欠損部周囲のほとんどの歯がグラグラ(重度歯周病)であった場合、
無理に欠損部のみのインプラント治療を行っても
すぐに周囲の歯がダメになるたびに
新たにできた欠損にインプラントを埋め込むことが必要になります。

この追加されるインプラントは、歯がダメになるたびに どんどんと増えていきます。

治療に終わりがありません。

当然のことながら そのたびに治療費はどんどんとかかります。

どのような歯科治療もそうですが、
悪い歯や欠損部だけを見て治療を行うのではなく、
口腔内全体を見て治療計画を立てることが重要なのです。

また、歯周病を放置した状態で、インプラント治療を行っても
インプラント自体も歯周病のような状態になってしまいます。

これをインプラント周囲炎(インプラントの歯周病) と言います。

また、重度歯周病になるということは、簡単に言えば 
『歯磨きが十分にできていいない!』
ということです。

歯磨きが適切にできていないために 歯周病になったのです。
そうした方が、抜歯後にインプラント治療を行ったとしても
本当に適切に歯磨きができるか?
という問題があります。

多くの方は、インプラント治療前に歯周病についてご理解をされ、
徹底した歯周病治療を受けていただくため、
治療後には、適切な歯磨きを行っていただけます。

また、メインテナンス(定期検査) にもいらしていただいています。

しかし、これは100%の患者様に当てはまることではありません。

インプラント治療後も適切な歯磨きができなかったり、
メインテナンス(定期検査) に来院されない方もいらっしゃいます。

そのため、歯周病が再発してしまいます。

歯周病が再発すると インプラントにも感染を起こします。

結果的にインプラントもダメになってしまうのです。

こうしたことが起こることもあるため、
重度歯周病患者様の治療が非常に難しいのです。

今回ご説明していないことも、重度歯周病の方の治療の難しさは いっぱいあります。

前置きが長くなりましたが、症例を開始します。

以下が初診時のレントゲン写真です。
かなり前のケースですので、レントゲンが見にくくてすみません。

昔のレントゲンは、現在のデジタルレントゲンではなく、
フィルムのレントゲンでしたので、劣化してしまいます。
スライド01


多くの歯がグラグラでした。
スライド02


このままであると見にくいので、
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド03


さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表しします。
スライド04

骨吸収が本当に進行しているのが分かるかと思います。

歯周病専門医 でなければ、ほとんどの歯を抜歯と診断されてもおかしくない症例です。

さらに上顎では、上顎洞 の存在が問題となっていました。
緑線は上顎洞という空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。

いつもこのブログをご覧になっている方はもうすでにご存知のことと思います。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド05


これも さらに分かりやすくするために、上顎洞 緑色で表示します。
スライド06


後で解説しますが、
上顎左側の骨吸収 と 上顎洞の存在がこの後の治療を非常に難しくするのです。

初診時本当に大変な状態でした。
先にも書きましたようにグラグラが歯が多くありました。

患者様にはさまざまなお話をしました。
現在の歯周病の状態、
歯周病治療による改善の程度、
将来性、
治療期間、
インプラント治療について
等です。

その結果、以下の歯を抜歯することにしました。
スライド07


抜歯と判断した以外の歯は、徹底した歯周病治療 を行うことにしました。

このブログは、インプラントのブログですので、歯周病治療については省略します。

インプラント治療ですが、これが困難を極めました。

まず、上顎の左側についてです。
骨吸収が大きいことと、上顎洞の存在により、
残っている骨の高さは、本当に少ない状態でした。
スライド08


具体的な骨の高さは、
残っている歯の部位で約4ミリ、
その前後では1ミリもない状態でした。

スライド09

本当に大変な状態です。

通常、上顎にインプラントを行う場合、
最低限必要な骨の高さは、約10ミリです。

この高さ以下であると適切なインプラントが行えません。

今回は、1ミリ以下 と 
残っている部位(1カ所ですが…)でも4ミリです。

これでは、とてもインプラント治療が適切にできる状態ではありません。
困ったものです。

こうした骨吸収が高度に起こっている場合には、骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) という治療法を行います。

しかし、この治療は、かなり大変です。

治療後の腫れ もかなり起こります。

患者様は、できるかぎり負担の少ない治療法をご希望されました。

そこで以下のような治療計画を立てました。
スライド10

この治療計画では、さまざまな治療法を併用し行うことが必要です。
GBR法(骨増大法)
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
ソケットリフト法
カンチレバー
インプラントの傾斜埋入
等です。

スライド11


以下は、上顎を抜歯した後です。
スライド12


ここで注目したいのが、上顎左側の抜歯した穴です。
『 穴 』です。
スライド13

この部分のみを拡大して見てしましょう。
スライド14


ここまでが前回の内容でした。
以下はその続きになります。

前回のブログの内容では、上顎の左側の抜歯した『 穴 』を見ていただきました。
この抜歯した穴をさらに見やすいように線で書いてみます。
スライド15

少しは分かりやすくなりましたか?

