最新インプラント症例:日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医

インプラントなら横浜の大船駅北口歯科  神奈川県横浜市(JR大船駅北口から徒歩3分)にあります 国際インプラント学会認定医、日本歯周病学会専門医です。 インプラントのマニアックな情報を掲載しています。

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プラットホーム・スイッチング:platform switching:その64

1/31(木曜日)です。

プラットホームスイッチングの6回目になります。
今日のテーマは、プラットホーム・スイッチングの歴史になります。

今回のテーマである、プラットホーム・スイッチングは偶然から生まれました。

これは、イタリアのDrジャンパオロ.ビンチェンツィがインプラント本体に土台(アバットメント)を装着する際に、規定のものよりも小さい(細い)アバットメントを装着してしまったことから始まりました。

インプラントの被せ物が装着し終わった患者様をメインテナンスにて経過観察していたところ
、おもしろい現象に気がつきました。

現在までの原則からすると、
インプラント本体(フィクスチャー)と
土台(アバットメント)の結合部からは
吸収するはずの骨がまったく吸収していなかったのです。

* インプラントの創設者であるDrブローネマルクもこの発見の前に
この原理の研究をしていたとも言われています。

その後、ニューヨーク大学のDrターナーにより、プラットホーム・スイッチングは臨床応用されるようになりました。

今日はこれから出かけるところがあるので、プラットホームスイッチングについてはこれで終わりです。

プラットホーム・スイッチングについては、今後まとめてホームページに掲載します。

次回のブログは2/4(月曜日)になります。
次回から新しいテーマになります。
新しいテーマは、『オベイド・ポンティック』です。
近年、患者様の審美に対する希望がどんどんと強くなってきています。
『オベイド・ポンティック』とは、審美性を考えた治療法です。
お楽しみに!

今週(1/29〜30)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中から以前にインプラントを埋入したが、感染を起こしたため、インプラントを摘出後に今回再度インプラントを埋入した1症例について解説します。

このケースは4ヶ月程前に上顎に1本のインプラントを埋入しました。
その後、暫く来院ができずにいたことも関係していたのかもしれませんが、型を取る段階で、インプラントが感染しているのが分かりました。
若干ですが、インプラントが動揺していたのです。
欠損部位は奥から2番目で、欠損部位の両側には天然歯が存在していました。
欠損部が、歯と歯の間に位置していたたこともあり、ブラッシングが確実にできなかったことが大きな原因であったかもしれません。
インプラントの蓋(後で解説しますが、今回は1回法インプラントです)に汚れがかなり付着していました。

このようにインプラント手術後に感染を起こすことは非常に稀ですが、1年に1〜2ケースは起ることがあります。
特に歯周病であった場合には大きな問題があります。(今回のケースは歯周病が原因でダメになった分けではありません)
歯周病が存在する状態で、インプラントを行うと、インプラントにも歯周病の細菌が感染するのです。
インプラントが歯周病細菌により感染した状態を インプラント周囲炎と言います。
インプラント周囲炎の詳細は以下を参考にして下さい。
・インプラント周囲炎

先程書きましたように、今回のインプラント手術は 1回法という方法を行いました。
インプラントの1回法手術とは、インプラントの埋入手術の際にインプラントの上部(蓋の部分)が直接口腔内に見えます。
2回法インプラント手術とは、インプラント本体を歯肉の中に完全に埋め込んでしまう方法です。
以下の図を参考にして下さい。

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クリックすると拡大されます










どちらの方法が優れているということではありません。
骨の状態や使用するインプラントメーカー等、さまざまな理由により1回法2回法を選択します。

患者様において、1回法の利点は、手術回数が1回で済むことです。
2回法は、手術時にインプラントを歯肉の中に埋入するため、型を取る段階で、埋まっているインプラントを歯肉の上に見えるようにする処置が必要になります。
今回の症例では、始めのインプラント手術の際には、骨の状態等から 1回法を選択しました。

1回法の欠点として、インプラントの蓋の部分が口腔内に露出しているため、感染のリスクが2回法と比較すると高いことがあります。

2回法の場合、インプラントが全て、歯肉の中に埋め込まれているため、基本的に外(口腔内)からの感染はありません。

私が主に使用している ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)は、 1回法として開発されたものですが、2回法としても使用します。

1回法にするか? 
2回法にするか? 
は、骨の状況等だけではなく、患者様の口腔内の清掃状況によっても変わります。

口腔清掃状況が確実ではないと判断した場合には、骨の状況等を考えると1回法が適しているインプラントの場合でも、
2回法を選択することもあります。

さて、手術後にインプラントが感染したと考えられた場合には、どのような処置をするのでしょうか?

