2015年12月10日(木曜日)です。

先週は学会等で休診日があり、
ご迷惑をおかけしました。

私は多くの学会に所属しており、
学会の度に休診となる場合があります。

私(院長)以外にも非常勤を含めて6名の歯科医師が在籍しているのですが、
院長をご希望されて来院される方が多くいらっしゃる関係もあり、
院長不在の場合には、他の先生だけでは対応が難しいこともあり、
休診となることが時々あります。

こうした場合には、患者様にご不自由をおかけしますが、
学会 や 講習会、勉強会に参加することは大切なことであり、
向上意識の高い先生と交流することでもさまざまな知識を得ることができます。

来年からは、できるかぎり学会等での休診日を最小限にすべく
予約の取り方を考えていき、
皆様にご迷惑をおかけしないようにしていきます。



このブログはインプラント症例を紹介するブログです。



本日ご紹介するケースは、歯根破折 により抜歯した症例です。

歯根破折 は本当に多いです。

このブログでも何度も取り扱っています。

歯根破折 は神経がない歯で起こります。

神経のない歯の将来性は非常に低いのが現状です。

神経をできるかぎり 取らないこと
これが 歯を長く維持するための大きなポイントです。

最近はだいぶ少なくなってきましたが、
私が小さい頃 や もっと以前では簡単に神経を取り除く治療が行われていました。

40歳代以上の方では、神経のない歯で金属製の被せ物を行っている方が本当に多いです。

もちろん、そうした方が治療を行われた際には
本当に神経を取り除かなければいけなかったケースもあったと思います。

しかし、ほとんど歯で神経を取ってある方もいらっしゃいます。
こうした状況をみると
本当にほとんど歯で 本当に神経まで達するような虫歯であったのか?
と疑問に感じてしまいます。

また、ほんとの歯で神経がない方であれば、
当然のことながら虫歯のリスクが高いわけですから
治療とともに 予防が重要となってくるわけです。

虫歯リスクが高い方に
単に治療だけ行っていても将来的なことを考えると
リスクは軽減できません。

例えば、
糖尿病の方がいらしゃったとします。

こうした方に血糖値を下げる薬を処方することは
当然のことながら必要です。

しかし、それとともに生活習慣を見直すことをしなければ
本当の意味での糖尿病治療にはなりません。

生活習慣の見直しとは、
食生活、運動、睡眠、喫煙……等
見直すことは多くあります。

いくら血糖値を下げる薬を服用しても
暴飲、暴食をしていては、糖尿病は治りません。

当然ですよね。

虫歯 や 歯周病も同じです。

進行している虫歯があった場合、
神経を取り除くことが必要となることがあります。

100%神経を取り除く治療が必要ないということはありません。

しかし、虫歯が深く、神経にかなり近接した状態であっても
多くのケースでは、神経を取り除かなくても大丈夫であることが多いです。

つまり、神経を取り除かなくても大丈夫であるということです。

ただし、このような進行した虫歯が多いということは、
口腔清掃管理を始め、虫歯のリスクが高いということです。

こうした場合には、先ほどの糖尿病治療と同じで、
予防を中心とした治療に切り替えることが重要です。

予防を行わないかぎり、
虫歯は繰り返されるのです。

こうしたことが実施されないからこそ
神経のない歯が多く、被せ物が多い方がいらっしゃるのです。

予防こそ重要です。

糖尿病になる前に
生活習慣を考えるのと同じです。

さて話はだいぶそれましたが、
本日の内容に戻ります。


神経のない歯についてはこのブログでもよく紹介してきました。

以下の話も良くするのですが、
始めてこのブログを読まれる方のために
簡単に神経のない歯について解説します。

神経のない歯は もろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。

こうした状態を患者さんに説明する時に"木"に例えてお話しすることがあります。

生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。

神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。

神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。

結果的に神経のない歯が折れて(歯根破折)、
抜歯となることがあります。


本日の症例を早速見ましょう!

