最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

インプラントの基礎(NEW)

インプラント治療後のケアー:その14

5/22(木曜日)です。


今日から新しいテーマになります。『インプラント治療後のケアー:その1』になります。


今日からインプラント治療後のケアー(メインテナンス)について解説したいと思います。(歯周病治療後も同様です)

このブログでも何度もインプラント治療後のトラブル(インプラントがダメなる原因)について解説してきました。

今回からは、インプラントがダメにならないためのケアーについて解説したいと思います。

まず、歯ブラシの重要性についてです。

インプラントも天然歯と同様に歯周病のような状態になります。

インプラント治療後に歯ブラシが不十分になると汚れは歯肉とインプラントの境目から内部に侵入していきます。

この汚れは歯周病細菌と同様の細菌です。

そして初期の段階ではインプラント周囲の歯肉が腫れて行きます。

その後インプラントを支えている歯槽骨を吸収してしまいます。

最終的にはインプラントはダメになり、撤去することになります。

人工物であるインプラントには神経が通っていません。

そのため初期の段階では多くの場合、自覚症状がありません。

そのため、かなり状態が進行しなければ気付かないのが特徴です。

みなんさん徹底した歯ブラシが重要なことは、十分分かっていると思いますが、この歯ブラシがきちんとできているかが重要なことです。

簡単に言えば、『磨いている』のと『磨けている』ことの違いです。

歯ブラシの重要性を説明するのも大切ですが、今回のブログでは、具体的な予防方法について解説します。

ブラッシングにおいて一番問題となる場合は、歯周病で歯がダメになった方です。

歯周病で歯が抜けた方の多くは、歯ブラシが十分できていなかった方です。
そのため、インプラントを行ったとしてもその後の歯ブラシが十分できるか疑問は残ります。

歯周病で歯がダメになった方は、かなりの意識改革が必要です。

長年の歯ブラシの方法や時間等に問題があったため、歯周病になったのですから、インプラント治療後も自己判断で歯ブラシを行うのは危険です。

まず、歯科医院(歯科衛生士)での適切なブラッシング方法の指導を受けることが必要になります。

歯科衛生士は、『ブラッシング指導のプロ』ですから患者様それぞれに合わせた指導方法を教えてくれます。

また、指導により、一度身に付いたブラッシング方法であっても 時間が経つと だんだんとおろそかになっていきます。

そのため、定期的なチェックが必要です。

定期的に歯科医院に来院するからこそ、ブラッシングの意識を高く保つことができるのです。

糖尿病や高血圧での方で、食事制限や運動等の必要性がある方の場合、
病気直後は、ほとんどの方が、そうした制限をきちんと守るそうですが、
時間の経過とともに、食生活も乱れてくることがよくあります。

時々、病院で、検査や再指導を受けることにより、また新たな気持ちになります。

ブラッシングもそうですが、ご自身のみの高い意識で、ずーと維持できる方はそうはいません。




次回のブログは3/26(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『インプラント治療後のケアー:その2』です。


今週は、明日(5/23:金)の午後 と 5/25(日曜日)は、休診になります。


今週(3/20〜21)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から下顎に『GBR法』 を行った1症例について解説します。