まず、インプラントを摘出します。
麻酔後、インプラントを埋入した方向と逆方向にインプラントを回すことにより、わりと簡単に摘出できます。
感染して骨と結合(くっついて)いないのですから…

インプラント摘出後は、骨の状況にもよりますが、1〜3ヶ月程度待ちます。

その後、再度インプラントの埋入を行います。

最初に書きましたように、インプラント手術後に感染を起こすことは非常に稀ですが、インプラントを手がけている先生であれば、必ず経験することです。

大切なのは、その後の対応です。

感染していることを早期に判断できないと、インプラントを支えている骨はどんどんと吸収してしまいます。

感染により、骨が吸収してしまった場合には、次にインプラントを行うのが困難になってしまいます。



今回使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。


また、埋入方法はドリルをほとんど使用しない、 『スプリッティング法』を応用しました。
この方法も年々増えて来ている方法です。
当医院においても骨の柔らかい上顎では、ほとんどの症例において行っている方法です。

手術時間は1本のみでしたので、約5分で終了です。
おそらく腫れることはないでしょう。



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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その42

1/24(木曜日)です。

プラットホーム・スイッチングの4回目です。

今日は『従来のインプラントのおける骨吸収像』になります。

まず、前回までの話のまとめから始めたいと思います。
下図を参考にしながらご覧下さい。

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クリックすると画像は拡大されます。










インプラントには、インプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)が存在します。

この接合部のことをプラットホームと言います。

通常、インプラント手術の際には、このプラットホームを骨頂のちょうど上に位置するように埋入します。
これは、インプラントと骨がくっついた後で、このプラットホームに土台(アバットメント)を装着するためです。
プラットホームが骨の深い位置に埋入されていた場合には、後で、土台(アバットメント)をつけつことができなくなってしまいますし、プラットホームが骨頂のかなり上方に位置した場合には、境目(接合部)が歯肉から見えてしまうため、審美的に問題があるからです。

そのため、インプラントを埋入する際には、骨の頂上付近にプラットホームが位置するようにします。

しかし、インプラント埋入後に起ることがあります。

このインプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)
つまり、プラットホームから1〜2ミリ下方まで、骨が吸収することがあります。

上図の “1” の状態ですね。

これは、『体内と外界とを閉鎖するには一定の厚さの上皮が必要である』と言う生体の原理(Biological Width)によって起ることです。

骨の吸収が起った場合、それに伴い、歯肉も退縮する可能性があります。
歯肉が退縮すると審美的に問題が生じます。

こうした歯肉の退縮は必ず見られるものではありません。
骨の幅がしっかりしていたり、歯肉の厚みがしっかりあった場合には歯肉の退縮は起りにくいのです。

逆に言えば、治療前に、骨の吸収があったり、歯肉が薄い場合(難症例です)には、治療後に歯肉が退縮する可能性があります。

プラットホームスイッチングとは、上図の “2” のようにインプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)くびれさせることにより、骨に加わる炎症波及を防止し、歯肉の厚みを確保することにより、骨の吸収を防ぐというものです。

それではインプラントの骨吸収のレントゲン像を実際に見ていただきたいと思います。
下の写真の左側インプラントを見るとV字状(カップ状)に骨の吸収が認められます。

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画像をクリックすると拡大されます。










インプラント周囲の骨がカップ状に吸収しているのが分かるかと思います。

次回のブログは1/28(月曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホーム・スイッチングの利点と欠点』です。

今週(1/22〜23)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週(1/22〜23)のインプラント手術の中からサイナスリフト法後にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

初診時に上顎の奥歯の被せ物が取れたとのことで来院されました。
被せ物が取れた理由は歯根破折 です。
歯根破折 を起こすと割れた部位から血液や唾液、食物等が入り込み感染を起こします。
感染を起こすと『膿み』となり、歯の根の周囲の骨が吸収してしまいます。
骨の吸収はあっという間に進行していきます。
歯が折れたりした場合には、できる限り早期の抜歯が必要です。

