7/28(月曜日)です。

今日はいつもと違い、治療の話ではありません。
『治療費を抑える方法:医療費控除 その1』についてです。



最近は、ガソリンの価格高騰や、食料品等の高騰が大きな影響となっています。
医療費もそうです。
特に、インプラント治療は、費用がかかるものです。
そこで、少しでも費用を抑える方法について解説します。


『医療費控除』
『医療費控除』とは、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
これを医療費控除といいます。

『医療費控除の対象』
医科、歯科で支払った医療費が一定の金額以上の場合は控除の対象になります。
1年間(1月1日から12月31日)に医科、歯科の治療費(保険、自費診療とも含まれる)として支払った金額の合計が10万円以上の場合は控除の対象になります。(ただし上限は200万円までです)
具体的な控除額は、
(支払った医療費 −保険等で補填された額)−10万円もしくは所得金額の5%(いずれか低い金額)です。

『医療費控除の対象となるもの』
1 医療機関での診療費

2 治療又は療養に必要な医薬品の購入
  (ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入
   代金は医療費となりません)

3 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術
 (ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないもの
  は含まれません。)

4 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉
  施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための
  人的役務の提供費用

5 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話費用

6 健康診断(人間ドック)等の費用は、疾病の治療を行うものではないので、
  原則として医療費控除の対象とはなりません。 
  しかし、健康診断等の結果、重大な疾病が発見され、かつ、その診断等に引
  き続きその疾病の治療を行った場合には、その健康診断等は治療に先立って
  行われる診察と同様に考えることができますので、その健康診断等のための
  費用も医療費控除の対象になります。

7 歯科医院で行われるインプラント治療についても医療費控除の対象になりま
  す。

8 歯科医院で行われるセラミック等の被せ物(差し歯)の治療については、
  以前は、『一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なもの』
  として、認められないこともありましたが、現在では、一般的な治療として
  認められています。

9 歯列矯正治療についても医療費控除の対象になります。
  しかし、容ぼうを美化するための矯正治療については対象外です。

10ローンやクレジットにより支払った場合も対象になります。
  ローンを利用した場合には、患者様の手もとに領収書がないことが考えられ
  ますが、この場合には、医療費控除を受けるときの添付書類として、
  ローンの契約書の写しや信販会社の領収書を用意してください。
  ただし、金利及び手数料相当分は医療費控除の対象になりません。

11通院時にかかったバス、電車、タクシー等の交通費も対象になります。
  しかし、この場合には、通院したことがわかるもの(病院の領収書等)と
  交通費の詳細(領収書等)が必要です。


* 詳細および その他の費用については、税務署にお問い合わせ下さい。

『手続き方法』
確定申告時に源泉徴収票と一緒に医療費の領収書を税務署に提出します。

『医療費控除:参考例』
所得金額500万円(妻:所得なし、子供2人)で、1年間に支払った医療費の合計が100万円だった場合。
100万円―10万円=90万円が医療費控除になり、所得税として9万円、住民税として77,500円の合計167,500円が還付されます。

* 上記は参考例であり、年度、特別減税等は考慮していません。
  詳細は税務署にお問い合わせ下さい。

次回のブログは7/31(木曜日)になります。

次回は、今日の続きで、『治療費を抑える方法:医療費控除 その2』です。

8/10(日)〜8/14(木)は、夏期休暇になります。


今週(7/25〜27)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

通常、インプラント治療前には、CT撮影等のレントゲン写真で、骨の状態を把握し、
インプラントの埋入計画を立てます。
どの場所に、何ミリのインプラントを埋入し、骨の足りない部位については、何ミリ骨の増大治療(増骨治療)を行う 等の計画です。

今回も症例も同様に検査をし、治療計画を立てていました。
しかし、今回は、その予定どおりに行えなかったのです。

今回行った症例は、上顎の2歯欠損です。
1歯分は、骨の幅も高さも十分にありました。
直径が4.1ミリで長さ12ミリのインプラントが埋入できる状態でした。

しかし、もう1歯分は、骨の吸収が非常に進行しているのが、術前のCT検査でも明らかでした。(骨の高さも幅もかなりの吸収がありました)
そのため、こちらの方は、インプラントの埋入と同時に骨増大法(GBR法)を行う計画を立てました。
骨吸収のため、高さも少ない状態でしたので、使用するインプラントの長さは、
8ミリの計画です。
8ミリのインプラントは、上顎では、短いので、
最終的な被せ物は、12ミリの長さのインプラントと連結する計画にしました。

そのような計画のもと、実際にインプラント手術になりました。

もちろん骨の状態は、術前の検査により分かっていましたが、
骨の硬さが今までで経験したことがないくらい柔らかい骨でした。

骨の状態の良い方は、12ミリの長さのインプラントが埋入できましたが、
骨の状態の悪い方は、8ミリの長さのインプラントでは、将来的に、不安も残るため、
無理せず、骨増大法(GBR法)のみを行いました。

このような治療計画の変更というのは、通常ないことですが、実際の臨床では、さまざまなことがあり得ます。

そうした場合には、無理をせず、状況に合わせた対応をすることも必要です。

患者様には、後日に再度インプラント埋入手術となりますが、
手術終了後には、無理してインプラントを行わないで良かったと思いました。

柔らかい骨の状態を例えて表現すると
『スポンジの様』です。
下顎の骨の場合、非常に硬い骨があるのですが、
このような場合、
『硬い木よりも はるかに硬い』という状態です。

それほど、骨の硬さには“ 差 ”があるのです。

インプラント治療における『骨の硬さの違い』については、下記を参考にして下さい。

・インプラント手術における骨の硬さ

手術時間は、インプラントの埋入だけでなく、骨増大法(GBR法)も行いましたので、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 GBRを行った部分に骨が再生するまで約3〜4ヶ月待ちます。
3. そして、新たにインプラントを追加埋入します。
4. その後、さらにインプラントと骨が結合するまで、約3〜4ヶ月待ちます。

骨の吸収があり、状態が悪い場合には、時間がかかるのです。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。