今回のケースは、下顎の奥歯が進行した歯周病でしたが、そのまま放置したために、
骨の吸収がどんどんと進行してしまったケースです。

実際に抜歯した後では、骨吸収が大きいため、すぐには、インプラントができない状態でした。

そのため、インプラント埋入前に、吸収した部位に骨を増大させる治療(『GBR法』 )を行いました。

今回のケースは、骨吸収が非常に進行していたため、 骨移植が必要なケースでした。

骨移植と言うとびっくりするかもしれませんが、さほど大変なことではありません。

上顎の奥歯の歯のない部分(親知らずの部分)を少し(5ミリ程度)切開し、大豆大 より少し大きい程度の骨を採取します。

骨の採取時間は、2〜3分程度ですので、さほど時間がかかるものではありません。

そして、下顎の骨が吸収している部位に、 人工骨(β―TCP)と混ぜ合わせ入れます(移植します)。

β―TCPは完全に人工に生成された骨です。

『β―TCP』は人工的に生成された骨なので、それ自体が完全に骨になったりする

ことはありませんが、ご自身の骨(今回採取した自家骨)や血液中の細胞が混ざることにより、骨に置換しやすいものです。

また、完全人工生成のため、非常に安全性が高いのも特徴です。

日本において 『β―TCP』は、歯科よりも整形外科等で、

複雑骨折の治療等で普及している材料です。

また、 GBR膜 として非吸収性『GBR膜』を使用しました。

Gore Tex 膜と言われる材料です。

GBR法(非吸収性)では、世界的に最も使用されている膜です。


手術時間は、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3ヶ月後にインプラントを埋入予定です。

治療費
今回のGBR法の治療費の合計は、
52.500円(税込)になります。

この中には、今回の薬代、移植費用、人工骨料金、GBR膜料金も全て含まれています。
実際は、材料代の原価を全て合計すると5万円をはるかに超えてしまいますが、患者様は、他にもインプラントの費用がかかるため、今回の治療で足が出た分は、病院負担になります。

7万円で仕入れた物を5万円で売るようなものです。
治療すれば、するほど病院の経営は圧迫されます。

材料費は高いです! 
ガソリンが高い! なんていう以上にもっと大変です。


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患者さんに優しいインプラント治療:その24

4/7(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『患者さんに優しいインプラント治療:その2』になります。

このシリーズはインプラント治療の際に
『できるかぎり腫れない』
『できるかぎり痛みがない』
治療を紹介するものです。
今日はそうした治療法である『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』を紹介します。

優しい治療 その1:スプリッティング法(スプリットクレスト法)
インプラント治療を希望されて来院される患者様の半数は、骨の幅がしっかりしていません。
そのため、骨を増大させるような治療が必要になってきます。
その中でも骨のが減少しているとインプラント治療は行えません。
骨幅を増大させる治療方法として、 『GBR法』があります。
この治療法は、骨を再生(増大)させるのに非常に効果的な治療法です。
しかし、治療自体は通常のインプラント治療よりは大変になります。
大変ということは、治療後の腫れが起る可能性が高くなる治療法です。
もちろん 『GBR法』を行えば、必ず腫れるということではありません。
もともとの骨の状態によったり、 『GBR法』の難易度によりだいぶ違いますが、腫れる可能性はあります。
しかし、骨の幅が少ない状態では、インプラントは埋入できませんので、しかたがありません。
しかし、インプラントの世界では、さまざな治療方法が開発されてきています。
その一つが『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』という治療法です。
これは、インプラントで使用する『ドリル』を極力使用しない治療法です。
『ドリル』を使用しない ということは、骨へのダメージが加わりにくい ということです。
『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』の解説の前に、
通常の『ドリル』を使用したインプラント埋入法について解説します。

従来、インプラント手術は『ドリル』で骨を削り、できた穴にインプラントを埋入するという方法でした。
インプラントの太さ(直径)は約4ミリ(メーカーによっても種類によっても多少違います)ですので、始めは1〜2ミリ程度の細いドリルで穴を開け、少しずつ太い『ドリル』を使用し、
最終的にインプラントより若干小さい大きさまで、骨に穴を開けます。(下図参照)

9c472241.jpg
クリックすると拡大されます。










この治療法は当たり前の治療法として行われてきました。
しかし、骨を削るため、出血を伴い、腫れ痛みの原因となっていました。

そのため、開発されたのが、『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』です。
この治療法は最初の段階のみ非常に細い器具(ドリル等)を使用することがあります。
その後、最初の小さな穴に骨を広げる器具を挿入します。
これは『ドリル』ではありません。
骨幅を広げる器具を順次大きいものにし、穴をどんどんと拡大します。
この時、『骨は本当に広がるのか?』と思われるかもしれません。
骨には弾性があります。
骨をゆっくりと押し広げることにより、穴は少しづつ大きくなるのです。
このような骨の穴を押し広げる器具を順次大きいものにします。
分かりやすく例えると、木(板)にヌジ付きの釘をドライバーでねじ込むようなものです。

supuritto3
クリックすると拡大されます。










先に記載したようにインプラントの幅(直径)は約4ミリです。
約4ミリのインプラントを埋入するためには骨の幅は約6ミリが必要になります。
もし、骨幅が6ミリ以下の場合には、骨の幅を増させる 『GBR法』が必要になってきます。

『GBR法』の欠点として治療の難しさがあります。
5ミリ程度の骨幅であった場合、1ミリ程度の骨幅を増大させるために 『GBR法』を行うことはさほど難しくありませんが、始めの段階で1〜2ミリしか骨幅が無かった場合には、6ミリまで骨の幅を増大させることは非常に難しい治療になります。