この抜歯した『 穴 』にさらに上顎洞を重ねてみましょう!
スライド16


さらに残っている骨の高さを書いてみましょう!
スライド17

残っている骨の高さがいかに少ないかが分かると思います。

ここに以下のようにインプラントを埋入するのです。
スライド18

GBR法(骨増大法)
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
ソケットリフト法
カンチレバー
インプラントの傾斜埋入
といった方法を併用してようやくインプラントが埋入できるのです。

スライド19


以下のレントゲンはインプラント埋入前の診査時です。
スライド20


以下のレントゲンは上顎左側のインプラント治療が終了した状態です。
スライド21


この状態で下顎右側の奥歯を抜歯しました。

上顎左側の奥歯のインプラント治療でも非常に大変だったのですが、
下顎も骨吸収が大きかったのです。

ちなみに上顎は大変だったといっても 骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) は行わなかったので、患者様にとっては最小限の簡単な治療で済んだということです。

でもこれで患者様の負担が減ることができました。

これは、治療の大変さ ということだけでなく、
治療費用 も大幅に削減できること
治療期間 も大幅に短縮できたこと
が患者様にとって大きな利点となりました。

さて、話しは下顎の右側に戻ります。

骨吸収が本当にすごい状態でした。

いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド22


この下顎右側で問題なのは、骨吸収だけではありません。
下顎神経という神経の存在も大きな問題でした。
スライド23


骨吸収が非常に大きいため、骨吸収部の真下に下顎神経が見えている状態になっていました。
こうした場合、まず 骨吸収部位に骨を増大することが必要になります。
具体的には、骨移植を行い、GBR法(骨増大法) を行うことです。
そして、骨の増大が完了した時点でインプラントを埋入するのです。
これが、正当な治療方法です。

しかし、この時点で すでに上顎の治療にある程度の時間がかかっています。
そのため、さらに下顎右側の治療に時間をかけることは、
長期的に噛めない期間が長くなってしまうことがありました。

ただし、こうしたことの最終判断は患者様ご本人がお決めになることですので、
現在の骨吸収 等を含めた状態、
今後の治療期間、
治療内容、
治療費、
将来的なリスク

あらゆることをご説明した上で治療方針を決定しました。

以下が最終的なプランになりました。
スライド24

骨吸収部位 と 下顎神経を避けて少し奥にインプラントを埋入する治療計画です。

カンチレバー
インプラントの傾斜埋入
を併用したプランです。
スライド25


以下はインプラント治療終了後の状態です。
スライド26

治療終了後の状態に
上下後の骨吸収 と
上顎洞、
下顎神経
を記入したのが以下のレントゲン写真です。

スライド27


今回の症例がいかに難しいケースであったことが分かるかと思います。

今回のケースは、解説することが多かったため、2回に分けて解説しました。

今回のケースでは、
治療期間 の短縮、
治療費用 の削減、
サイナスリフト法(上顎底挙上術) 等の大変な治療は避ける
といったことで治療プランを考えていきましたが、これは全ての症例で行うことではありません。
サイナスリフト法(上顎底挙上術) を行ってインプラントを埋入することもありますし、
十分なGBR法(骨増大法) を行ってからインプラントを埋入することもあります。

全てのケースが全て同じ治療プランになることはありません。


治療費
インプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  160.000円(消費税別) 
被せ物(白い歯) 1歯  100.000円(消費税別)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 70.000円(消費税別)になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。




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これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
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最新インプラント症例ブログ:214回目

2014年 6月 5日(木曜日)です。

このブログはインプラント症例を紹介するブログです。

久しぶりのアップです。


『214回目のインプラント症例』になります。


本日の症例は『難症例』になります。
ちょっと長い話しになります。

しかし、重度歯周病の方 で インプラント治療を考えられている方は
是非見ていただきたい内容です。

患者様は、非常に進行した重度歯周病の方でした。

上顎の前歯部から左側にかけては歯が欠損している部位が多数ありました。

また、下顎の右側も歯がグラグラしている状態でした。
そのため、左右の奥歯では噛めないため、
『どうにか噛める状態になりたい!』との思いで来院された方です。

今まで このブログでも重度歯周病の患者様の症例を紹介してきました。

重度歯周病の方のインプラント治療は非常に難しいのです。

その理由には、いくつかあります。
一つは、重度歯周病の患者様の場合、歯を支えている骨がすでにかなり吸収 しています。

インプラント治療は、骨の中にチタンでできたネジを埋め込む治療です。
そのため、骨の吸収が起こっている場合には治療を難しくします。

重度歯周病を放置している患者様の場合には、
抜歯後にインプラントを埋め込むこと自体が難しくなることがあります。

次に重度歯周病患者様の場合、
どの歯を抜歯し、
どの歯を残すのか?
という問題があります。

もちろん可能なかぎり抜歯せずに 残した方が良いのですが、
将来性が非常に低い歯を無理に残した場合には、逆にその後の治療を難しくすることになります。

例えば、歯が1歯欠損していたとします。
患者様は、その欠損部のみにインプラント治療を行い、
他の歯は、触らずに治療を進めたい 
との希望があったとします。

しかし、欠損部周囲のほとんどの歯がグラグラ(重度歯周病)であった場合、
無理に欠損部のみのインプラント治療を行っても
すぐに周囲の歯がダメになるたびに
新たにできた欠損にインプラントを埋め込むことが必要になります。