話は戻りますが、今回のケースは歯根破折した期間が長かったため、骨の吸収がかなり起ってしまいました。

そのため、被せ物が取れた時には骨の高さはほとんどない状態でした。
それでは、上顎の奥歯で骨が吸収した場合の状態および問題点について説明したいと思います。
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画像をクリックすると拡大されます。





以下は、上の図を参考にしながら見て下さい。
上顎の奥歯の上方には 『上顎洞底』という空洞が存在しています。
今回はこの『上顎洞底』について解説していきたいと思います。
『上顎洞底』は、上顎の奥歯の上に存在する骨の空洞になっている部分のことです。
この空洞は頬骨の奥に存在し、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により左右に分かれています。
この上顎洞の働きは完全にはわかっていません。
多くの場合、歯が存在するとこの上顎洞と上顎の骨の距離は一定の幅がありますが、歯周病等で骨が吸収してしまうと上顎と上顎洞との距離が薄くなってしまいます。
その結果インプラントを行えないことがあります。

上図の説明です。

A  正常な状態です。
  つまり、歯がある状態で上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがあります

B 歯を失った後でも上顎洞までの距離があり、十分な骨高さがある場合です。
インプラントを行うのに問題はないケースです。

C 歯周病等で骨が吸収してしまったために上顎洞までの距離がなくなり、
インプラントを行うのに十分な骨の高さがない状態です。
上顎にインプラントを希望する患者さんの多くは(60%以上)このような状態
です。
このように歯を抜いた場所は年々やせて、場合によっては1〜2mm程度の高さ
 しかない方もいらっしゃいます。

今回も骨の高さが約1ミリ程度しか残っていませんでした。

そこで、上顎洞内部に骨を移植し、骨の増大(再生)をはかる治療法を行いました。
この上顎洞内に骨を再生させる治療法を サイナスリフト法と言います。
今回はこの サイナスリフト法についての詳細は省略させていただきます。
サイナスリフト法については こちらを参考にして下さい。

今回はこの サイナスリフト法を約6ヶ月前にすでに行っていた患者様です。
今日は、上顎洞内に骨が再生したことを確認した後のインプラント埋入手術です。

このように高度に骨が吸収しても、 サイナスリフト法等の骨の再生治療を行えば、インプラント治療は十分可能です。

しかし、こうした サイナスリフト法には時間がかかりますし、
治療後の腫れも伴うことがあり、患者様にとっては負担が高い治療法です。

骨が吸収しすぎないうちに対応することが最も大切です。

さて話を今回のケースに戻します。


使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本でした。

今回の治療前に1本のインプラントは埋入済みになっていたため、今回は追加の1本のみのインプラント埋入でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

手術時間は1本のみでしたので、約4分で終了です。
おそらく腫れることはないでしょう。

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プラットホーム・スイッチング:platform switching:その34

1/21(月曜日)です。

プラットホーム・スイッチングのの3回目です。

今日は『インプラント埋入後に骨が吸収する?』になります。

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クリックすると画像が拡大されます。






上の写真は前回お話しました。『インプラントの構造』です。
この構造が基本になります。

インプラント手術時に埋め込むインプラント本体を『フィクスチャー』と言います。
このフィクスチャーが骨と結合するまで、下顎で約2〜3ヶ月、上顎で約3〜4ヶ月待ちます。
その後、インプラント本体に土台を装着し、型を取ります。
この時の土台を『アバットメント』と言います。
アバットメント(土台) は ネジ式になっており、フィクスチャー(インプラント本体)に回して固定されます。
(通常の機械に使用する“ネジ”とほとんど同じようなものです)

この『フィクスチャー』『アバットメント』の接合部(境目)が
問題となります。
いくら精度を高めても必ず境目は存在します。

インプラントの接合部(フィクスチャーとアバットメントの接合部)は通常のネジとは比べものにならないくらい精度が高いものですが、この接合部の隙間を完全に無くすことはできません。

このわずかに生じた隙間(マイクロギャップ)は細菌が増殖するためのスペースになる可能性があるのです。

この接合部に炎症が及ぶと生体の原理(Biological Width)から
骨は吸収するようになります。
吸収する距離は約1〜2ミリです。
これは、『体内と外界とを閉鎖するには一定の厚さの上皮が必要である』と言う生体の原理によって起ることです。
生体の原理(Biological Width)は私達歯科医師が、インプラントを学ぶために非常に大切な事項の一つなのです。