治療の難易度が高ければ、手術時間も長くなり、治療に伴う患者様の大変さも高くなります。(腫れたり、痛みを伴うということです)
また、経験の浅い歯科医師では骨幅を4ミリも5ミリも増大させるような治療は困難を極めます。

難易度が高いということは失敗(骨が増大できない)する可能性も高くなります。
その点、骨幅を押し広げるこの治療法(スプリットクレスト法、スプリットコントロール法、OAMインプラント法等いくつかの名前があります)は、初診時に狭い骨幅であっても少しずつ押し広げることにより、 『GBR法』等を行わなくても骨幅を改善させることが可能になります。

『スプリット(スプリッティング)』とは骨を圧迫し、押し広げるという意味です。
もちろんこの方法により、 『GBR法』がまったくいらなくなったということではありません。
『スプリッティング』による骨幅の拡大量には限界があります。
しかし、確実に治療(骨幅拡大)は楽になります。
例えば、2〜3ミリ程度しか骨幅がない場合でも『スプリッティング』により、骨幅を5ミリ程度まで拡大できれば、
あと1ミリ分のみGBR法で骨幅を増大すれば、
良いことになります。
GBR法により1ミリ骨幅を拡大させることはさほど難しいことではありません。
治療の難易度も低くなりますし、リスクも低くなります。
現実の臨床では骨幅を押し広げる『スプリッティング』 『GBR法』を併用して行うことが多くあります。



次回のブログは4/10(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者さんに優しいインプラント治療:その3』です。

今週(2/26〜27)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

患者様は、15年程前に上の奥歯を2本抜歯したそうです。

その後、義歯を作製しましたが、違和感が強く、使用していませんでした。
奥歯がないため、噛みづらかったのですが、入れ歯をしなくても反対側でなんとか噛めたため、ずっとそのままにしていました。

今回、インプラント治療があると聞いて当医院を受診されました。

欠損部の骨の状態を診査したところ、骨の幅がかなり吸収していることが分かりました。

この原因は、歯が暫くなかったためです。
歯がないと骨には噛む力が加わらないため、骨は痩せてしまいます。
今回の患者様も15年程歯がなかったために、そうしたことが起っていました。
歯がないことによる骨吸収の詳細は以下を参考にして下さい。
       『歯がないと骨は吸収してしまいます』
どれくらい骨が吸収していたかと言いますと、
残っていた骨の厚みは約2〜3ミリでした。
今回の『スプリティング法』の話にもありましたように、
骨の厚みは6ミリないといけません。
そのため、まず、『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』を行い、骨幅を6ミリ程度にまで広げました。
しかし、部分的には拡大が不十分な部分がありましたので、
その部分のみ『GBR法』 を行いました。
まさしく今回のテーマの治療です。

『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』『GBR法』 を併用することにより、治療回数が少なく、腫れも最小限に抑えることが可能となります。

患者様にできるかぎり、負担にならない治療は大切なことです。

手術時間は、『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』『GBR法』 を行ったので若干長くなり、約20分でした。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント) 直径4.1ミリ、長さ10ミリ が2本でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。

治療費
インプラントが1本21万円(税込)×2本、
最終的な被せ物が、105.000円(税込)×2歯分、
合計630.000円(税込)になります。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、型を取る費用、被せ物の費用、
今回のスプリットクレスト法、GBR法の費用も全て含まれています。
今回はちょっと話しが長くなりますが、前回に続き、今日も歯科と健康に関する記事を紹介します。

『歯が20本以上残る70歳以上の高齢者、病気診療費37%少なく』という記事です。

北海道国民健康保険団体連合会が調査したところによると、
20本以上の歯が残る70歳以上の高齢者は、
4本以下の人に比べて全身の病気に関係した診療費が37%も少ないことが道国民健康保険団体連合会(札幌市中央区)の調査で分かった。
虫歯のない人や歯周病でない人も安く済んでおり、
歯は体全体の健康に結びつくことが統計的に立証された。

歯と健康の話は最近よくあります。



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インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その54

もしインプラント周囲炎が治らなかったら! ダメになったら!

インプラント周囲炎を『CISTの分類』により治療を行っても、治らなかったらどうなるのでしょう?

