先週から続いているソケットリフト法の最終日です。
今日はソケットリフトの成功率についてです。

 現在一般的に行われているソケットリフト法とはインプラントを埋入する骨の高さがない場合にオステオトームという円柱状のノミのような 器具を用いて上顎洞を挙上する方法です。 (治療方法については“ソケットリフト”を参照)
1994年にSummers RBらによって初めて発表された治療法です。
以下はオステオトームを使用したソケットリフト法の成功率についての報告です。

研究者(発表年度)   観察本数   観察期間   成功率(%)
Ioannidou E(2000)    79     8ヶ月     100
Horowitz RA(1997)   34     平均5.9年    97
Horowitz RA(1997)   143     平均18ヶ月   96
Tong DC(1998)      1092   最長60ヶ月  87〜98
       
結論
 オステオトームを使用したソケットリフト法はまだ臨床に応用されてから8年(2002年現在)程度のしかたっていないが、 通常のインプラント埋入と比較してもなんら劣ることはありません。 それどころか通常のインプラント治療と比較して患者さんへの負担が非常に少ないのもこの治療法の特徴です。
施術者にとってもこのテクニックは難しいものではなく、今後骨の高さがないケースにおいて一般的になっていく治療法であると考えられます。

来週からはインプラント手術報告と新しいテーマのお話をしたいと思います。



インプラントの杉山歯科医院