以下はインプラント埋入後に起る骨吸収についての論文の一部です。
『インプラント埋入後に機能圧を加えて最初の1年で、接合部に約1mmの
 骨の収が生じる』
Alberktsson T:Int J Oral Maxillofac Impl 1(1):11-25,1986 
Esposito M:Clin Oral Impl Res 4(3):151-157,1993
Javanovic SA: Pract Periodont Aesthet Dent 11(5):551-558, 1999
Saadoun AP: Pract Periodont Aesthet Dent 11(9):1063-1072,1999

まとめますと、
『従来のインプラント本体(フィクスチャー)と土台(アバットメント)では、その境目(接合部)から約1〜2ミリ程度 骨は吸収する』
ということです。

さらに詳しく説明しますと、
プラットホームスイッチングでは、
境目(接合部)が内側に設定されるため(接合部にステップがあるため)、インプラントと骨との接合部が粘膜で覆われる。
その結果、歯肉の厚みが増える。
歯肉の厚みが増えると血流量も増え、細菌に対する粘膜の抵抗力も増える。
これが、骨の吸収を防ぐというものです。


(下図を参考しして下さい)

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クリックすると拡大されます











例えば、10ミリの長さのインプラントを骨の中に埋め込んだとします。
インプラント自体は完全に骨の中に埋め込まれたとします。
しかし、時間の経過とともにインプラント周囲の骨は吸収を起こし、
おおよそ数年後には約1〜2ミリの骨が吸収を起こし、
最終的には骨に埋まっているインプラントの部分は8〜9ミリになってしまいます。

もちろんこうしたことは全てのケース(すべてのインプラントメーカー)に起るわけではありませんが、多くのインプラントには起りやすい現象です。
そのため、こうしたことをあらかじめ考慮したインプラントの埋入方法を行ったりすることがあります。
また、こうした骨の吸収を最小限に防ぐ形状のインプラントも存在します。

次回のブログは1/24(木曜日)になります。
次回のテーマは『従来のインプラントのおける骨吸収像』です。





今週(1/18〜20)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中からインプラント埋入と同時 『GBR法』および 抜歯即時インプラントおよびを 『ソケットリフト法』行った1症例について解説します。

上顎に3本のインプラントを埋入し、1本は骨の幅が少なかったため(骨の幅が細いため)、骨幅を増やす 『スプリッティング法』とインプラント埋入と同時の 『GBR法』を行いました。
また、1本は 抜歯即時インプラント
もう1本は 『ソケットリフト法』でした。

骨の幅は狭いところで、約3ミリ、平均では、約4〜5ミリ程度でした。
今回使用したインプラントの直径は4.1ミリです。
直径4.1ミリのインプラントを埋入するためには骨の幅が6ミリ以上ないといけません。
つまり、埋入したインプラントの周囲に1ミリ以上の余剰な骨が存在することが必要です。
しかし、上顎にインプラントを埋入する多くのケースでは、今回のように骨幅が少ないことが多く、インプラント治療を困難にしています。
そのため、骨幅を広げる 『スプリッティング法』や骨を増大させる 『GBR法』が必要になってきます。
また、1カ所は骨の高さが非常に少ない状態でした。
実際の骨の高さは5ミリ程度でした。
これでは、長さが5ミリ以下のインプラントしか埋入できないことになります。
長さ5ミリ以下のインプラントでは、安定が非常に悪いのが現状です。
インプラントとしては適していません。
そのため、 『ソケットリフト法』を行い、長さ10ミリのインプラントを埋入することにしました。
詳細は、 『ソケットリフト法』をご覧になって下さい。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)
SLAタイプ 直径4.1mm 長さ10mmが3本でした。

麻酔方法は 『静脈内鎮静法』 です。
静脈内鎮静法は寝ている間に治療が終了するため、治療を受ける患者様にとっては楽な麻酔方法です。

今回も通常のインプラント埋入以外にさまざまな治療法がでてきましたね。
各治療方法についてお分かりにならない方は下記を参考にして下さい。
『GBR法』
『スプリッティング法』
『ソケットリフト法』
抜歯即時インプラント

今回のように1回の手術で骨幅を増大させる 『スプリッティング法』 『GBR法』そして骨の高さが少ない場合に行う 『ソケットリフト法』を行うことは治療を受ける患者様にとって非常に有効な方法です。
治療回数や治療期間の削減になります。
インプラント治療は骨の幅が十分あれば、治療を受ける患者様にとってもさほど負担のないものですが、骨の幅や高さが少ない場合(吸収している場合)には、
さまざまな治療法を行うことが必要であり、患者様にとって負担となります。
そのため、できるかぎり、手術回数を減らす方法を行いたいと思います。