基本的にはインプラントを摘出する必要性があります。
骨の吸収が止まらない場合、そのまま放置しておいても良いことはありません。
そればかりか、インプラント周囲炎を放置すると骨吸収が進むため、後の治療が困難になります。
つまり、最終的にインプラントを摘出した後の治療です。
もし、インプラントを摘出した後に再度インプラントを行うのであれば、骨があまり吸収していない段階で行うことが必要です。
骨が吸収してしまった後でインプラントを摘出すると新たにインプラントを行うことが困難になります。
骨を再生する治療法(GBR法)を行うことが必要になります。
再度インプラントを行うことが難しくなるため、腫れや治療期間が長くなる等の治療による大変さあります。
もし、インプラント周囲炎になり、治る可能性が低い場合には早急に摘出することが大切です。
早い段階であれば、インプラントを摘出し、一定期間待ちます。
骨の吸収がさほどなければ、再度インプラントを行うことは難しいものではありません。
インプラント周囲炎になったら早期の治療と的確な判断が必要になります。
下の写真はインプラント周囲炎になってしまった症例です。(写真2、3)
右下のインプラント(手前のインプラントの方)がインプラント周囲炎になっています。
赤線が本来の骨の位置で、緑の線が吸収してしまった現在の骨の位置です。
細菌感染により、骨がかなり吸収してしまった状態が分かるかと思います。
CISTの分類6です。

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(写真はクリックすると拡大されます)
こうなるとインプラントを摘出しなければなりません。
インプラント治療後も定期的に管理を行うことが大切です。

CISTの分類はこれで終了です。
明日からは新しいテーマになります。
シリーズ:CISTの分類はまとめてホームページにアップします。

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インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その44

今日もインプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類)の続きです。
昨日までにCISTの分類1〜6までを紹介し、その治療方も説明してきました。
今日はCISTの分類にそってインプラント周囲炎の治療を行った後の対応です。
どんな治療もそうですが、治療を行っただけではいけません。
大切なのは治療した結果はどうなったのかを評価することです。

CISTの分類(1〜6)によりインプラント周囲炎の治療を行った後には必ず、再度、歯周ポケットの検査やレントゲン検査を行う必要性があります。
再検査の結果、問題がなければ、その後 メインテナンス(SPT)を行うことになります。
ここで問題なのはインプラント周囲の骨の吸収が止まり、回復するかということですが、
感染の状態によりだいぶ違います。
天然歯の歯周病では原因細菌を除去すると歯周囲の組織は回復します。
状態によっては骨が回復することも可能です。
これは天然歯だからです。
感染原因の汚れが取れれば、生体の力で自然に回復します。
しかし、インプラントの場合、もともとは異物ですから、感染が起ると異物反応を起こし、インプラントを排除する作用が起ります。
先日までのCISTの分類5や6の状態になると感染がどこまで取り除けたかにより治るかどうかが変わります。
インプラント表面に感染した汚れが取れないと骨の吸収は治まらず、さらに進行します。
そのため、一度インプラント周囲炎になった場合には『CISTの分類』による治療が終わった後も定期的にレントゲン撮影を行う等、経過を観察することが必要です。

明日はインプラント周囲炎がもし治らなかったら…
どうするのか?
というテーマです。
おそろしいですね。
どうなるのでしょう!


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インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その34

先日はCISTの分類の1〜3まで話でした。
今日はその続きになります。


5 歯周ポケット5mm以上で
  出血がある場合
  さらに、骨吸収がある場合(2mm以下)
 
  まず、レントゲンによる検査が必要になります。
  レントゲン検査の結果、骨の吸収が2mm以下であれば、以下の処置を行い
  ます。
  骨の吸収が起っているということは大きな問題です。
  早急に対応しないと問題が広がり、インプラントを摘出する可能性があり
  ます。

  A : PMTC
    +
  B : 薬液で歯周ポケット内部を洗浄し、
    グルコン酸クロルヘキシジンで毎日口洗する。
    +
  C : 全身的あるいは歯周ポケット内部への抗生剤の使用
  
  抗生剤を服用します。
  また同時に歯周病ポケット内部にも抗生剤の軟膏を入れます。
  約10日間続けます。
  抗生剤の種類については論文学的には
  オルニダゾール(1000mg×1)もしくはメトロニタゾール(250mg
  ×3)を10日間、あるいはアモキシシリン(375mg×3)とメトロニ
  タゾール(250mg×3)の組み合わせが効果があるとされています。
* しかし、日本では一般的に処方する薬ではないので、使用する薬は医
院により違うことがあります。
  参考文献:
   掲載論文:Clin Oral Implants Res(2001年)
   研究者 :Mombelli

