4/8(木曜日)です。
今日もまだまだ続く『インプラント症例(すでに37症例目)』になります。

今までの症例報告をご覧になりたい方は、さかのぼってご覧になって下さい。
いろいろな治療ケースがご覧になれますので、
現在悩んでいるような状態と同じような症例もあるかと思いますので、
参考にして下さい。

さて本日の症例は、治療中の仮歯を工夫したケースです。

インプラント治療を行う場合、治療期間中をどうするかが大きな問題です。
インプラント治療を行うということは
歯がないことになります。
欠損している部位にインプラントを埋入するわけですから…
また、インプラント治療はどうしても治療時間(期間)がかかります。
一般的にインプラントを埋入してから 骨と結合(くっつく)までには、
一定の時間(期間)がかかります。
上顎では約3〜4ヶ月、
下顎では約2〜3ヶ月
です。
そのため、骨とインプラントが結合するまでは安静にすることが必要です。
具体的にはその期間歯がないということになります。
これでは困りますよね。
どうにか仮歯があったり、仮の義歯を作成することはできないのでしょうか?
可能です!
基本的にインプラント治療期間中は歯がないということはありません。
インプラント手術直後から噛めるようにします。
ただし、
固定式の仮歯にするのか?
義歯(入れ歯)にするのか?
は、口腔内の状態によって大きく変わります。
欠損部位の両側に歯が存在していれば、固定式の仮歯(ブリッジの仮歯)を作成します。
しかし、
歯が多数欠損している場合や、
総入れ歯のような方には固定式は難しいことです。
このような方の場合、基本的に義歯(入れ歯)を使用しながらインプラント治療を進めていきます。
ただし、特殊な治療方法として
インプラントを埋入時(手術当日)にインプラント自体に固定式の仮歯を装着する方法もあります。
この方法をインプラント即時加重(負荷):インプラント手術当日に固定式の仮歯まで行う治療法 と言います。
ただし、この方法は全てのケースで適応されることはありません。
インプラント即時加重(負荷) の適応基準にはいくつかありますが、最も重要なこととして、
『骨吸収がほとんどなく、埋入したインプラントがしっかりと安定していること!』です。
もっと言えば、インプラント即時加重(負荷) が適応されるケースが少ないのが現状です。
そのため、多数の歯がない方は、どうしても義歯(入れ歯)を使用しながら インプラント治療を進めることになります。
ただし、患者様によっては
『どうしても義歯を使用したくない!』
と言われる方も多いのです。

今回ご紹介する患者様は、上顎に歯が3歯(本)しか残っていない方です。
しかもこの3歯(本)が全て歯根破折 をしています。
3歯(本)とも抜歯が必要です。
しかし、患者様は
『インプラントの治療期間中 どうしても義歯(入れ歯)を使用したくない!』
との強い希望を持っていました。
また、この患者様の骨は非常に大きな吸収を起こしていました。
つまり先程ご説明したインプラント即時加重(負荷) が適応ではない患者様です。
それでは、歯根破折 した3歯(本)のみしか残っていない状態で固定式の仮歯は可能なのでしょうか?
前置きが長くなりましたが、これを可能にした症例をご紹介します。
10年以上前の症例ですのでレントゲン写真の写りが悪くて見にくいかもしれません。


患者様は、上顎の前歯部が3歯(本)しか存在しない状態でした。
その3歯(本)でブリッジをしていたのです。
上顎の左右の奥歯は、欠損している状態でした。
奥歯の義歯は作成したのですが、違和感が強く使用できない状態でした。
このような方は、本当に多いですね。
奥歯の義歯を使用しない状態が続いたため、上顎の前歯部に負担がかかり、歯根破折 したのです。
当院にいらした時にはすでに上顎の前歯部のブリッジはグラグラでした。
以下は、初診時の口腔内写真とレントゲン写真です。
スライド01

