5/27(木曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしています。
今日も『49回目のインプラント症例』になります。

前回のブログでは、
『将来性を考えた治療計画によって最小の治療費で治療が可能となった!』
というテーマで
口腔内全体を考えて、将来性の低い歯を抜歯することで、
再治療を避けたり、
治療費を抑えたりすることが可能になる症例をご紹介しました。
特に神経のない歯が多い場合には、
将来性を考えた治療計画を立てることは重要なことです。

本日ご紹介する患者様は、神経のない歯が非常に多くあった方です。
そして、インプラント治療計画を立てる際に
将来性のない歯(将来性の低い歯)は 、抜歯して治療を行った方が 良いことを お話しましたが、
抜歯をご希望されないために 現時点で欠損している部位にインプラントを埋入して治療を進めましたが、インプラントの治療期間中に歯根破折 を起こしてしまった結果、治療計画を立てなおすことになった症例です。
この患者様は『歯ぎしり や くいしばり』が強いために
次々に神経のない歯が歯根破折 したのです。

本日のテーマは、
『神経のない歯は歯根破折のリスクが非常に高い!』です。

今までの歯根破折症例については以下をご覧になって下さい。

  1.5/24の歯根破折症例
  2.3/4の歯根破折症例
  3.2/25の歯根破折症例
  4.2/22の歯根破折症例
  5.2/11の歯根破折症例
  6.1/25の歯根破折症例
  7. 1/14の歯根破折症例
  8. 1/11の歯根破折症例
  9. 1/ 7の歯根破折症例


以下は、本日の患者様の初診時のレントゲンになります。
スライド01

右下の奥歯が欠損しており、噛めないとのことで来院されました。
スライド02

患者様に抜歯を行った時の状況 や 現在の口腔内の状態、歯周病の状態、噛み合わせの状態 等を考えると 患者様が歯を失った原因は、歯根破折 の可能性が高いことが考えられます。
残っている歯には、歯周病の問題もありませんでした。
スライド03

インプラント治療を行う場合、どうして歯を失ったのかの原因を考えることは非常に重要です。
こうしたことは、インプラントの治療計画を立てる上で重要になるのです。
今回の患者様の場合、
歯の噛む面が大きく削られていることと、
患者様自身も歯ぎしり を自覚されていることから
噛み合わせについての注意が必要であることが分かります。
単に歯が欠損している部位にインプラントを埋入しようとすると以下のような治療計画になります。
スライド04

通常、3歯欠損に対しては、2本のインプラントを埋入し、インプラント ブリッジ とすることがほとんどですが、今回の患者様の場合、歯ぎしり が強いことから3本のインプラントを埋入することになります。
それでは、本当に上記のようなインプラント治療計画で良いのでしょうか?
口腔内全体的なことを考えるとさまざまな問題があります。
一番問題なのは、神経がない歯が多いことです。
神経のない歯は以下の赤丸●になります。
スライド06

神経がない歯は 非常に脆く 通常の噛む力でも折れることがあります。
そのため、下顎右側奥歯の3歯欠損の手前の歯は、神経がないため歯根破折 のリスクが高いことをご説明しました。
そのため、将来的なことを考えれば、無理して残すより抜歯してインプラント治療計画を考えた方が良いことを患者様にご説明しました。
しかし、患者様は抜歯をご希望されないため、以下のような治療計画になりました。
スライド07

実際にインプラントを埋入した直後が以下のレントゲンになります。
スライド08

この後、インプラントと骨が結合するまで約2〜3ヶ月待ちます。
そして、型を取るのです。
しかし、問題が起こりました!!
埋入したインプラントの手前の天然歯が歯根破折 したのです。
治療開始前に患者様に神経のない歯のリスクについてご説明したことです。
スライド09

そのため、この歯根破折 を起こした歯は抜歯となりました。
インプラント治療終了後が以下になります。
スライド10

まだ、インプラントの型を取る前でよかったです。
これが、インプラントの型を取り、被せ物を装着して治療が終了した後に
手前の歯が歯根破折 した場合には、大変なことになっていました。
つまり、歯根破折 した歯を抜歯した後で
新たにインプラントを追加埋入する必要性があったのです。
再度インプラント治療を行うことが必要ですし、治療費もさらにかかります。
リスクの高い歯が存在する場合、将来的なことを考えて治療計画を立てることが必要なのです。
しかし、これで治療が終了したわけではありませんでした。
次々と歯根破折 が起こってきました。
スライド11

最初に起こったのは、下顎左側の奥歯の歯根破折 です。
スライド12

この部分のみを拡大してみます。
● 青丸が初診時です。
● 赤丸が歯根破折した直後のレントゲンです。
スライド13

見慣れないと分かりづらいですが、良くみると折れているのが分かります。

このように神経のない歯が次々に歯根破折 を起こす症例は非常に多くあります。
そのため、神経のない歯が存在する場合には、将来性を考えた治療計画が必要になってくるのです。

今回の症例の治療費は以下になります。
インプラント 1本 168.000円(消費税込)×3
被せ物 1歯 84.000円(消費税込)×4
合計:840.000円(消費税込)です。

治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
GBR法(骨増大法)
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。


次回のブログは5/31(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。

今週(5/25〜26)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

下顎の奥歯にストローマンインプラント(ITIインプラント) を1本埋入したケースです。
骨吸収が非常に大きく、インプラントを埋入するのに十分な骨が存在していなかったケースです。
そのため、インプラントを埋入すると同時にGBR法(骨増大法) を行いました。
このGBR法(骨増大法) はインプラント治療を行う方の多くに行う治療です。
特に最近来院される患者様の傾向として、悪い状態を長い間放置される方が多くいらっしゃいます。
本来であれば、どのような治療を行っても残せない(保存できない)悪い状態の歯は、早期に抜歯した方が良いのです。
本日の症例のテーマにもありました歯根破折 が典型的なケースです。
歯根破折 を放置すると骨吸収がどんどんと進行していきます。
骨吸収が起こると治療が大変になるだけでなく、インプラントができないこともあります。
放置して良いことはありません。


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