以下が初診時です。
スライド01


上顎右側の犬歯部が腫れているとのことで来院されました。
スライド02


診査の結果、歯根破折 していることが分かりました。

同歯は抜歯になります。
スライド04


どのような治療もそうですが、
歯がダメになった場合には、
「なぜその歯がダメになったのか?」
を考えることが重要です。

今回の場合は、なぜ歯根破折 したのでしょうか?

歯根破折 原因を考えていきましょう!

まず、先程も説明しましたように神経がないことです。
スライド06


この患者様は、神経がない歯が非常に多いのです。

本日の最初にも説明しましたように
虫歯のリスクが高い患者様である可能性があります。

以下の黄色丸印は、神経がない歯です。
スライド07


これだけ神経のない歯が多いということは、
非常に高リスクということです。

神経がない歯が多いということは、今後も心配なところです。

次の問題点として、ブリッジになっていることです。
スライド08


ブリッジは、欠損部を治療するために、欠損の両側の歯を削除し
欠損部を補填するように連結した被せ物を行う治療です。

一般的に欠損部を治す治療として行われます。

しかし、ブリッジは欠点が多いのも事実です。

ブリッジの土台となる歯には、どうしても負担が加わりやすい治療です。
スライド09


つまり 今回の症例は、
1.ブリッジとなったために、土台となる歯には2倍の噛む力の負担が加わっている!
2.神経がない歯のため、脆い!
という問題点があったのです。
スライド10


次に多くの歯が欠損していることです。
スライド11


奥歯が欠損しているために、奥歯では噛む力の負担を支えることができません。

そのため、どうしても残っている歯(前歯)に負担が加わりやすいのです。
スライド12


歯根破折 の原因をまとめると以下になります。
1.神経がない!
2.ブリッジになっている!
3.奥歯が欠損している!
スライド13

今回歯根破折 したのは、当然の結果だったのです。

スライド14


こうした症例は、非常に多いです。

特に上顎前歯部に差し歯(セラミック等の被せ物)をしている方で非常に多いです。

問題なのは、折れてしまった歯が何とかならないものだろうかと考え、
抜歯をためらい、時間が経過してしまうことです。

破折したままの状態でいると 破折した部分から感染が起こり、周囲骨の吸収が起こります。

骨の吸収が大きく起こるとその後にインプラントを埋入する場合に非常に不利な状態になります。

もし、歯根破折と診断された場合には早期に対処(抜歯となることが多い)する必要性があります。

骨吸収を起こした状態はなかなか想像できないと思いますので、
以下の模型で解説します。

以下の写真は、歯肉を除去した状態の模型です。

正常な状態では、歯の根というのは、骨の中に埋まっています。

そして 骨の上に歯肉があるのです。

歯肉を撤去すると以下のように見えるのです。

一番左側の歯と 左から3番目の歯は、正常な状態です。

それに対し、左から2番目と一番右側は、骨吸収を起こしている状態です。
スライド1


これが、骨吸収なのです。
先程の模型のように骨吸収を起こした状態で抜歯すると
その後のインプラント治療が難しくなるのです。

以下の模型は
骨吸収がまったくない状態でインプラントを埋入した場合と
骨吸収がある状態でインプラントを埋入した場合です。
もちろん右側の方が骨吸収がある状態です。
スライド1


こうした模型を見ると骨吸収が分かりやすいかと思います。

今回の症例でも 非常に大きな骨吸収が起こっていました。

一般的に歯肉が腫れるような状態の場合には、
骨吸収が起こっていると考えられます。

骨吸収が大きい場合、骨を増大(再生)する治療法が行われます。
GBR法(骨増大法) と言います。

このブログでも頻繁にでてくる治療法です。

しかし、このGBR法(骨増大法) は魔法の治療ではありません。

GBR法(骨再生治療)には限界 があるのです。

また、骨吸収が大きければ 大きいほど 治療も難しくなります。

そのため、今回のインプラント治療計画では、
骨吸収の大きい部位にはインプラントを埋入しない方法を行うことにしました。

カンチレバー という治療方法です。
スライド17


奥の2歯欠損部に2本のインプラントを埋入し、
手前の抜歯した部位にはインプラントを埋入せず、
被せ物を3歯分作製する方法です。

この部位のインプラント計画はこれでOKです。

しかし、他の欠損部はどうでしょうか?