上記のようなことを行い、改善しない場合には以下の治療を行う必要性があります。

6 歯周ポケット5mm以上で
  出血がある場合
  さらに、骨吸収がある場合(2mm以上)
 
  レントゲン検査の結果、骨の吸収が2mm以上であれば、以下の処置を行い
  ます。
  2mm以上の骨吸収は大きな問題です。
  早急の対応が必要です。
  場合により摘出する可能性があります。

  A : PMTC
    +
  B : 薬液で歯周ポケット内部を洗浄し、
    グルコン酸クロルヘキシジンで毎日口洗する。
    +
  C : 全身的あるいは歯周ポケット内部への抗生剤の使用
    +
  D : 外科処置を行う
    骨の吸収が著しい場合には外科処置を行う必要性があります。
    外科処置とは麻酔をし、歯肉を切開し、内部の汚れを取り除きます。
    この時大切なのはインプラント本体をチタン以外の金属で触れないと
    いうことです。
    インプラント自体は純チタンでできています。
    これは純チタンが骨と結合(くっつく)唯一の材質なのです。
    そのため、純チタン以外の金属がインプラント本体に触れるとインプ
    ラント表面にその金属の一部が付着する可能性があります。
    もし、インプラント表面にチタン以外の金属が触れると後に骨と結合
    (くっつく)しない可能性があります。
    十分注意しなければ、ならないことです。

明日もCISTの分類の続きです。

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インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その24

今日も昨日から始まったインプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類)の続きです。
『CISTの分類』についてです。

それでは、この『CISTの分類』について解説する前に 『歯周ポケット』について説明したいと思います。
歯周ポケットとは歯肉とインプラントとの境目にある溝です。
通常この溝の深さは約1〜2ミリ程度です。
しかし、歯ブラシをしないとインプラントと歯肉の境目から汚れが入り込み、炎症が起ります。
『歯周ポケット』についてちょっとわからない方は先に こちらを御覧になって下さい。

1 歯周ポケット3mmが以下の場合で
  汚れの付着がなく
  出血もない場合:

特に治療する必要性はありません。

2 歯周ポケット3mm以下の場合で
  汚れの付着がないが、
  出血がある場合:

  A : PMTCを行う
    『PMTC』とは『 Professional Mechanical Tooth  Cleaning』の略で、
    歯科医師や歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が器具や
    ペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて歯面および歯周ポケット
    内部に存在している汚れ(細菌)を機械的に除去することを言います。

3 歯周ポケット4〜5mmの場合

  A : PMTC
    +
  B : 薬液で歯周ポケット内部を洗浄し、
    グルコン酸クロルヘキシジンで毎日口洗する。
    使用する薬液は0.1〜0.2%のグルコン酸クロルヘキシジンが有効
    とされています。(商品名:コンクール)
    また、0.2%のグルコン酸クロルヘキシジンジェルを歯肉に塗布する
    ことも有効とされています。
    こうした薬液による口洗を約3週間続けます。
    もちろん歯ブラシを徹底して行うことは基本です。
    徹底した歯ブラシができないと薬液の効果はありません。
  
4 歯周ポケット5〜6mm程度で
  出血がある場合
  ただし、骨吸収はない
  
  まず、レントゲンによる検査が必要になります。
  レントゲン検査の結果、骨の吸収がない場合には以下の処置を行います。

  A : PMTC
    +
  B : 薬液で歯周ポケット内部を洗浄し、
    グルコン酸クロルヘキシジンで毎日口洗する。
    
  上記の処置を行い、3週間程度経過したら再度検査を行い、問題がないか
  確認する。問題があれば、次の5の治療に以降する可能性があります。
  参考文献:
   掲載論文:Clin Oral Implants Res(1992年)
   研究者 :Mombelli

今日は『CISTの分類』の1〜4までですが、明日は『CISTの分類』5と6になります。

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インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類)4

今日からまた新しいテーマになります。
インプラント周囲炎の治療方法です。

インプラント周囲炎とは、インプラントが歯周病と同じような症状になることです。
インプラント治療後に歯ブラシが不十分になると汚れは歯肉とインプラントの境目から内部に侵入していきます。
(後で説明します、 歯周ポケットです)
この汚れは歯周病細菌と同様の細菌です。
そして初期の段階ではインプラント周囲の歯肉が腫れて行きます。
その後インプラントを支えている歯槽骨を吸収してしまいます。
最終的にはインプラントはダメになり、撤去することになります。
人工物であるインプラントには神経が通っていません。
そのため初期の段階では多くの場合、自覚症状がありません。
そのため、かなり状態が進行しなければ気付かないのが特徴です。

