1/28(木曜日)です。
今日も前回の続きで、『インプラント症例:17回目』になります。

始めにお知らせになります。
前回のインプラント基礎ブログ(毎週金曜日アップ) では、インプラントの使い回しの問題について解説をしました。
明日(1/29:金)のインプラント基礎ブログ でも その続きについて解説しますので、ご覧になって下さい。

本日のテーマは『どこまで治療を行うのか?』という話です。
欠損が多い方の場合、欠損全てをインプラント治療で行うとかなり大変なことになります。
治療費もかかります。
そのため、
『どこをインプラント治療で対応するのか?』
『インプラント以外の治療方法はないのか?』
『インプラント治療 と その他の治療 の組み合わせはないのか?』
等さまざまなことが考えられます。

本日の症例は、欠損が多数あり
治療費を抑えるために さまざまな治療方法を組み合わせて行ったケースです。
それでは早速見ていきましょう。
以下は初診のレントゲン写真です。
スライド01

歯がない部分が多数あります。
現在は 義歯(入れ歯)を使用していますが、上顎の前歯などは義歯を外すと歯がない状態になるので審美的に問題があるので どうにかしたい とのご希望があり来院されました。
インプラント治療をご希望されて来院されましたが、
欠損が多数あるので、歯がない部分全てにインプラント治療を行うと治療費がかなりかかります。
そこで 現在一番問題となっている部位のみにインプラント治療を行う計画になりました。
患者様が現在一番気になっているのが、上顎です。
そこで上顎にインプラント治療を行う計画を立てましたが、ここで問題がありました。
骨の吸収があったのです。
上顎の前歯部も骨吸収がありましたが、
一番骨吸収が大きかったのが、上顎右側の奥歯です。
いつもと同じように骨吸収の状態を線で書いてみましょう。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
骨が吸収してしまったのが分かるかと思います。
緑線は上顎洞です。
上顎洞(緑線の上方)は空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド02

次に 以下も いつものように 骨吸収の程度を分かりやすくするために 骨が吸収した領域を赤色で明示します。
スライド03

次のレントゲンは、上顎洞 を見やすくした状態です。
緑色の部分は空洞です。
スライド04

骨吸収の程度 と 上顎洞の穴を合わせたのが、以下のレントゲン写真です。
スライド05

緑色の部分と赤色の間が現在存在している骨になります。
骨が非常に少ない(薄い)のがわかるかと思います。
上顎右側欠損部の奥は 骨吸収が大きいため、この部分にインプラントを埋入するのが難しい状態でした。
そのため、欠損部の手前の骨が一番残っている部位にインプラントを埋入し、
骨吸収が大きい部位には、インプラントを埋入しない治療計画を立てました。
カンチレバー という方法です。
このブログでもよくでてくる治療法の一つです。
ただし、カンチレバー は、一般的に行っている治療法ではありません。
このブログでは、骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) 等の大変な治療を避けたりしたケースをご紹介しているために 頻繁に行っているように感じられるだけです。
最終的な治療計画は、以下のレントゲンのようになりました。
スライド07

上顎の右側の奥歯は、カンチレバー でインプラントブリッジとし、
上顎前歯部は インプラントによるブリッジ、
下顎は、治療費を抑えるためにインプラントは避け、
右側の奥歯は天然歯によるブリッジ、
左側の奥歯は 天然歯のブリッジができなかったため、義歯(入れ歯)になりました。
下顎の欠損部の義歯は、作成しても違和感が強く 使用しない可能性が高かったため、
きちんと奥歯で噛める部位を確保するため、右側を天然歯ブリッジを行うことにしました。
ちなみに 上顎の治療計画 と 骨吸収の状態を合わせたのが 以下のレントゲンになります。
スライド08

上顎右側の奥歯では、骨吸収している部位を避けてカンチレバー によるインプラント治療計画を立てていることが分かると思います。
今回のテーマは、欠損部全てに対し インプラント治療を行うのではなく、
治療費削減を目的として、
まず、最も重要視している部位にインプラントを埋入する計画になっています。
そのため、インプラント治療以外の欠損部 等については、全て保険診療で行っています。
ブリッジは、ほとんどのケースで健康保険が適応されます。
例えば、奥歯に1歯欠損があった場合の治療費は、ブリッジを装着時に約8.000円程度です。
できるかぎり費用をかけずに 最小限の範囲で最大限の効果を得るためには、
インプラント治療と保険治療を組み合わせることが有効です。
しかし、この症例の患者様の場合、神経がない歯が非常に多く ブリッジが最適な状態ではありませんでした。
神経がない歯は以下のレントゲンの青丸になります。
スライド06

神経のない歯が非常に多いのが分かります。
いつも説明していますが、神経のない歯は脆く さまざまなトラブルが起こりやすい 状態です。
今回 下顎右側奥歯の欠損部には、神経のない歯によるブリッジを選択しました。
もちろん 神経のない歯同士でのブリッジは、リスクが高い治療にはなります。
しかし、欠損部全てにインプラント治療を行うことは、治療費の点から無理なことでした。
理想的な治療方法としては、以下のような方法がベストと考えられます。
スライド09

スライド10

しかし、今回は理想的な治療計画ではなく
上顎のみにインプラントを埋入し、
きちんと噛む部位を確保するために下顎の右側のみを保険適応のブリッジで作成したのです。
以下が治療後のレントゲン写真です。
スライド11

ちなみに この症例で使用したインプラントは、アンキロス インプラント です。
昨年から 前歯部等の審美的な部位では、このアンキロス インプラント を使用する頻度が高くなりました。
非常に優れていると感じています。

ベスト治療計画というのは、単に欠損の状態だけでは決まりません。
費用 対 効果が最大限に達成される治療計画を立てることも重要なことなのです。
将来的には、下顎(左側)にもインプラント治療を行えばさらに噛む能力がアップするでしょう。

また、治療費を抑える方法として インプラントモニターをご利用されることも有効です。
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また、最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ 断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。

『インプラント治療を行いたいが、治療費が心配!』 という方は、
診査を行った後で患者様の合わせた治療計画をご説明致します。
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次回のブログは2/1(月曜日)になります。
次回も『インプラント症例』です。



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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。