3/5(木曜日)です。
前回は、上顎の奥歯では、インプラントを行うための骨の高さが少ないことが多く、インプラントができなかったり、できたとしても非常に困難な治療になることが多い部位であることを解説しました。

そうしたことから『ソケットリフト法』という治療法が有効であることを
前回(3/2)のブログで解説しました。

しかし、この『ソケットリフト法』は、あまりにも骨が吸収している場合には、適応になりません。

前回のブログでは、5ミリ以上の骨の高さがないと一般的に『ソケットリフト法』の適応ではないことを解説しました。

今日は、その理由と5ミリ以下であった場合の治療法を解説します。

まず、ソケットリフト法を行うにあたり、5ミリ以上の骨の高さが存在しない場合には、
一般的な適応症ではない理由ですが、
ソケットリフト法は、骨の高さと増大すると同時に インプラントを埋込む治療法です。
そのため、埋込んだインプラントが安定することが重要になります。

ソケットリフト法 により 骨の高さを増大する といっても
骨はすぐに増大(再生)するわけではありません。

時間がかかります。

どれくらいかかるかと言いますと、最低3ヶ月以上です。

そのため、骨が増大(再生)するまでの期間は、
もともとあった 骨でインプラントを支えていることになります。

インプラントがきちんと骨の中に埋まらなければ、安定はしません。
インプラントがグラグラしてしまいます。

インプラントが グラグラ している状態では、インプラントと骨はくっつき(結合)しません。

そのため、『ソケットリフト法』を行うためには、
インプラント本体がグラグラせず、安定するための最低限の骨の高さが存在することが大切なのです。
その最低限が高さが5ミリなのです。

もちろんこの高さは、絶対的なものではありません。
埋込んだインプラントが安定する状況であれば、5ミリ以下でも可能なこともあります。

また、ソケットリフト法で高さを増大できる限界もあります。

2〜3ミリ程度しか骨の増大を行えないケースもありますし、
7〜8ミリ程度骨の高さを増大させることもできるケースもあります。
これは、さまざまな条件により変わってきます。

さらに歯科医師自身の技術的な能力にも左右されます。
一般的にソケットリフト法で骨の高さを増大させることができるのは、3〜5ミリが限界であると言われています。

しかし、7ミリも8ミリも骨の増大を行っている症例を見たこともあります。
このようなことは、そうとう経験をつまれた歯科医師であって、さまざまな条件も良かったのでしょう。

一般的には、ソケットリフト法で増大できる骨の高さは、3〜5ミリであると思って下さい。
そのため、もともとの骨の高さが、5ミリであった場合、ソケットリフト法で5ミリの骨の高さの増大を行えば、合計で10ミリの長さのインプラントが埋入できることになります。

上顎の奥歯においては、10ミリ以上の長さのインプラントを埋込むことは大切なことで、
それ以下であるとインプラントの安定は良くありません。
つまり、ダメになってしまう確率が高くなります。

それでは、上顎の奥歯において 骨の高さが5ミリ以下であった場合は、どうすれば良いのでしょうか?

この場合には、サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)という治療法を行います。

これは、ソケットリフト法とは違い、治療自体は、かなり大変になります。
大変というのは、治療後の反応も大変であるということです。

治療後には、かなり腫れます。
そのため、どうしてもインプラントを行いたい人以外には お勧めしない方法です。

次回のブログでは、『サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)』の詳細を解説します。

次回のブログは3/9(月曜日)になります。

今週(3/3〜4)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

昨日インプラント手術を行った患者様は、今回が始めてではありませんでした。

初診時にいらした時には、
下顎の左右奥歯が欠損、
上顎の右側の奥歯が欠損していた患者様でした。
このような場合、最も早く治療を完了させるためには、全て同時にインプラント治療を進行させることが良いです。
上顎は 約4ヶ月、下顎は 約3ヶ月で噛めるようになります。

しかし、一度に全てのインプラントを埋入することには、問題が生じることもあります。

まず、治療を受ける患者様にとってインプラント治療が始めての場合、さまざまな不安があると思います。
そのため、まず、1カ所、1本から始めたいと思っていられる方も多くいらしゃいます。

さらに一度にインプラントを行った場合、治療後の腫れも強く出る可能性も高くなります。
腫れが起った場合、仕事にも影響するのでは…と考えている患者様もいらしゃいます。

また、治療費の問題もあります。
一度に全てのインプラントを行うと治療費も高くなります。
そのため、例えば、今年は 右側だけ、来年に左側を行う といった方法を取る方もいらしゃいます。
もっと分けて行う方もいらしゃいます。

さまざまな理由からインプラントの埋入を分けて行うのです。

話は、今回の症例の患者様に戻ります。
今回の患者様は、一番最初に上顎のにインプラントを埋入し、被せ物まで完了させ、
次に下顎の右側を行い、被せ物まで完了させ、
今回、左側の奥歯のインプラント埋入手術をなりました。

そのため、治療期間は非常に長くなりましたが、一度に全て行うことは、治療後の食事や腫れ等に不安があるので分けて行いたいという理由からでした。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント 直径4.1ミリ、長さ10ミリでした。

下顎ですので、約2〜3ヶ月後に型を取ります。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。