写真が小さくて見にくいかもしれません。
真ん中の口腔内写真を見ると 一見 歯がきちんとあるように見えるかもしれません。
しかし、上の写真を見ると前歯部分しか歯がないことが分かります。
上顎の奥歯には歯がないのです。
上顎の前歯部には、3歯(本)のみが残っています。
そして、この3歯(本)で6歯分のブリッジとなっていたのです。
上顎の前歯部のブリッジ自体がグラグラと動いていたのです。
グラグラしているブリッジを撤去したのが下の写真です。
インプラント診査時のレントゲンです。
スライド02

上顎前歯部に3歯のみが残っているのが分かるかと思います。
以下の●:赤丸が歯根破折していたのです。
スライド03

この歯は抜歯するしか方法がない状態でした。
スライド04

いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために 骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
緑線は上顎洞です。
上顎洞(緑線の上方)は空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド05

以下のレントゲンは、
上顎洞(空洞部分)を緑色
骨吸収した部位を赤色であらわしたものです。
現在残っている骨は、緑色赤色の間のみになるのです。
上顎の左右奥歯では、骨がかなり吸収しているのが分かるかと思います。
スライド06

残っている上顎の3歯は、歯根破折 していますし、奥歯は高度の骨吸収を起こしています。
非常に難しいケースですね。
しかも 患者様は、『義歯は嫌!』というご希望ですから…
難題が多いケースです。
いろいろと考えた結果、とりあえず 上顎の3歯を抜歯しないで インプラントを埋入する計画を立てました。
つまり、残っている3歯でブリッジの仮歯を作成し、欠損している部位にインプラントを埋入する方法です。
そして、インプラントと骨が結合したら 歯根破折 している3歯を抜歯して、今度はインプラントを土台とした仮歯に変更するという治療計画です。
スライド07

まず、インプラント治療に先立ち、上顎前歯部に仮歯(仮のブリッジ)を作成することになりました。
残っている3歯を土台として、8歯分の仮歯を作成しました。
その時の写真が以下になります。
スライド08

とても仮歯には見えないですね。
また、義歯を使用しなくても歯がないようには見えません。
初診時のブリッジよりも左右に1歯づつ歯を延長させていますので、
これだけでも見た目はかなり改善されたと思います。
この状態でインプラント治療を開始します。
この時点で患者様は、きれいになった見た目に満足されていました。
以下が具体的なインプラントの埋入計画です。
6本のインプラントを埋入します。
スライド09

そして、11歯分の歯を作成するという方法です。
また、奥歯の骨吸収が大きい部位は、ソケットリフト法 という方法でインプラントを埋入しました。
また、このレントゲンでは分かりませんが上顎の前歯部も骨吸収が非常に大きかったため、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) GBR法(骨増大法) にて骨の増大を行いながらインプラントを埋入する計画を立てました。
さらに骨吸収が進行している最も奥には、インプラントを埋入せずにカンチレバー という方法で被せ物を作成することにしました。
以下が被せ物を含めた最終的な治療計画です。
スライド10

以下のレントゲンは、3歯を残してインプラントを埋入した直後です。
スライド11

さまざまな治療方法を組み合わせて治療を行うことにより難症例に対応できるのです。
スライド12

以下は、治療終了後です。
スライド13

スライド14

治療期間中、固定式の仮歯を使用していたため、
見た目(審美面)、
噛むこと(食事)
に問題がなく過ごすことができました。
このまま1年に2回の間隔でメインテナンス(定期検査) を行っていました。
そして、5年が経過したことろで、他の問題が起こりました。
また、歯根破折 です。
スライド15

本当に神経のない歯は問題が起こりやすいです。
この歯も抜歯となりました。
スライド16

抜歯後はインプラント同部もインプラント治療を行い、現在は以下のような状態です。
スライド17


今回のテーマは、インプラント治療期間中の歯がない期間をどうするか?
というお話でした。
現在インプラント治療を考えられている方で
治療期間中がご心配な方は、担当歯科医師にご相談下さい。

今日はだいぶ話が長くなりましたので、これで終了です。
次回のブログは4/12(月曜日)になります。

最近は難しい話ばかりでしたので、次回はよくある簡単なケースの話をしたいと思います。
お楽しみに!


次回も『インプラント症例』です。


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