今日も『くすり の 効果 と 副作用』の話になります。

今日は耐性菌についてです。

耐性菌の歴史

1942年 ファイザー製薬がペニリシンの大量生産に成功したことにより、
      世界中で使用されることになる。
      
      しかし、ペニシリンの大量使用によりペニシリンの耐性菌が出現
      する。

      抗生物質『メチシリン』の開発により、従来のペニシリン耐性菌 
      を抑えることに成功
      
1961年 しかし、メチシリンでは効かない耐性菌MRSA(メチシリン耐性
      黄色ブドウ球菌)が出現。

      耐性菌MRSAに効果がある『バンコマイシン』が開発

1986年 バンコマイシンが効かないVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)
      が出現

このように抗生物質と耐性菌との戦いは永遠と続くのです。
たしかに新しい耐性菌ができれば、それに対抗する抗生物質を研究開発することも必要ですが、間違った抗生物質の使用をしないことも大切です。

ここで、上記にでてきましたバンコマイシンについて解説します。

VREについてさらに詳しく

VREはバンコマイシン耐性腸球菌と言います。
腸球菌は私達の体内にいる通常の細菌です。
健康であれば、腸球菌が悪さをすることはありません。
しかし、高齢者や抵抗力が低下しているヒトが感染すると重い症状になることがあります。
通常感染が確認された場合、抗生物質を服用するわけですが、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)の場合、抗生物質の効果がほとんどないため、死亡するケースもあります。

VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)はなぜ出現したのか?

人間が食肉とする家畜に対して、その病気の感染を防ぐため、
『アボパルシン』という抗生物質を大量に使用したことが原因とされています。
『アボパルシン』を大量摂取した家畜は『アボパルシン耐性菌』を持つことになります。
この『アボパルシン』は『バンコマイシン』に似た化学構造を持っています。
そのため、『アボパルシン耐性菌』を持った家畜を食べた人間も経口感染したと考えられています。
現在、日本では家畜飼料に抗生物質アボパルシンを添加することが禁止されています。

次回のブログは11/19(月曜日)になります。
前回お話しましたように現在、学会発表の資料をまとめており、ちょっとブログを書く時間がないもので、
すみませんが、暫くは変則的な日程になります。

次回(11/19)の話も耐性菌の話です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。