今日もインプラント質問特集です。(その3)

『インプラントは一生もちますか? 』という質問をよくされます。
その人の年齢や全身的な問題、プラークコントロール(歯ブラシの能力)にも左右されますが、答えはNOです。(100%の保証ということではないということ)
何故かというとまず、インプラント自体人工物だということです。天然の歯にはかないません。インプラントをする方は少なくとも天然の歯を失った方です。その多くは歯周病であったり、虫歯であったりします。つまり、そうした原因をインプラントを行う前にきちんと診断し、処置を行わないとインプラントもダメになります。歯を磨かなければインプラントも歯周病になるのです。また歯周病のページを御覧になるとわかると思いますが、歯周病原因は歯周病菌(歯の汚れ)だけではないのです。噛み合わせであったり、喫煙であったりします。インプラントも全く同じで、ブラッシングの不良や生活習慣の問題等があればやはりだめになっていくのです。しかし、そうしたこと以外でもダメになる場合があります。まずはインプラント手術を行ってから初期に起こる感染です。インプラント手術後は非常に感染しやすい状態にあります。この時期に感染を起こすと失敗につながります。インプラント手術後は注意事項(インプラントの注意事項の項目参照)を良く守って下さい。これは手術後1〜2ヶ月間に起こることです。次に多いのが手術自体の失敗です。ほとんどの場合は診査、診断の誤りから起こるもです。適確な診査を受ける必要性があります。状態によってはCTといわれる頭の骨の断層撮影を行ったり、インプラントを埋入するのに骨の高さがない場合は骨を増大させる治療を行ってから行います。インプラントの成功率はその種類、上顎、下顎によって違いますが、10年で90〜98%という報告が多く認められます。適切な診断のもと適切な管理を行えばまた新たに噛めることができるのです。

インプラントの杉山歯科医院