この続きは こちらを御覧下さい。

それではインプラント周囲炎になった場合、インプラントはもうダメなのでしょうか?
摘出しなければ、ならないのでしょうか?
治療方法はないのでしょうか?
以下にその説明をします。

CISTの分類です。

インプラント周囲炎の治療を説明する前にインプラント周囲炎の分類を解説したいと思います。
それはどんなインプラント周囲炎でも治療できるのではなく、インプラント周囲炎の初期であれば、治療は可能だということです。
そのためにはインプラント周囲炎の分類(インプラント周囲炎の程度)を知ることが必要になります。

現在インプラント周囲炎を分類する方法として『CISTの分類』というものが広く使われています。

私達インプラント専門医はインプラント周囲炎が起った場合、この『CISTの分類』に従い治療を行います。

明日は『CISTの分類』の詳細について説明します。

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インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション:その74

ここ1週間続けてきました『ソケットプリザベーション』の最終回です。

『上皮の侵入防止』の重要性 と まとめ

『ソケットプリザベーション』において大切なこととして
『上皮の侵入防止』があります。
先日、『上皮』の治るスピードは非常に早いため、抜歯した穴(抜歯窩)を『上皮』が埋めてしまい、骨ができる場所を奪ってしまうことを書きました。
『ソケットプリザベーション』において『血餅保持』と同じように大切なことは『上皮の侵入防止』です。
『上皮』が抜歯窩に入り込まなければ、骨が再生する場所が確保されるのです。
そのため、必要なことは まず、傷口をでききるかぎり小さくすることです。
傷口を小さくする最も簡単な方法は『縫合』することです。
縫えば、単純に傷口は小さくなります。
ですから、抜歯後に縫合する歯科医師は良い歯医者ということになります。
よく抜歯後に患者様から『縫うのですか?』と聞かれることがあります。
患者様にとっては『縫合』=『痛い、大変』というイメージがあるのかもしれませんが、傷口を小さくすることは痛みを少なくすることにもつながります。
傷口が小さいのですから…

しかし、現実問題として抜歯後に傷口を小さくすることは難しいものです。
これは、抜歯した部位には『穴』が開きますので、単純に縫合しても完全に傷口を閉鎖することはできません。
そのために、『抜歯した周囲から歯肉を移植し、抜歯部に縫い付ける方法』
(2004年にPract Proced Aesthet Dent誌に掲載された Tal Hの論文 等)や
『人工の皮膚を使用する方法』(2003年にClin Oral Implants Res誌に掲載されたCarmagnola Dの論文 等)、
仮歯が使用できる場合には、『仮歯で抜歯窩を塞ぐ方法』(2004年にImplant Dent誌に掲載されたWang HLの論文 等)
等が発表されています。
それぞれ、『ソケットプリザベーション』には効果が認められます。
2007年現在、当医院においては
患者様の負担が少ない以下の方法を行っています。
(今後、もっと有効な治療法があれば、行います)
まず、抜歯後に内部の汚染物質を徹底した取り除いた後、
『人工骨(β―TCP)』を入れます。
これは『血餅の保持』と『骨の再生促進』のためです。
その後『コラーゲンスポンジ(テルプラグ)』を入れ、人工骨が抜歯窩から飛び出さないようにし、さらに『血餅の保持』を行います。
次に『人工の皮膚(テルダーミス)』を周囲歯肉と縫合し、『上皮の侵入を防止』します。
もちろん全ての抜歯症例に行うことはありませんが、抜歯後の治療の内容によってはこうした『ソケットプリザベーション』は有効な方法です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション:その64

今日もソケットプリザベーションの続きになります。

昨日は抜歯した穴に(抜歯窩)に『血餅』(かさぶたのようなもの)ができることが、骨が再生するために非常に大切であることを書きました。
そして『血餅』を保持(ためる)するための方法として人工の骨( βーTCP)を抜歯窩に入れることを書きました。

