今日も歯を削らずらない虫歯治療の話の続きになります。

この最新の虫歯治療である『カリソルブ』は前回解説したように、虫歯を溶かす液体です。
虫歯にカリソルブ溶液を着けると虫歯だけが溶け出します
(健全な歯質はまったく影響がありません)
すばらしい治療法ですね。

当医院でも、今月中頃からこの治療法を開始する予定です。

この『カリソルブ』は歯科医師であれば、誰でも購入できるもので、特殊なものではありません。
また、特別な技術もいりません。
非常に簡単なものです。

しかし、このカリソルブ溶液による虫歯治療は今後、爆発的に普及するこはないと思います。
その理由はこのシリーズを見ていただくと分かります。

さて本題に入ります。

カリソルブの歴史
カリソルブは、スウェーデンの歯科大学、工科大学そして複数の研究機関とメディティーム・デンタル社(Medi Team社)によって1987年より10年間にわたり研究・開発されました。
一般臨床へは1998年よりスウェーデンを中心に導入され、2007年現在では世界47カ国で臨床導入されています。
日本では2007年秋より正式に臨床導入されています。

カリソルブは 麻酔がいらない! 削らない
カリソルブは薬液により虫歯のみを溶かし、樹脂を詰めるだけの治療なので、
基本的に麻酔は必要ありません。
また、基本的に歯を削る必要性もありません。
しかし、例外として治療中にしみたりした場合には麻酔が必要です。
また、溶かした虫歯を取り除くためや、樹脂(レジン)を詰めるために若干歯を削ることもあります。
しかし、これは作業を確実にするためであり、必要以外の歯を削るということではありません。

カリソルブの適応(全ての虫歯治療に適応されるわけではありません)
虫歯の治療をする際に、ほとんど歯を削らないで、治療が行えますので、
歯科治療が苦手な方や 恐怖感の強い方、病気で麻酔をすることができない方、小児に有効です。
しかし、全ての虫歯治療に適応されるわけではありません。
ここが大きなポイントです。
カリソルブを使用すると『歯を全く削らないでいい』という誤解があるようです。
現代は情報社会ですから、さまざまなところで、情報が行き交っています。
その情報の中には間違ったものもありますし、
誇張された情報もあります。
また、誤解を招くような情報もあります。
歯科において、カリソルブはその典型的なことです。
あくまでもカリソルブが適応されるのはC1もしくはC2と言われる小さい虫歯だけです。
(*C1、C2の虫歯は下記の図を参考にして下さい)
C1、C2という虫歯は非常に小さな虫歯です。
ここが、誤解を生みやすいのです。
カリソルブでの治療を希望される患者様の多くはすでにC2以上の虫歯であることが多く、実際にはカリソルブの適応とはなりません。

また、進行した虫歯や 痛みがあるような場合には カリソルブは適応されません。

カリソルブ2



次回は『カリソルブ』の最終回です。
カリソルブの まとめ と カリソルブの本当の力(真実)の話です。

次回のブログは12/10(月曜日)になります。
暫くはこのように1週間に2回のブログになります。
来年になり、他の仕事が少なくなりましたら また毎日書いていきたいと思います。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。