今日は上顎前歯部の5歯欠損部に3本のインプラントを埋入します。
骨幅が非常に狭いのでスプリットクレスト法という方法を利用します。
スプリットクレスト法についてはHPに図解で詳細を記載してありますが、本日は症例にそってお話していきたいと思います。

まず通常のインプラントの直径は私の使用しているインプラントですと4.1mmあります。
この4.1mmのインプラントを埋入するためには骨の幅が6mm以上ないとできません。つまりインプラントの周囲には1mm以上の骨の余剰な幅(インプラントの周囲が全周1mmの骨で囲まれていることが必要)が必要になります。
今回の症例では術前の診査で約3mm程度の骨幅しか存在しません。
このように骨の幅が少ない場合には以前はGBR法(詳細はHP参照)
を行い骨の増大を行わなければできない症例でした。
現在もこのように骨の幅を増大させる時にはGBR法を行いますが、治療の時間がかかります。
GBR法を行い、骨ができるまでに約3ヶ月程度待っていただきます。またGBR法という手術自体も行うことになりますので患者さんには時間と手術の回数がかかり負担となります。
そうした問題点を解決するのがスプリトクレスト法です。
この方法を簡単に説明しますと、今回の症例では3mmの骨幅しかありませんので、その中央部分に“ノミ”のようなものを入れます。“ノミ”の大きさを少しずつ大きく(太く)していき骨の幅を押し広げていきます。
最終的には6〜7mm程度まで骨の幅を広げます。
そんなに骨は広がるのか?ということですが、骨はこの程度広げられます。そして広げた隙間にインプラントを埋入していきます。
この方法を行えばGBR法はしなくてもよいということになりますが、そうではありません。
GBR法をしなければならないケースもあります。
その症例によって治療方法は変わります。
スプリットクレストのみで行える場合、GBR法で行う場合またそれらを組み合わせて行う場合です。

現在大船駅北口インプラントセンターの開設に向けて準備が忙しくHPのアップがなかなかできていません。
細かい内容はこの日記で暫くアップしていく予定です。



インプラントの杉山歯科医院