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プラットホーム・スイッチング:platform switching:その23

今日は、プラットホーム・スイッチングの2回目になります。

一般的なインプラント構造について解説していきます。

インプラントは下図のように大きく分けて
3つの構造(パーツ)からできています。

1 フィクスチャー(インプラント本体)
2 アバットメント(土台)
3 上部構造(被せ物、補綴物)

プラットホーム・スイッチングを理解するためには、
まずは、
インプラントの基本構造を知ること、
インプラントと骨の関係を知ることが
基本になります。

上記のフィクスチャー、アバットメント、上部構造をよく覚えておいて下さい。

今日のプラットホーム・スイッチングの話はこのインプラントの構造のみです。今朝は出かけなければならないところがありまして…

詳細は インプラントの構造を参考にして下さい。

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画像をクリックすると拡大されます。






次回のブログは1/21(月曜日)になります。
次回のテーマは『インプラント埋入後に骨が吸収する理由』です。


今週(昨日)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から 『GBR法』
を行った1症例について解説します。

このケースはインプラントと同時 『GBR法』
ではなく、インプラント治療 『GBR法』
を行ったものです。

このブログを見ている方の多くは 『GBR法』
について知っている方が多いと思いますが、簡単に 『GBR法』
について説明したいと思います。

インプラントを行うためにはしっかりとした骨が存在することが第一条件です。
しかし、歯周病 の放置や 歯を欠損のままにしていた等により骨が吸収し、いざインプラントを行おうとしても顎骨は吸収し、痩せ細ってしまっていることが多いのが現状です。
ホームページやブログのさまざまなところでも書いていますが、インプラント が長期的に安定するためには長く太いインプラントが埋入されることが必要です。
そのためにはしっかりとした骨でないといけません。
骨の幅や高さなない場合には骨を増大させる治療 『GBR法』)が必要になってきます。

『GBR法』には大きく分けて2つの方法があります。
まず、一つ目の方法ですが、骨が大幅に吸収している場合にはあらかじめ骨を増大させる方法を行います。
吸収部に骨を移植し、周囲骨と一体化するまで待ちます。
一般的にこの期間は3〜6ヶ月かかります。その後インプラントを埋入しますのでトータルの時間は非常にかかります。
この方法を ステージドアプローチと言います。
今回行った治療法です。

それに対し、骨の吸収が少ない場合(若干の骨吸収程度)には、インプラントの埋入と同時にGBR法を行います。
これは上記の方法とは異なり治療期間が短縮できます。
この方法を サイマルテイニアスアプローチと言います。
私が行うインプラント治療において約半分がこの方法を用います。

さて今回、 ステージドアプローチGBR法を行いましたが、この理由として、骨の吸収が非常に大きかったためです。
なぜ骨の吸収が起ったのでしょうか?
その原因は歯根破折 です。
歯の根が折れてしまったのです。
歯の根が折れてしまった場合、基本的には抜歯です。

歯根破折 した直後に抜歯すれば、さほど問題はないのですが、
歯根破折 状態で暫く時間が経過すると割れた部位から感染を起こし、膿みとなります。
膿みは、周囲の骨を吸収させてしまうので、割れたままにしておくと骨はどんどんと吸収してしまいます。

今回は歯根破折したまま、かなりの期間が経過してしまったため、骨の吸収はかなり大きいものでした。

もちろん、 『GBR法』により骨を回復させることは可能ですが、
時間もかかり、患者様の負担も大きいものです。

できれば、避けていきたい治療です。

やはりこのような状態にならないように早めの対応が最も大切です。

GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。

自家骨は、今回の治療部位の周囲から採取しました。

また、 GBR膜 として非吸収性Gore-Tex膜を使用しました。
Gore-Tex膜は吸収しない膜のため、後で取り出す必要性がありますが、今回のような ステージドアプローチGBR法では、再度手術が必要(今度はインプラントを埋入)なため、その時に膜の除去を一緒に行います。


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Profile

インプラント歯周病...

     院長履歴

1993年 神奈川歯科大学卒業
1993年 同大学歯周病学講座
      入局
1999年 日本歯周病学会
      専門医取得
1999年 東京都にて杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医取得
2006年 大船駅北口歯科
      インプラント
      センター開業

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