また抜歯を行うということはその歯がダメなことです。
ダメな歯は感染していることが多く、単に抜歯しただけでは骨が回復してきません。
感染物質が骨の再生を邪魔しているからです。
そのため、徹底して抜歯窩を清掃することが重要です。
こうしたことを私達は『抜歯窩の掻爬(そうは)』と言います。
つまり、抜歯した部位に単に人工の骨を入れれば良いということではなく、抜歯窩をいかに清潔にすることがいかに大切かということです。

話は人工骨 βーTCPに戻りますが、抜歯窩に人工骨を入れただけでは人工骨は穴から飛び出してしまいます。
人工骨は小さな顆粒状になっているからです。
そのため、人工骨を入れた後にこぼれ出ないように蓋をしなければなりません。
それがコラーゲンでできた綿のような素材です。
『コラーゲンスポンジ』と言います。
その名前のとおり、コラーゲンでできた スポンジです。
これを人工骨 βーTCPの上や人工骨を使用しない場合でもそのまま抜歯した穴(抜歯窩)に挿入します。
抜歯によって起った出血はこのスポンジの内部に溜まり、『血餅』になります。
この『コラーゲンスポンジ』による骨の再生効果については多くの研究報告があり、私自身も大学病院の勤務していた頃(歯周病科)、研究をしていました。
単に抜歯したままであるのと、抜歯後に『コラーゲンスポンジ』を入れた場合では明らかに骨の再生には違いがありました。
『抜歯窩治癒過程におけるアテロコラーゲンの有用性について
 第26回日本口腔インプラント学会 1996.9.14.』
『血餅保持』は『ソケットプリザベーション』において最も大切なことです。


明日は抜歯窩において『血餅』と同じくらい大切なことを解説します。
『上皮の侵入防止』です。
お楽しみに!

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インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション:その54

今日もソケットプリザベーションの続きになります。

今日は『血餅保持』の重要性です。

『ソケットプリザベーション』を行うにあたり、移植材は大きなポイントになります。
なぜ大切であるかは以下の内容を見終えるとわかると思います。

抜歯した穴(抜歯窩)に移植材を入れることの大きな目的として
『血餅』の保持ということがあります。
『血餅』とは『血液』の『餅』です。
わかりやすく言いますと、『かさぶた』と思って下さい。
指や足を切った後にできる『血の塊』のことです。
指を切ると傷口ができます。
出血もします。
まず、出血が止まらないといけませんから、血を止める働きが始まります。
『血小板』による『止血効果』です。
また、傷口がそのまま開いていては外から バイ菌 が入ってしまいますから皮膚が早く傷口を閉じようとします。
皮膚の治り(再生)には多少の時間がかかりますので、皮膚が傷口を閉じるまで、バイ菌が傷口に入らないように『かさぶた』ができます。
この『かさぶた』は新しい皮膚が傷口をふさぐまで維持されます。
『血餅』は傷口が治癒するのに非常に大切な役目をするのです。

話は戻りますが、
先程、骨の再生に大切なことは3つあることを解説しました。
1 細胞
2 成長因子
3 足場
になります。
もし、抜歯した穴(抜歯窩)に『血餅』がないと上記の『骨の再生に大切な3条件』が達成できないことになります。
骨の『細胞』や『成長因子』は血液の中(血餅)でしか生存はできません。
つまり、骨の『細胞』や『成長因子』は空気中でぽつんと生き残ることはできません。
また、『足場』は細胞が生きるための『家』であり、『家』がなければ、骨の『細胞』や『成長因子』は生きられないのです。
血液が満たされた『血餅』は、『骨の再生に大切な3条件』が備えられた大切なものなのです。
この『血餅』が『足場』となり、その内部で『細胞』や『成長因子』が
骨の元を作っていくのです。
ここで移植材の話に戻ります。
移植材の役割は『血餅』の保持になります。
移植材を足場にして『血餅』が移植材周囲に付着します。
そのため、移植材は生体に適応したものでなければ、いけません。
代表的な移植材として『β―TCP』という人工骨があります。
『β―TCP』の詳細は こちらを御覧になって下さい。
また移植材として一番良いのは、ご自身の骨(自家骨)になります。
『自家骨』は『血餅』の保持になるだけではなく、それ自体に『骨の細胞』を含んでいるため、再生能力が高いものです。
しかし、実際には採取(取ってくる)場所等の問題もあり、抜歯と同時に行うことは困難です。
そのため、一般的には人工骨が使用されています。

この続きはまた明日

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

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Profile
     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
      インプラント
      センター開業

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