理想的には、全ての欠損をインプラント治療を行った方が良いでしょう。

もちろん、欠損全てにインプラントを埋入すれば、しっかりと噛むことが可能になります。
スライド18


しかし、治療費が高額になってしまいます。

治療費は、非常に大きな問題です。

そのため、今回の治療計画では、抜歯した上顎右側の3歯欠損のみ インプラント治療を行い、
他の部位は義歯(入れ歯)で対応することにしました。

スライド19


以下が治療終了後です。
スライド20



歯科治療は、単に問題となっている部位に対して対応するだけでなく、
口腔内全体をみることと
将来性を考えて対応することが重要なのです。


ただし、この患者様の場合、
他の欠損部の治療をどうするかが大きなポイントになります。

当然のことながら
義歯(入れ歯)の部位より、
ご自身の歯がある部位 や インプラント部位 の方が噛みやすいのは当然です。

そのため、義歯をしていても欠損部が多い方の場合には、
インプラント部 や 残っている歯 への負担が強くなります。

結果的に残っている歯が負担荷重によりダメになっていくことが多いです。

こうしたことを考えると
他の欠損部もインプラント治療を行い、
きちんと噛めるようにすることが理想的です。

ただし、現実的な問題として、
全ての欠損部をインプラント治療を行うことは、
治療費が高額になることを考えても
実施できない場合が多くあります。

理想的な治療と現実的に実施できる内容には
違いがあるのも事実です。

そのため、どこまでどういった治療を行い、
理想的な治療が実施されない場合には、
将来的にどのようなことが起こるのかを事前に知っておくことが必要です。

インプラント治療は、単に欠損部にインプラントを埋め込むだけの治療ではありません。

インプラント治療を行うことで
他の歯を良好に維持させることが可能となる場合もあるのです。

また、単に欠損部位にインプラント治療を行っても
神経がない歯が多かったり、
さまざまな問題を抱えている場合には、
次々に問題が起こることがあります。

よくあることとして、
神経のない歯が非常に多い方の場合で
神経のない歯が折れて、抜歯となった時に
単にその部位だけインプラント治療を行っても
治療後に他の神経のない歯が同様に折れた(歯根破折)した場合には、
また、抜歯した部位にインプラント治療を行うのか?

ということになりがちです。

さらに神経のない歯が多いわけですから
神経のない歯が折れる(歯根破折)するたびに抜歯して、
インプラント治療を行うのか?
ということにもなります。

このような場合には、
将来的にどうなるのか?
ということを考えて治療計画を立てることが非常に重要です。

欠損部位があれば、インプラント治療ということではなく、
欠損部にインプラント治療を行うことで、
なにを改善できるのか
ということを考え、

将来的にどういったことが起こるのか?
ということも考えることが大切です。


実際の臨床では、100%理想的な治療ができることは少ないです。

それは、治療にかかる時間(期間)であったり、
治療の大変さであったり、
治療費であったり、
さまざまなことがあるからです。

そのため、当医院では
歯周病やインプラント治療前には
治療計画書を作製し、現在の状態や今後の治療方針について説明させていただきます。

そして、患者様のご希望をふまえた上で
最終的な治療計画が立てられます。


本日の話はだいぶ長くなりましたが
これで終了です。

次回もインプラント治療について症例を見ながら解説していきます。




治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  160.000円(消費税別) 
被せ物(白い歯) 1装置 100.000円(消費税別)〜
インプラントの土台(アバットメント) 1装置 54.000円(消費税別)
になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 90.000円(消費税別)になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。




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インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。