この追加されるインプラントは、歯がダメになるたびに どんどんと増えていきます。
治療に終わりがありません。

当然のことながら そのたびに治療費はどんどんとかかります。

どのような歯科治療もそうですが、
悪い歯や欠損部だけを見て治療を行うのではなく、
口腔内全体を見て治療計画を立てることが重要なのです。

また、歯周病を放置した状態で、インプラント治療を行っても
インプラント自体も歯周病のような状態になってしまいます。

これをインプラント周囲炎(インプラントの歯周病) と言います。

また、重度歯周病になるということは、簡単に言えば 
『歯磨きが十分にできていいない!』
ということです。

歯磨きが適切にできていないために 歯周病になったのです。
そうした方が、抜歯後にインプラント治療を行ったとしても
本当に適切に歯磨きができるか?
という問題があります。

多くの方は、インプラント治療前に歯周病についてご理解をされ、
徹底した歯周病治療を受けていただくため、
治療後には、適切な歯磨きを行っていただけます。

また、メインテナンス(定期検査) にもいらしていただいています。

しかし、これは100%の患者様に当てはまることではありません。

インプラント治療後も適切な歯磨きができなかったり、
メインテナンス(定期検査) に来院されない方もいらっしゃいます。

そのため、歯周病が再発してしまいます。

歯周病が再発すると インプラントにも感染を起こします。

結果的にインプラントもダメになってしまうのです。

こうしたことが起こることもあるため、
重度歯周病患者様の治療が非常に難しいのです。

今回ご説明していないことも、重度歯周病の方の治療の難しさは いっぱいあります。



前置きが長くなりましたが、本日の症例を開始します。

以下が初診時のレントゲン写真です。
かなり前のケースですので、レントゲンが見にくくてすみません。
15年ほど前のレントゲンです。

昔のレントゲンは、現在のデジタルレントゲンではなく、
フィルムのレントゲンでしたので、劣化してしまいます。
スライド01


多くの歯がグラグラでした。
スライド02


このままであると見にくいので、
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。

青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。

スライド03


さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表しします。
スライド04

骨吸収が本当に進行しているのが分かるかと思います。

歯周病専門医 でなければ、ほとんどの歯を抜歯と診断されてもおかしくない症例です。

さらに上顎では、上顎洞 の存在が問題となっていました。

緑線は上顎洞という空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。

いつもこのブログをご覧になっている方はもうすでにご存知のことと思います。

上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド05

これも さらに分かりやすくするために、上顎洞 緑色で表示します。
スライド06


後で解説しますが、上顎左側の骨吸収 と 上顎洞の存在がこの後の治療を非常に難しくするのです。

初診時 本当に大変な状態でした。
先にも書きましたようにグラグラが歯が多くありました。
患者様にはさまざまなお話をしました。
現在の歯周病の状態、
歯周病治療による改善の程度、
将来性、
治療期間、
インプラント治療について
等です。

その結果、以下の歯を抜歯することにしました。
スライド07


抜歯と判断した以外の歯は、徹底した歯周病治療 を行うことにしました。

このブログは、インプラントのブログですので、歯周病治療については省略します。

インプラント治療ですが、これが困難を極めました。

まず、上顎の左側についてです。

骨吸収が大きいことと、上顎洞の存在により、
残っている骨の高さは、本当に少ない状態でした。
スライド08

具体的な骨の高さは、
残っている歯の部位で約4ミリ、
その前後では1ミリもない状態でした。

スライド09

本当に大変な状態です。

通常、上顎にインプラントを行う場合、
最低限必要な骨の高さは、約10ミリです。

この高さ以下であると適切なインプラントが行えません。
今回は、1ミリ以下 と 
残っている部位(1カ所ですが…)でも4ミリです。

これでは、とてもインプラント治療が適切にできる状態ではありません。
困ったものです。

こうした骨吸収が高度に起こっている場合には、骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) という治療法を行います。

しかし、この治療は、かなり大変です。
治療後の腫れ もかなり起こります。

患者様は、できるかぎり負担の少ない治療法をご希望されました。

そこで以下のような治療計画を立てました。
スライド10

この治療計画では、さまざまな治療法を併用し行うことが必要です。
GBR法(骨増大法)
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
ソケットリフト法
カンチレバー
インプラントの傾斜埋入
等です。

スライド11


以下は、上顎を抜歯した後です。
スライド12


ここで注目したいのが、上顎左側の抜歯した穴です。
『 穴 』です。
スライド13

この部分のみを拡大して見てしましょう。
スライド14


今回の症例は、非常に奥が深い話し(長い話し)になりますので、
続きは来週の木曜日(6月12日)にしたいと思います。



治療費
インプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  160.000円(消費税別) 
被せ物(白い歯) 1歯  100.000円(消費税別)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 70.000円(消費税別)になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。




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インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。


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現在インプラント無料相談を受け付けています。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。
Profile

インプラント歯周病...

     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
      インプラント
      センター開業

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メール :info@
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